ちっちゃいこととでっかいこと

レーシングカーをつくるとして
まずは、どんなクルマにしたいのか
というところからスタートするわけですが
いざやるとなると
どうにも小さいところから見ていくという
そんな癖が付いていたりすることが多いのです。

これは個人の志向なのでしょうけど
環境による影響で
そんなアプローチの仕方が癖になっちゃってるわけです。

それについては
考え方が逆シリーズで何度もネタにしているのですが
今回は、そういうアプローチではうまくいかないどころか
モチベーションが低下しちゃうよね
というお話しです。

まぁ、全然難しい話でも何でもないのですが
細かい小さいところからスタートしたり
小さい領域ばかりやっていたりすると
やる気が起きないのです。

何ででしょう?

それは、全体が見えなくて面白くないからです。
そんな面白くないことは一所懸命できないのです。

学校の授業も同じじゃないですか?

ナントカの公式とか定理とか
歴史の年号とか
そういうのが何の役に立つのか
ビジョンが見えないのです。

そういうのを一所懸命やって
できるようになれ!
なんて、無茶な話だと思うのですよ。

むしろそういうアプローチで
できちゃってる人は凄いですね。
理由がなくてもできちゃう人。

というか、アレか。
そういうやり方でできちゃってる人が
先生になっているケースが多いのかな?


「何でお前らできないんだ!?」
ということ?

いやいや、何でもなにも
そりゃあなたが特殊なんですよ。
という話じゃないですか?

自分が関わっている部分とか部品とか
それを形にするタスクに対してベストを尽くせるのは
最終形態のマシンがどうなるか
というビジョンがあってこそなのです。

学校のお勉強だって
それが何の役に立つのか?
最終的にどうなるのか?
そういうビジョンが自分の価値観と合致すれば
学生達は教員がビックリするような成果を挙げます。
これは何度も目撃しているので間違いない。

でも、よーく思い起こしてみると
そういう学生を評価してくれる先生って
もの凄く少なかったなぁ。

自分の価値観と相容れないのだから当然か。

私はそういうの大好きなんですけどね。
面白そうだしカッコイイもんね。

というわけで
遠慮なく、でっかいところを考えてていきましょう。
そうすれば、ちっちゃいところもうまくいきますよ。

まずは小さいことからコツコツ…
なんてのは、大抵うまくいかないのです。

かといって
でっかいことが、いきなりうまくいくわけも無い。

なので、こうしましょう。

  • まずはデッカイ夢を見てやってみる
  • 大抵うまくいかないし
    行き詰まったり迷走したりする
  • 何が足りないか考える
  • 分かった小さいことをやる

どうでしょう。

相手の何を見るか

学生がレーシンカーを作ったり、惑星探査機を作ったり
そんな活動をしていると
良いものができたりできなかったり
色々あるわけですが、過去の事例を振り返ってみると
学力とか知識とか、あまり関係ないのです。

やる気が全てを支配していると言って良いと思います。

知識がなくても経験がなくても
やる気があれば手に入れてしまいますから。

なので当然ながら、学生のやる気を向上させるには
一体どうしたらいいのだろう?
なんていうことをしょっちゅう考えることになるわけで

今日は
相手の、自分の何に着目するか
これは大事だな
と改めて思ったりしていました。
当たり前のことなのですが、ついつい忘れがちなことでもあります。

何かをやったあとの評価内容は
次のアクションに大きく影響します。
その評価内容は、着目点によって決まるわけなので
「相手の何を見るか」はとても重要。

ダメなところ、ネガティブなところに着目して
それを元にした情報発信やコミュニケーションをしたら
できる気はしないし、やる気は起きませんから。

結局のところ
ダメ出しをベースとしたコミュニケーションでは
相手の不安感を煽って行動を促そうとしているわけで
そういうやり方ではパフォーマンスを発揮できません。

言い訳っぽくなりますが
技術やものづくりにおいては結果が目に見えるので
ダメなものはダメだとかりやすくて
ついついダメ出しベースになってしまいがちで
非常に難しいところでもあります。

これは日々反省して、改善の努力・工夫をする必要があるな
と思っています。

考えてみれば、何か世の中そんなのばかりになっている気がしなくもない。
他人のせい、環境のせいにはしたくないけど
何か世知辛い世の中になっているな、と。

何を見るかは、自分の価値観によって決まるわけですが
その価値観は、今まで生きてきた環境の影響もあるだろうけど
今、どういう思いを持って、何を考えているかで決まる。

最近では、世の中がザワザワして落ち着かない雰囲気ですが
その環境に負けない心が大事なのでしょうね。
頑張らないとな。

ChatGPTに思う ついに来たか?

