成功のための仕掛けをセットしよう

四輪車に乗っていると
曲がるときは無造作にハンドルを切ったり
加速も減速もペダルを踏むだけ
みたいな運転ができます。

でも、バイクは違いますね。

無造作にハンドル切ったり
無造作にスロットル開けたり
ブレーキかけたり
程度問題ではありますが
そんな操作を許容しません。

バイクが希望の動きをしてくれるように
前もって準備をするというか
先手先手を打って
きっかけを仕掛けておく必要があります。
それによって
希望の動作になるように導く
といった感じではないかな。

まぁ、厳密に言えば
きちんと動作させたければ
この辺は二輪も四輪もないと思いますが。

人の行動も同じだと思います。

急に何かをしようとしても
なかなかうまくいかなかったりします。

なので、希望の行動になるように
先手を打って何かを仕掛けておく。

希望の行動を起こすことを
楽しみになるような環境を作っておく
という言い方でもいいかもしれません。

それによって無理なくやるべき事ができる
そんな準備ができると良いと思います。

朝、気持ちよく起きたいなら
起きるのが楽しみになるような環境を作っておくとか

通勤・通学が楽しみになるように
クルマやバイクのメンテナンスをしておくとか

仕事なども同様で
前もって色々アイデアを練っておいたり
何か準備をしておくことによって
実行が楽しみになるようにしておけば
自然と行動に結びつきます。

こういう事前の「仕掛け」をサボってしまうと
行動が億劫になりますね。

やるべき事を先送りにしたりすると
そんなことになりがちです。

学校などでも同様で
外部から「やれ!やれ!!」
言うと、そりゃやるのが億劫になりますが
それはバイクに乗って
力ずくでハンドルを切っても正常に曲がれないのと同様。
(自転車も同じですが、そんなことをすると転倒します)

学生本人が行動を起こしたくなる環境が重要です。
それを本人が作れるようになれば一人前なのでしょうね。

教員が頑張って環境を作っちゃう
というのも不可能ではないのでしょうけど
それをやり過ぎてしまうと
「やれ!やれ!!」
言うのとあまり変わらなくなります。

実際の行動に
直接的に関与するような
外発的な動機では
良い結果は出ないということです。
とはいえ、放置する訳にもいかない。

じゃぁ、どうする?

大事なのは
ゴールだと思うのです。

将来、自動車の開発者になりたいとか
飛行機の設計をしたいとか

そういうビジョンが最も重要です。
喜びとか楽しさに結びつくもの。

ですが!

大抵の場合は
そのビジョンを表に出したところでノイズが発生します。

ありがちなケースでは
「そんなの超勉強ができないとダメだ!」
とか。
そんな前提条件を突きつけられることが多い。
もしくは
そう言われることが容易に想像できてしまうとか。
あとは、何度か書いていますが
「好きなことを仕事にすると嫌いになるぞ」
とかね。

そんなこと言っている人は
そのビジョンを達成した経験が無い場合がほとんどだと思いますが
言われている方はどうなるか?

まぁ、大抵はやる気無くしますよ。
で、妥協が始まっちゃう。
人の話を真面目に聞くタイプほど
そうなっちゃうんじゃないかな。
もったいないですね。

そうなっちゃうのも人生と言えばそれまでですが。

本当はね
前提条件なんか考えなくていいと思うんですよ。
やるだけやってみたらいいじゃんって。

思いのほかうまくいくはずだし
もし、狙い通りにならなくても
結構良い線いくはずです。

なので大事なのは
夢見たっていいじゃん!
今ダメでもいいじゃん!
頑張ったら何とかなるかもしれないから
やってみればいいじゃん!
ってことなんですよ。

それでうまくいく保証なんて
もちろん無いけど
夢工房を巣立っていった卒業生達は
結構良い線いってますよ。
なので、あながち外れてはいないはず。

夢工房での「仕掛け」は
デッカイ夢をセットすることです。

で、どうすんだ?

教育って難しいという話をしましたが
結局、唯一絶対の正解なんて無いわけです。

ああしろこうしろ
というのももちろん教育で
言われてキッチリやるコもいるでしょうけど
全員がそのやり方に対応できるわけではありません。
教える方も教わる方も
加えて社会も
それを望まないこともある。
今やそれを望まない場合の方が多い気もするけど。

色々知ることがゴール
というわけではないなら

大事なのは
自ら考えること
自ら判断すること
自ら動くこと

ですよね。

とはいえ、例えば
経験が不十分で
視野が狭くて
どうしたら良いか分からなくなっている相手に
視野広げろ!
とか言ったとしても
どうしたら良いか分からんでしょうね。

