未来予測とその対応 その3

お次はこれです。

・これからは、マーケティングと技術の両方が出来るようにする必要がある。作れるだけではダメ

これは、ずいぶん前から意識していました。

ものを作る仕事をしている人は
当然のように理解している人も多い
…と思いたいのですが
意外とそうでもなかったりするのが現状ではないしょうか。

設計するにしても、製作するにしても
「何のために」が分かっているといないでは大違い。

前職では開発をやりながら

製品は商品としてお客さんに喜んでもらう必要があるのだから
売ることを理解していた方が良い仕事ができるに決まってる

なんて思いながら
独学でマーケティングを勉強していたのです。

業務上のオーダーがあったわけではありません。

ものを作る仕事なのだから、ものの価値について興味があって
なぜ売れるか、どうすれば売れるか、売るためにはどうしたらいいか
なんてことが気になっていたのです。

単に、やるべきことをやる、言われたことをやる
ってのもつまらなくて
その上を狙う、より付加価値の高い仕事をするにはどうしたらいいのだろう?
なんてことも考えていました。

これ、実に勉強になったし面白かった。

領域を限定して深掘りするタイプではないので
色々な分野にまたがって
相互の最適化みたいのが性に合っていた
というのもあるのかもしれません。

学生もマーケティングを知るべき
というのは同意できます。完全に。

お客さんが喜んでくれる価値を創造して提供する

設計だって製作だって、そのためにあるのです。
知識も技術も、そのために得て
そのために使うのですから。

より良いものを作るというのは
もっとお客さんを喜ばせる
ということで
そのためにはマーケティングの知識は必要でしょう。

未来予測とその対応 その2

次はこれについて考えてみましょう。

・幸福な子供とは
学校が好き、親と話が出来る、友人がいるとか

「子供とは」という表現になっているのは
「学生」とか「生徒」とか
学校で学ぶ者ってことでしょうね。

大学生は子供ではありませんが
社会に出て自立しておらず
親に依存しているということでは
「子供」という見方をしても良いのかもしれません。

学校が…親が…友人が…

そう。
結局、楽しさも悩みも
大抵は人間関係が根源にあったりします。

それがうまくいっていれば楽しいでしょう。

特に、自分が相手の役に立っていて
相手が喜んでくれるなら、なおさら。

やりたいことができて嬉しくて
それが相手の役に立って喜んでもらえて
そのリアクションで嬉しくなる
というようなループができると良いのですけどね。

なにもその場で相手が喜ばなくても
明るい未来が感じられれば良いのでしょうけど。
でもやはり、継続のためには
誰かしら相手が必要でしょう。

さらに
チームで力を合わせて何かをやる
ということになれば
表面的な友人関係を超える人間関係の構築に繋がるわけで
将来仕事をしていく上で重要なことでもあります。

そんなわけで
好きなことを一所懸命にやるのは
幸福感の源泉となり得ます。

大学なんてのは
基本的に自ら望んで行くのだから
そこで好きなことを一所懸命やるべきなのです。

が!
そうはなっていませんね。

学校教育は
教員側は、「やらせるものだ」
学生側は、「やらされるものだ」
ということになりがちです。
もちろんいずれも「外的動機によって…」と付きます。

そういう状況で
好きになって一所懸命…
というのは無理そうです。

学校で好きなことができているのか?
学校が好きになれるか?

これは学校側、学生側
双方にとっての課題です。

学生が金払ってるんだから
それは学校側の課題だろうって?

いやいや
学校側が一方的に準備するって時点で
「やらせる」
になっちゃって
楽しくなくなっちゃって
本末転倒、振り出しに戻る
です。

今の授業の形態と評価のシステムでは
どうも無理っぽいですね。当面は。

とはいえ、それらが変わる保証も無いし
それまで何もしないってのもどうかと思うので

当面は有志が自力で何とかしていくしかない
と思っています。

未来予測とその対応 その1

この過去記事について、一つひとつ検証する価値がある
というか
現状の評価とこれからの対策について考えねば
と思いましたので、早速やってみましょう。

・今後は多極化、グローバル化する
「外向き」になることを意味する。今までの「内向き」から変わるので厳しくなる。

これ、色んな方向で考えることができますが…

世界情勢で言えば、まさに
アメリカとソ連の二極から
アメリカの一極となり
その一つの「極」も衰退して
多極世界に向かいつつあります。

なので、我が国は今までのように
単にアメリカに追従していれば良かった状態
からの変化を迫られています。

我が国はアメリカの同盟国なので
今後も、この二国間の関係が重要なのは言うまでもありませんが
もっと広い視野で考えていく必要があるということです。

もちろん私は政治が専門では無いので
自動車という側面で見るわけですが
今や世界最大の自動車市場であるアメリカだけを見ていれば良い時代は、すでに終わっているというのは誰もが理解しているところ。

マーケットの主戦場は
かつてはアメリカであったのが
中国に移り
次はインドか?という状況です。
が、今回は
インドだけ見ていればいい
というような状況では無さそうですね。
多極化って、そういうことです。

さて、この状況から
次世代の開発車の卵である学生達はどうすべきか
特に、夢工房で活動しているような
チャレンジャー達はどうすべきか?
これが問題です。

今までのアメリカ一極の世界は、言うなれば
日米関係という「内側」を考えていれば良かったわけです。

ここから多極化するということは
その外側の多様な価値観や環境に対応できる考え方と行動
が必要になってくるということです。

今までは、対象が「極」一点であったのが
広い面になるというか、多くの点になるというか
そんな感じでしょう。

ということは
広い視野や柔軟性
そしてもちろん
多くのことに素早く対応・適応する能力が大事になってくる
ということでしょうね。

しかしながら
今までの一極状態に適応する生活をしていた状態から
多極へ変化するということは
今までのままでは安定が保てないということです。
だって、変化するのだから当然です。

多くの人は安定を求めるのですが
足場(環境)が変化するのだから相対的に安定できません。

荒れる海に揉まれる船に乗っているときに
安定を求めて船に体を固定すると
船と一緒に大揺れする
という感じですかね。

そうなると
不安とか恐怖を感じて
ますます安定を求めるわけで

皮肉なことに、そういう状態では
視野が狭まって行動が萎縮して
脱出口が見えなくなります。

これは生存本能に基づいた本能的なもの。
意識しなければ自然とそうなります。

なので
やるべきことは逆です。

視野を広げてアクティブに動く

これしか無いでしょう。

幅を狭めて深掘りするのは
そういうのが得意な専門家がいますから
お任せしちゃうのが良いでしょう。

エンジニアは発明家ではありませんので
そういった専門家が生み出した成果を利用させてもらって
製品をつくるのが仕事です。

経験によって、とにかくネタを沢山手に入れて
それらを様々な環境に次々に適応させていくような
そんな経験が重要になるでしょうね。

おお!
それはまさにコンペティション・マシンの開発や
性能の最適化作業じゃないですか!!

そんなのこじつけだって?

いいんですよ。
仮に間違っていたって
やってみれば、どう間違っているか分かりますから。

未来が見えない不確定な時代では
どんなに考えたって分からないものは分からないんです。
だって、不確定なんだから。

あ、そうそう
「外側」が大事になるということは
マインドがよりオープンでなければ対応できない
ということでもありますね。

海外のコンペティションに出るってのは
グローバルな環境におけるオープンなマインドを手に入れるには最適じゃないですか!!