最近、AIチャットボットの”ChatGPT”が話題になっていますね。
皆さん、試してみましたか?

小説やプログラムのソースコード作成など
結構凄いことができます。
大学のレポート作成なんかにも利用されて問題だとか。
検索エンジン各社も、このAIチャットボットのテクノロジーの獲得に躍起になっているようです。

なんだか良く分からない人はぜひ試してみましょう。
”ChatGPT”で検索すれば、情報は手に入ります…というほど大げさで難しいことじゃありません。
単なるテキストチャットで、相手がAIなだけです。

ちょっと試してみましたが、結構面白いですよ。
本当に色々なことに答えてくれます。
日本語で聞けば日本語で答えてくれますし。
でも、海外の情報について聞くと、時には英語で答えますね。

技術的なこととか、皆さんの趣味にまつわる諸々とか
それこそ哲学的なこととか
もう何でもです。

これ、インターネット上の情報をリソースとして、AIが最適な答えを構成するってことですよね。
私はその辺は素人なので、あまり詳しいことは分かりませんが。

多少のラグこそあれ、リアルタイムで返事を返してきます。
処理速度も凄いと思いますが、恐らく毎日莫大に増加していくネット上の情報を元に、どんどん賢くなっていくのではないでしょうか。

試しに、ちょっとレアなケースの自動車のメカニカルなトラブルの原因について聞いてみたのですが、なかなか適切な返答をしてきて驚きました。
日本語で聞いたら英語で返してきやがりましたが。
これは間違いなく使えます。

要は、すでにある情報を利用することに関しては、ムチャクチャ凄い能力を持っているわけです。世界規模の脳ミソを持ったロボットだと思って良いのでしょうね。

最近、実際にAIが弁護士の代わりをやるとかで問題になったとか何とか、というのも分かります。アメリカだったかな?弁護士会が大反対で、当事者を脅迫までしたとか何とか。

これ、産業革命の時と同じですね。
リボン織りだったか、靴下織りだったかの機械を作ったら、労働者が仕事を奪われることを恐れて、機械を壊して発明者を殺しちゃうとか。

自動車の初期の頃もありました。
イギリスの街中では、自動車は危険なものだから、赤い旗を持った先導車の後を着いてノロノロ走らなければならない「赤旗法」なんてのがありました。
これは自動車の台頭を恐れた馬車の組合の政治力によるものでした。

で、今回は便利なツールのご紹介というわけではなく、こういうのが登場するとどうなるかというのがちょっぴり見えてきましたよ。というお話しです。

冒頭に書いたように、大学のレポートとかプログラムのソースコードなんか楽勝なわけですから、これからは、そういうレベルの問題はジャンジャンAIにやらせればいいじゃん!という世界に突入することがほぼ確定ですね。

なので、単に言われたことを覚える・やるというのが学習ですよ、そういうのが上手にできるのが優秀なんですよ、という世界がついに終焉を迎える時が来たのかもしれません。

「AIなんてまだまだだよ」なんて言ってられませんよ。

「3Dプリンターなんて使えないよ」(実用性無いよ という意味)
と言っていた人が結構いましたが、今はどうでしょう?
バリバリ実用されています。

もちろん、AIにせよ、3Dプリンターにせよ、万能なわけではありません。
得意な領域と不得意な領域があります。

今回話題にしているAIについて言うなら、ヤツらはすでにある情報を元に適切な解を構成するのが得意なわけです。

ということは、その逆は苦手なんですね。
この世に無いもの。未来のこと。

つまりクリエイティビティを要することや、未来のゴールを設定することです。
あとは心に関することですね。
そういうものこそが人間の仕事になるはずです。

AIにできることは、どんどん高度化しつつ低コスト化していくでしょう。
そういう情報の入手や構成は簡単になっていって、価値が低下するということです。
でも、我々はそれを利用して、もう一歩先に進むことができます。
そして、マシンにできないことは希少化して価値が高まっていくのでしょうね。

それが嫌ならChatGPTと勝負してな!
ってとこですかね。

なんか見えてきたでしょう?