なので学生には
こんな世界もあるんだよ
というビジョンの片鱗を見せて
もっと視野を広げてみても良い
もっと自分で決めてみても良い
もっとやってみても良い

ということを実感させるのが重要かと思っています。

もちろん、それで行動すると
最初は大抵失敗しますが
その失敗から目を背けずに
現状を認識して
で、どうする?
という判断を元に
次のサイクルに繋げていく
これで前に進めれば
それは成長できてるってことです。

難しいのは
一般的にネガティブな経験と思われている
失敗に対して
本人が目を背けずに受け止められるか?
教員が失敗を許容できるか?
その辺だと思います。

これ、結構難しいです。

多くの学生は小さな頃から
失敗しないように!
失敗は悪いことだ!
という価値観を持っていますし
それを見守る側も
失敗なんかされたら面倒だ
と思っていますから。

で、やったことが失敗かどうかを決めるのは
評価だと思うのですが
ダメ出しが嫌だからと
評価を避けようとしたりすると
考えすぎて結果を出せないとか
成果を隠すってことになりますし

評価が面倒だからと手を抜いたりすると
成長のサイクルが始まらない
そんなことになります。

なので
考える やる 評価する
というサイクルを
いかにグルグルするかがポイントなのですが
非常に面倒なので結構勇気が必要です。

というわけで夢工房では
学生、教員共に
勇気を持って成長し続けるサイクルを回していく
というのが最重要課題なのです。

教員が知っていることを学生に教える・やらせる
ということをやったところで
そこで起きることは先生にとっては当たり前のことで
新しいことや感動は無かったりします。

でも、良い成長のサイクルができていると
学生達は 教員 が驚くような成果を上げることがあります。

偉そうにこんなことを言ったところで
実際にやるのは難しいのですが
面白いのもこの辺です。

なので、これからも
ジタバタしながら
グルグルしていきます。

マキシマムで行こう

どうもビビってると最小限になりますね。
何事も。

夢工房の学生達
色々なタイプがいて
それぞれのタイプが浮いたり沈んだりするわけですよ。
うまくいったりいかなかったりってことですけどね。

まぁ、色々と
能力やら性格やら
あとは今回みたいに
世の中の状況とかもありますよね。

で、チャレンジしている学生達は
ぶっちゃけ成功したいわけですよ。

教員の私が
仮に在学中に成功しなくても
卒業後に世の中の役に立てば…
なんて言っても
成功したいものは成功したい。

そりゃそうでしょうね。

面白いのは
「成功したい!」
というのは自分の欲でしょう?
自我みたいなものですよね。
いや、まさに自我なのかな。

その気持ちが強いと
自分の枠をぶち破るんですよ。

どういうことかというと

いくら一所懸命やったところで
自分にできることには限度があって
それ以上のものを得たいなら
周囲に喜んでもらわないとダメだ
って気付いちゃうんですよね。

自分の力だけじゃ足りない
って。

気付いて覚悟が決まった学生は
まぁ、気持ちいいですよ。

挨拶はちゃんとできるし
周囲の手助けはするし。

もちろん
裏表を使い分けてたりすると
そういうのって分かっちゃいますからダメなんですけどね。

そんなのできるの当然だろう
とか言わないで下さいね。

今どきちゃんと挨拶ができるとか
自発的に他を助けるとか
そんな学生は、そうそういませんから。
言われればやるコはいますけどね。

そういうわけで
腹が決まってる連中は
とにかくやることがマキシマムなんですよ。
もちろん失敗したり
他に色々言われたりもすることもあるでしょうけど
思いもしないところからチャンスが舞い込んできたりします。
そうしてれば普通じゃ得られないものが手に入る。

普通じゃないことをしていると
普通じゃない結果が得られる

こういうのって当たり前なことで
誰でも分かってるとは思うんですが
それができるかというと別問題ですからね。

何でもかんでもマキシマムでやってると
端から見るとバカみたいに見えることもあるし
損しているように見えることもあるでしょうね。

なので、自分のことばかり考えていると
そういうアクションは取れないわけで
頑張っているつもりが
結局は普通のことをやって
普通の成果を出せるかどうかってところで
時間切れになります。
4年なんてあっという間ですから。

あ、何で
挨拶できたり、手助けしたりする学生が成功するかって?

そんなの当然ですよ。

周りがそいつを助けたいって思うから
自分以外のリソースが集まってくるのです。

なので、本来自分が持っている力を超えられるんですね。
みんなの力を集めて。

それに、そういうことを元気にやってると
単純に気持ちいいでしょう?
これ、凄く大事なことです。

まぁ当然のことなんですけど
これをやって失敗したときの恐怖を想像しちゃったら
実践はできません。

なので、そういう人は
こういうことを信じないし認めない。

これね、学生に言ったところで
なかなかできないのです。
難しいことではないのだけど
勇気が要るのかもしれませんね。