その1、その2、その3、その4に続き、またまたまたまたCRFです。
今回はブレーキローターです。
いわゆるウェーブディスクですね。
フロントも同様の形状です。
外径が旧来の円形状ではなくギザギザしてます。
見るからに軽そうですね。
最近のスポーツバイクでは良く見るようになってきました。
最初にやったのは、アフターマーケットパーツメーカーのBRAKING社だったかな?
違ってたらすみません。
メリットは何といっても軽量で放熱性が高いという点でしょう。
ブレーキは、マシンの運動エネルギーを熱エネルギーに変換して大気中に捨てる装置ですから、放熱性は設計のキモです。
あと、回転する部品の軽量化はジャイロ効果を低下させるので、運動性能向上に効きますし、ブレーキローターはバネ下部品なので路面追従性も向上させます。
こんな特性を持っているのでレーサーやスポーツバイクには最適でしょうね。
デメリットとしては、生産コストと寿命ってとこでしょうか。
ブレーキローターを設計するときに、よく冷却やパッド表面のクリーニング効果を狙って穴を設定しますが、この位置には注意が必要です。
写真のローターにもいっぱい開いてますね。
穴位置を均等ピッチに配置すると、ブレーキをかけたときに「ピュー」って音が出ちゃうんですよ。
なので、わざと均等ではない位置に穴を設定します。
なんでそんなこと知ってるのかって、そりゃそういう設定のヤツに乗ったことがあるからです(笑)
一般的に市販されてる乗り物で、そういう設定になってるのはまずあり得ないでしょうね。
あ!でも、昔のロードレーサーは均等ピッチの穴開きローターがあったはずです。
今、これを書いていて思い出しました。
サーキットのストレートエンドで、「ピュー!」「ピュー!!」って鳴ってました。
あれはあれで格好良かったなぁ。
本学チームの学生が設計したマシンも不等ピッチで穴位置を設定してあります。
同じ理由で、タイヤのパターンも設計されてるんですよ。
回転方向に対してブロックの長さは微妙に不均等になってます。
そうしないと「ウィーン!」ってロードノイズが出ちゃうから。