CanSatを振り返って

模擬惑星探査機CanSat、振り返ってみれば、初めて種子島ロケットコンテストに出場したのは2014年。
それから10年も経つのですね。

アメリカの砂漠で開催されるARLISS(アーリス)が、より厳しい環境なのは言うまでもなくて、こっちは2011年から出場しているので、かれこれ13年。

単に高いところから機体を落として、ゴールまで自律制御で走行させる、とは言っても、やってみなければ分からないことは山ほどありました。

ハードルを越えたら、次のハードルが現れて、越えても越えても納得いくところにはなかなか到達できません。

でも、チャレンジってそういうものでしょう。
それを体験できるということ自体が貴重な経験です。

夢、戦略、技術とその継承、チームワーク、問題解決能力、チャレンジングスピリット
未来を切り開くために必要なことは全てここにありました。
Formula SAEも同様ですけどね。

まだまだ行きますよ!

2024種子島遠征 第10日 帰還

今日は大学へ帰還します。
いつものことですが、遠征期間はあっという間に終わりますね。

まずはガソリンスタンドで燃料を入れて空港へ向かいます。
燃料はスタッフ給油のお店で「満タン証明」を貰わねばなりません。
空港に着いたら、鍵と満タン証明を指定の場所に置いて、車は空港の駐車場に乗り捨て。

9時20分の便で種子島から鹿児島経由で羽田へ。
飛行機は行きと同じくATR72、ターボプロップ機です。

馬毛島が見えました。画像ではよく分かりませんが、色々できているようです。
この工事の関係者が大勢来ているために、種子島は不動産価格が上昇するなど、ちょっとしたバブル状態になっています。

鹿児島空港到着後は時間があったので、足湯と早めの昼食。

鹿児島からはデッカイ飛行機で羽田まで。

無事に大学まで戻って参りました。
お土産も喜んでもらえたようで何よりです。

2024種子島遠征 第9日 フリー…になった2日目

図らずもフリーとなった2日目です。
まずは、JAXA宇宙センターの施設見学ツアーからスタート。

の前に、宇宙科学技術館の裏手の山に登ってみました。
上の画像のロケットの背後にある山です。

うむ、美しい。
ここが世界一美しいロケット発射場と言われるのも分かります。

では、JAXAのバスに乗り込んでツアースタート。
まずはロケットガレージ。
置いてあるのは、かつて打ち上げる予定だった本物です。
同型機の打上げが失敗したので、トラブル解析のために分解して打ち上げなかった機体です。

ちなみに、ロケットの外板は塗装はしません。軽量化のためです。
オレンジ色の部分は断熱材、クリーム色の部分はアルミの表面処理の色で、それぞれの素材色そのままなのです。

その後は、遠くからロケット発射場を見学。
残念ながら、今日は発射場で作業をしているので立ち入り禁止でした。
遠くに2本ずつ2組見える鉄塔があるところが発射場です。鉄塔2本につき発射台は1つ。合計2カ所あります。
あの鉄塔の主な役割は避雷針だって知ってました?

ツアーの後、昼食はJAXAの食堂で。
職員の食堂ですが、一般人も利用できます。
今まで何度も行っていますが、それは気付かなかった。

今日はここから東海岸を北上していきます。
昨日と似たようなルートですが。

宇宙センターから、ちょっと行ったところにある広田遺跡ミュージアム。
比較的新しい施設で、弥生時代から古墳時代あたりの出土物を展示しています。
貝殻を使った腕輪とかネックレスが日本国内の広範囲に渡って出土していますが、実は種子島がそれらの産地です。

さらにちょっと北上したところにある千座の岩屋(ちくらのいわや)
巨大な岩山に波の浸食でできた洞窟があります。
干潮の時でないとは入れないので、潮汐情報が必要です。

千座の岩屋というのは、中の空洞部分に千人も入れるのではないかという広さがある、というところから来ているのですが…
写真じゃ広さや迫力が伝わらないのですよ、これが。

たぶん、種子島の弱点はココです。
凄く良いものがあるのに、文章とか画像では伝わらないものばかりなのです。
よく観光地であるでしょう、凄いネーミングとか、紹介画像ではインパクトがあるのに、行ってみたら「なんだ、こんなもんか」っての。
種子島の場合、それと逆なのです。

続いては、馬立の岩屋(またてのいわや)
これも巨大な岩山に波の浸食でできた洞穴です。なかなかの迫力。
なんと、昨日行った宝満神社の宝満の池とこの洞穴が繋がっているという伝説があるのです。

最後は鉄浜海岸(かねはまかいがん)
種子島といえば火縄銃なわけで、それを作るには鉄が必要です。
当時の日本の製鉄といえば砂鉄から作るわけで、そのために大量の砂鉄が必要になります。
で、その砂鉄を採取したのがこの辺りだそうです。
去年も行ったのだけど、また来ちゃいました。
砂浜に川で流れ出た砂鉄が、分厚い層になって浮かび上がっています。

川が流れ出ている周辺は、白い砂と黒い砂鉄の模様が見られます。
ちなみに、この辺りはサーフスポットとしても有名なようです。

という感じで、2日目のフリーの日は完了。
明日は朝の飛行機で種子島を発ち、鹿児島経由で帰ります。