ぼちぼち皆さん再起動

そろそろコロナ禍が沈静化しそうな気配がありますね。
まあ、収まらない疫病は無いでしょうから
遅かれ早かれ収束するはずですが。

この夏あたりは、今まで我慢してた人達が動き出しそうですね。
日本は世界的に見ても魅力的な観光地だそうです。
東京オリンピックでは、本当は行きたかったのに我慢してた人達もいるでしょうし
円安の影響もあるのでしょうね。

なので、入国の制限が緩和されたら
世界中から色んな人達が来て賑やかになりでそうです。

いままで苦労して耐えてきた
観光とか飲食関係の方はもちろん
色々な業種の皆さんの再起動が始まりますね。

夢工房で活動する学生達も
今まで中止になっていたイベントが開催の方向で動き出したので
かなり活気づいてきています。
3年ぶりの海外遠征再開です。

ということは、3年生以下は海外遠征の経験が無いのです!
なんとビックリ!
ここ20年間、そんなことありませんでしたから。

でも、彼らはこの自粛期間中に高いモチベーションを保てていた彼ら
果たして初の海外遠征で何をやってくれるのか
今から楽しみです。

彼らは国内外の色んなイベントに参加していますが

このまま順調に行けば
エコランが、もてぎ大会と全国大会
惑星探査機が、アメリカと種子島
フォーミュラSAEは、オーストラリア
二輪では、鈴鹿の8時間耐久
こんな感じです。

正直なところ、コロナ禍ではオンラインがメインでしたので
実作業がおろそかになっていました。
とはいえ、最近ではかなり色々できるようになってきていて
今年は例年に無く高いレベルのチャレンジをしています。

それでもそれは
今後に控えている長期計画の第一歩に過ぎません。
面白くなってきました。

チームワークがものを言う

学生のうちに絶対にやっておくべきことの一つに
チームワークで何かをやる
ということがあると思います。

これ、「思います」じゃなくて
「絶対」ですね。

そもそもなぜ
会社組織をはじめとして
組織で仕事をするのか
というのを考えてみれば分かりますが
互いの得意なところを利用して
互いの不得手なところを補い合って
一人では不可能なレベルの
より大きな力を発揮するために組織は存在するわけで
そのための経験を学校でしておくことは重要です。

組織を構成する各人のパフォーマンスがそこそこ高くても
皆が同じような能力や特性を持っていたら
恐らく組織としては大したことはないでしょう。

さらに、その状態で
それぞれの力を結集することができなければ
恐らく致命的なことになります。

逆に、平均点としてのパフォーマンスが低い者でも
何か光るものを持っている
それぞれが違った強みを持っている者の集団で
その力を結集することができれば
かなりのパワーを発揮できます。

そういう経験を身に付ける機会は
どんどん減っている気がするのですがどうでしょうか?

個々人それぞれが
皆で同じようなことをやって
皆が同じようなことを学んで
皆が同じようなものを目指す

そういうのが必要なシーンもあるでしょうけど
それだけで良い世の中になればいいのだけど
どうなのでしょうか。
日々理想に近づいていますか?
そもそも理想はありますか?

夢工房では
色んな志向を持った者が頑張っていますが
その多くは入学時には、ごく普通の学生です。

ただ、自動車とか惑星探査機とか
そういったものに興味がある
と口にできて、行動することはできています。

とはいえ、やはり最初は結構普通です。
受け身だったり
それぞれがバラバラだったり。

その状態でコンペティションのためのことをしていくと
必ず壁にぶつかります。

この壁は「それまでの考え方・やり方」では
乗り越えることができません。

そりゃぁそうです。
コンペティションですから。

なので、必然的に壁を乗り越えて
成長せざるを得なくなるのです。

チャレンジする学生にとっての難しさ

学生がコンペティションのために
ものづくりをする上で難しいことがあります。

色々あるでしょうけど
その一つは環境への適合ではないかと。

どういうことかというと
高校まで普通の学生生活を送ると
既存のシステムに適合した考え方を持ちます。

そのシステムは、学生を管理するためのもので
ルールに従うとか言われたことをやるとか
そういったことです。
そこから外れた変わった考え方や、やりかたは適合できません。

学生のコンペティションとはいえども競争は競争で
コンペティションでは、他と同じでは競争力を持てません。
競争力は優位性です。

マシンを作る上でレギュレーション(競技規則)を守る必要がありますが
レギュレーションは開発の説明書ではありません。
その規則の隙を突いて
禁止されていないところに優位性を構築する必要があります。

こういった考え方ややり方は
学校ではアウトローです。

「いくら規則に書いてないからと言って
やっていいわけじゃないでしょ!」
学校ならそう言われて怒られます。
管理上面倒だし、倫理上の問題もあるから。

コンペティションでは禁止されていないことは
「やっていいこと」です。

学校ではルールを守っていれば褒められますが
コンペティションでルールを守るだけのマシンを作ったら馬鹿野郎です。

もちろんレギュレーションは尊重する必要はあります。
特に安全面に関することは本質的なところを理解すべきです。

そういったところと
競争面での優位性に関わるところの切り分けは
経験とセンスが必要かもしれません。

でも、誰も気付かなかったところに力を注いで
パフォーマンスを上げたら
誰も怒りません。

むしろ
「おぉ、そんなやり方があったのか!」
と賞賛されるでしょう。

ものごとの考え方もしかり。

学校では基礎的なことを少しずつやって、積み上げて
応用に持っていきます。

ロクに勉強ができない者が
高いゴールやターゲットを定めると
身の程知らずと言われるかもしれません。

コンペティションでも基本は大事ですが
チマチマ積み上げていたら
いつになったら自分達の欲しいものが手に入るか分かりません。

チャレンジャーは、まだ勝っていないわけですが
勝つことをゴールに定めなければチャレンジャーではなくて
始める前から敗者確定です。

ターゲットを定めたら
そのために必要な方法は自由に選べます。
基本なんて、すっ飛ばせるならすっ飛ばしちゃって
その先に行けるなら行っちゃってもOKです。

もちろん基本は大事だったりもするので
必要なところはつまみ食いすれば良いし
それで足りなければ頑張って勉強すれば良いでしょう。

こんなふうに、学生がチャレンジをすると
色々と環境が変わるわけです。
しかもかなりドラスティックに。

その辺への適合は、真面目なコほど難しいのかもしれません。
このあいだまで褒められていたアプローチが通用しなくなるのですから。

ですが、そういう難しさに直面するのは
彼らにとっては成長のチャンスです。

乗り越えるのは困難だったりしますが
一度乗り越えてしまえば変化への抵抗が無くなって
広い視野や、しなやかさと強さを手に入れるでしょう。

そのために必要なのは何でしょう?

熱意とか諦めない心とか勇気とか
結構シンプルなものだったりしますね。

定型的な知識のような難しさではなく
自分の内面にある
見えない過去の自分と勝負するような
そんな難しさだったり。

そういうのって年齢は関係なくて
ずーっと続くんだよなぁ
と自身思っておりますが。

まぁ、諦めないでやっていれば
そのうち楽しめるようになりますよ。