今年の総括 年末のご挨拶

今年もあっという間に大晦日を迎えました。
ドタバタやってると、本当に時間が経つのが早いです。

年末といえば1年の総括ですね。

惑星探査機CanSatはアメリカ遠征を無事に終えて、そこそこ納得いく成績を獲得できました。

これは歴代のメンバーが残した遺産に現役の頑張りを加えた結果なわけで
もちろん課題も残るのですが、コロナ明けのリスタートとしては上出来でしょう。

来年は、3月の種子島遠征から始まって、9月には再度アメリカ遠征というルーチーン再開となりそうです。

Formula SAEは、オーストラリアをロストしたわけですが、今回は色々な要因が複合していたので、評価が難しいところです。
結果としては満足いかないのは当然で、今後の再起動に期待したいところです。

とはいえ、さまざまな困難の中で課題が明確になったのは良かったと思っています。
困難に遭遇して、追い詰められたところでどうなるか、どうするかは最も大事なところで、そこでメンタル面やマインド面の課題が見えてくるのです。
そこからどうするか、その過程で強みを構築していけるかなどは本人次第といったところですけどね。

それにしても、海外遠征を経験しないまま卒業することになってしまったメンバーは実に気の毒です。
Formula SAEにせよCanSatにせよ、海外遠征は将来を変えるほどのインパクトがありますから。

さて、では自分自身はどうか。

やはり年齢を重ねても、まだまだ不十分というか、納得はいきませんね。
課題なんていっぱいありすぎて、果たしてどうしたものやら。

でもまぁこの瞬間までは過去な訳で、これからどうするかが重要です。

この先は新年の抱負として明日の投稿で展開しましょう。

皆さま、良い新年をお迎え下さい。

一隅を照らす

事業を興して大成功するとか
後年に残る何かを残すとか
素晴らしい発見をするとか

そんなができれるといいのでしょうけど
そうでなくてもいいんですよ。

自分が頑張って世界が変わるようなことができるか?
できたらいいですけどね
そうでなくていいんですよ。

凄い事ができないから
大きい事ができないから
だからやらないのではなく

そんな中で
自分ができる事は何なのだろう
と考えて
その範囲で頑張ることは
とても大事なことです。

たとえ小さいことでも
頑張って続けていけば
凄い事になるかもしれません。

派手じゃなくても
大きくなくても
続けて頑張っていれば
きっと良いことがありますよ。
誰かにとってね。

それを信じて続けられるかってのが大事なんじゃないかと思います。

レーシングカーとか惑星探査機とか
そんなことをやっていると
ついつい派手な側面ばかりに目がいってしまって
地味なところを軽視しがちですが
実はそういうところこそが大事だったりするものです。

私なんかはエンジニアとして何を残せたかというと
大したことはないと思っています。
何か公的な記録に残ったわけでもないですし
時として少々派手な仕事もさせてもらえましたが
特に名前が残るわけでなし。

それでも全く不満はないどころか
結構充実していました。

でも、そんな過去が
今の仕事に繋がっているわけで
そういう経験が次代のエンジニア達のために
少しは役に立つかな
と思っています。

頑張ったところで本当に少しかもしれませんが
それでもやりますよ。

「だからやらない」

「でもやる」

ちょっとした違いのようですが
継続すれば大きな違いになります。

きっとそんなふうに思っている人も他にいるわけで
皆がそんなふうにやっていけば
小さな領域や隅っこの方でも良いので
皆がポツポツとあちこちを照らしていけば
未来が大きく変わるのではないかな。

そんなふうに思ってます。

最近の車は大変です

年の瀬は何をやっているかというと
頼まれもののハイエースの改修作業だったりします。

具体的には
サイドドアのオートクローザー追加
テールゲートの開閉電動化
車内へのFFヒーター設置
バックカメラ取り付け
という感じなのですが
いかんせん頼まれものなので
外観は綺麗に仕上げたいわけで
一番厄介なのは電線の処理ですね。

どこから電源を取るとか
見えないところを配索するとか。

そうなると内装剥がしまくりなのですが
車が大きいだけに
なかなか大変な作業だったりします。

この作業、車屋さんに頼んだら
やってくれなかったそうなのですが
うん。分かる。
これは大変だ。

でもまぁ、これはこれでかなり勉強になるのです。
ウチは曲がりなりにも自動車工学研究室ですからね。
量産車のお勉強です。

各種部品の取り付けや仕上げとか
(合わせ建て付けといいます)
部品そのものの形状や素材とか
自動車技術は日進月歩ですから。

アフターマーケットの部品のクオリティや
機能なんかも大変参考になりますし。

前職では、自動車の各部位を
一通り色々やらせてもらいましたので
全体的にそれなりに理解はできるのですが
今回の改修作業で一番インパクトがあったのは
電装部品です。

とにかく回路数が凄まじく増大しています。
ワイヤーハーネス(電線)の総量は凄い事になっていますね。

現役で設計をやっているときは
場合によっては試作車1台分のワイヤーハーネスを
全て一人で作ったりした事もありましたが…
これは無理だなぁ。

ちなみに、その時の車は
モーターショーの出品車で
コンセプトカーでした。

ショーカーって、以外とシンプルな電装だったりするんですよ。
量産車みたいに余計なものは付いてませんから。
エアコンとかオーディオとかセキュリティとか要りませんし。

自動車の電装部品のサプライヤーに勤めている卒業生が
「最近じゃ銅のコストがエライことになってます」
と言っていましたが
うん、それは分かる。

世の中何でも電動化するのも結構ですが
電線作るにも資源やエネルギーが要るのですよ。

あと、作業をしていて思ったのは
やたらと制御が増えている関係上
何かすると初期化とか設定とかが必要になったりして
なかなか大変です。

個人的にはシンプルな車が好きなんです。
アシストなし、制御なしで
自分でどこでも手を入れられるような。

イギリスのバックヤードビルダーが組むような
スーパーセブンとかジネッタとか。
知ってますか?

そういう車、もう現れないでしょうね。