アイデアの出し方・考え方

ものづくりはアイデア勝負な側面が強いわけで
どうしたら良いアイデアが出せるか
というのは、とても重要。

人によっても色々なアプローチがあるでしょうけど
戦略的な考え方はあるよなぁ
と思うので、その辺を語ってみましょう。

まず入り口というか
最初の一歩は…

一つのアイデアに固執しないことです。

というのも
一つのアイデアに固執すると
「やり方」は一つしか無いわけで

それはそもそも
良い戦略を選択することができないから。

戦略一つ
そのための技術一つ

この一本道が果たして良いのか
その答えは…

「良くない」
です。

なぜかというと
何かと比較して優れているわけではないから。

それを試してみてダメだったら
振り出しに戻る
になります。

結果的に
望む成果が得られるまで
長い時間が必要になります。

なので最初は
いかに沢山のアイデアを出せるか
これです。

できれば
全く違う傾向とか
全く違う原理とか
色んなのがあると良いですね。

ダメなアイデアも
見える形にすると良いですよ。

何がダメか分かるし
それをひっくり返したら
良いものになるかもしれない。

そういうのは頭の中では難しいので
どんどん見えるようにアウトプットしましょう。

そんな風に
沢山のアイデアを比較して
優れているものが
良いアイデア
です。

マズイやり方は
「良いアイデアが思い付くまで
頭の中から出さない」
です。

このやり方は、途方も無く時間がかかります。
大抵は時間切れになります。

頭の中でこねくり回せるアイデアの数は
たかがしれていますし
比較も難しいし
いつになっても抽象的なままで
具体化できません。

なのでポイントは
よーく考える
を頭の中でやらないで

どんどんアウトプットして
頭の外で考える
ってとところかな。

アイデアのお話し

何か新しいことをやるには
アイデアが必要です。

目的に合わせて
自由自在にアイデアが出てくれば苦労しないのですが
そうもいきませんね。

まぁ、そんなに簡単にアイデアが出てきちゃったら
そもそも価値が無いのでしょうね。

さて、学生を見ていても
アイデアを出せる者と出せない者がいます。

どうやったらアイデアが出せるのか
なぜ出せないのかは
大変興味があるところではあります。

ただ、全体的な傾向で言うと
近年はアイデアがあまり出ない傾向です。
ちょっと残念ではありますが
これを何とかしたい。
たぶん、本人も何とかしたいと思っているでしょう。

アイデアが出ない理由は色々あると思いますが
比較的多くに当てはまるケースについて考えてみました。

近年、本学は偏差値が少しずつ上がってきたことが関係しているのか
それとも時代の流れなのか
真面目な学生が多いです。

真面目というと
良いことじゃないか!
となりそうですが
何というか
無駄な経験が少ない
と言うべきでしょうか。

そもそもアイデアの元には何かがあります。
情報とか経験とかですね。
何も無いところから生み出すわけではありません。

元になる何か
それを利用する発想です。
元になる何かを、足したり引いたり、ひっくり返したり…

なので、元になる何かを
あらかじめ取り込んでおく必要があるのです。

大抵の場合、その元になる何かは
今、手元にあるアイデアを投入する対象から
離れたところにあります。
関係ない世界です。

車に関するアイデアであれば
航空宇宙や船舶のネタだったり
無線通信のネタだったり
技術的なことなら何でもネタになりそうですね。

私の場合なら
縄文の土器とか土偶とか竪穴式住居…
なわけはないか。
いや、まんざらでも無いかもしれません。

とにかく
一見「余計なこと」を沢山持っていると
スタートしやすいですね。
というか、それらからしかスタートできません。

だって、余計なこと以外と言えば
今そこにあることなので
それを元にしたところで
何ら変わりませんから。

余計なことを沢山手に入れようとする者は
落ち着きが無い
とか
集中力が無い
なんて言われちゃうことが多いのではないでしょうか。
一般的にはダメな子かもしれません。

ここまではネタを集めるプロセスです。
今そこにあるものとは
関係ないものが沢山あった方が良いですね。

ところが
真面目な良い子は
余計なものには手を出しません。

このプロセスでヘタに集中力が高いと
それは単に視野の狭さに繋がっているわけで
ネタが集まらないのです。

余計なことは
すでにフィルタリングされて除外されてますから。

さて、その「余計なこと」は
単品で、そのままでは利用価値がないことが多いです。
なので
足したり引いたり、ひっくり返したり
いじり回すことが必要です。

こういう行為は
ひょっとすると
変なこと
なのかもしれません。

こういうのが得意なコは
学校の科学部で
先生から「それだけはやっちゃダメだ」と言われた薬品を混合して
爆弾を作っちゃうようなヤツかもしれません。
私の同級生にはいました。
それはもう激しく先生に叱責されていました。

でもきっと、元をたどれば
先生が調子に乗って爆薬の作り方を教えたに違いありません。
「でも、やるなよ」
とか言って。
当時はネットありませんから、きっとそうです。
私はそんな先生が大好きでしたけど。
昔はそういうしょうもないのが沢山いましたね。
今ならきっと大問題でしょうけど。

さて
良い子は
余計なことをせずに
言われたとおりに
与えられたものを使います。

でもそれでは
新しいアイデアは出せません。

馬鹿野郎は、そんなの知ったことではありません。
我慢できないのです。

先生に怒られることを避けるより
己の興味を満たすことの方が
はるかに優先度が高かったりします。
平気で
怒られるけどやる
というトレードオフをします。

今は情報の伝達速度が速くて広範囲だから
ヘタなことできませんよね。怖くて。

あ、なんか話が脱線気味ですね。

こんなふうに余計なことをいじり回して
「あ!そうか!」
がやってくるわけなのですが
そういうタイミングは
多くの人が共通しています。

考えて考えて考えて…
ふっと気が抜けた時が多い。

私の場合は
通勤で車を運転している時とか
トイレや風呂に入っている時とか
寝床に付いた時とか
そんな時が多いのです。

頭の中の意識が無意識に移行する時かな。

しかしこれがまた困ったもので
そういう時のアイデアは忘れがちなんですよね。

思い付いた時は
「こんな凄いアイデア、忘れるわけない!」
と思うのですが
大抵は忘れちゃう。

なので、手元にメモを用意したり
スマホに入力したり
何も無い時は
ひたすらアイデアを唱え続けて覚えます。

はい、まとめです。

世の中、平和で安全になって
みんな良い子になると…
つまんなくなっちゃうよね。

あれ?
こんなんでいいのかな?
あながち外れていない気もするんですが。

アイデアによって良い世の中がつくられたら
アイデアが要らなくなる。
皮肉ですが必然のような気もします。

ボチボチそんな状況から移行する時かもしれませんね。