何で学歴だけじゃダメなのか

学歴社会が終焉を迎えようとしています。
それは何でなの?
というお話しです。

問題を与えられて
回答して

と、言われたことをやっていると
一体何が弱くなるのか?

それは…

抽象的なものを具体化する能力
です。

言われたことをキッチリやろうとする真面目君ほど
その傾向は強いのではないかな。

開発に限らず
新しいものを創造するプロセスは
ザックリ言うと

抽象的なものを具体化する

ということなのです。

最初にあるのは
想像によって生まれた
抽象的なイメージです。

新しいものを作るのだから
当たり前ですが
最初は具体的ではありません。

想像からスタートです。

なのでまず
想像できなければ始まらない。

続いて
抽象的なものを具体化していくプロセスです。

ここはチャレンジですね。

一口にチャレンジとはいうものの
想像力や勇気や好奇心やメンタルタフネスなど
色々必要になります。

そしてもちろん
具体化のためには知識やスキルも必要です。

ほら
授業で学べないものばかりでしょう。
そういうことです。

効率とコミュニケーション

「コミュニケーション能力が…」
とか言われたこと、聞いたことがあるでしょう。

それは若い世代に限ったことではありません。

知っての通り
「コミュニケーション能力」は
上手に世間話ができることではありません。

他からの情報を受け取り
理解し、考えて
発信すること
という
一連のスキルと言ったら良いのでしょうか。
まあ、そういうことです。

仕事をする上では基本的に重要です。

そこには
モラルや
マナーや
一般論はあるでしょうけど
正解はありません。

経験を重ねる中で磨いていくものです。

なので
やらないとできるようにはなりません。
失敗しながら磨かないと向上しません。

一般的に
学校の授業では学びません。
数値化して成績表に付けられませんから。

そして
「便利さ」や「効率」という名の下に
我々が捨ててきたものの一つです。

捨てた実感は無いかもしれませんが
長い年月をかけて
少しずつ失ったのです。

そもそも
技術の進歩による利便性の向上
なんてものは
面倒なことをしなくても済むためにやっているわけで
コミュニケーションは
面倒なことの代表格でしょう。

学校でも似たような事になっています。

コミュニケーション能力を数値化して
成績にしたりして評価できません。

なので、そんなものを磨いている暇があったら
テストの成績が向上することを覚える方が
効率が良いわけです。

チームで力を発揮する能力なんてのは
いくら高くても
成績表の上では1点も付きません。

そんなわけで

効率を最優先にして
コミュニケーションは最小限
失敗を、無駄を許さない
正解を求める

そういった方向に進んで
ここまで来ました。

ついでに言うなら
人の持つ問題とか悩みのうち
そのほとんどは
人間関係に起因するものです。

コミュニケーションの途絶は
効率の面で言えば好都合
…のはずが

コミュニケーションを取らずに
問題は解決しないという皮肉。

そして
新しいものは
人と人との関係から生まれることが多い。

そりゃそうです。
「価値」って
「誰か(他人)のため」ですから。

なので
コミュニケーション能力は
価値を受け取る能力
価値を発信する能力
とも言えますね。

「面倒だから」
と切り捨てて良い能力ではない
ということです。

効率よりも大事なこと

「良いものを安く手に入れたい」
そうでしょうとも。
そういうニーズは多いでしょう。

ニーズの無いものは淘汰される
それも必然でしょう。

しかし、その「ニーズ」の内容が問題です。
そこにトレードオフがあることも忘れてはいけません。

短期的な効率を目指すと文化は失われます。
「文化」と呼ばれるものは
大抵は非効率だったりします。
でも、その中に大事なものがあるのです。

あとは環境に対する影響です。

例えば、自動車などは分かりやすいかもしれません。

最近の売れ筋といえば
ミニバンや軽自動車でしょう。

では、メーカーが
そればかり作るとどうなるか?

クルマが大好きな若者は減ってしまうと思います。
ミニバンや軽自動車には夢やロマンがありません。
断言してしまうのもどうかと思いますが
一般論としてはそうでしょう。

ミニバンや軽自動車が大好きで
最高のミニバンや軽自動車を作りたい!
と情熱を燃やす人は少ないのではないかな。

自動車好きと言えば
スポーツカー…とは言わないものの
いや、言っちゃっても良いかもしれませんが
いずれにせよ、それなりにインパクトのある
カテゴリーにこだわるものです。

そういう人達が次世代の開発の中心を担う
のではないでしょうか。

自身の経験からもそう思います。

なので、メーカーが効率を追求して
パッション関係無しの
儲かるクルマばかり作るようになると
次世代の「燃える開発者」が
いなくなってしまうのではないかと思っています。

そう
効率を追求すると
パッションとか夢とかロマンとか
目に見えなくて数値にできないものは
邪魔になるのでしょうね。

あとは
義理とか人情とか
任侠映画に出てきそうなことが
仕事をする上では
とても大事だったりするのですよね。

でも、それらも見えないし測れなくて
教えようもない
というか
教えにくい。

テクノロジーや理論で何とかしようとしても
人の心は理屈では動かないのです。

AIが台頭してくる今
これらを忘れてはいけません。

そうそう!
だからレースは大事なのですよ!