日々発見

学生達と過ごしていると色々と発見があります。

毎日、一所懸命やっている学生達ですが
いつの間にかそれが常態化してしまって
ダレてくることがあります。

真面目に一所懸命やってるんですよ。
でも、少しずつ慣れてきて
何のために何をやっているのかがボンヤリしてくる。

しかもそれが徐々にくるもんだから
なかなか気付かなかったりします。

で、ふと気付くと惰性で
「ただやるだけ」
になっていることがあります。

そのまま続けても
仕事は終わらないし、成果は出ない。
それはほんのちょっとしたことではなく
そのままでは
驚くほど終わらないし、驚くほど成果が出ない。

そういうときって
大枠でのゴールは決まっているんだけど
それを構成する
小さい一つひとつの仕事を甘く見ていることが多い。

最終的なゴールが「勝つこと」なのであれば
それを構成する小さいな仕事の一つひとつも
「勝つためのこと」なのですよね。

仕事を細分化して工程に沿って潰し込んでいくようなとき
往々にしてそういう状態に陥りがちです。

なので
「今日は勝つためにコレをやる」
という意識で日々の仕事を着実に進める
というのが重要なのですね。
それを着実に毎日繰り返していけば、勝利に近付く。

ここで大事なのは
最終的なゴールが明確であることが前提です。
そのうえで、小さなことを着実にやっていく
ということ。

日々の仕事を甘く見たり、先送りしたり
ゴールが不明確なままでは遭難します。

「遠くを見ながら足元も見て進むんだよ!」
かつてそんなことをよく言われたなぁ。

こういうのって
ごく当たり前のことなんですけど
ふと今までと違う角度での
理解とか気付きがあることってありますよね。

未来に向けて その2

そのネタは
テクノロジーじゃないよ。
たぶん。

なんて刺激的なことを書きましたが
テクノロジーが必要なくなるなんてことはないでしょうね。
そういう二元論的なことを言いたいわけではないのです。

現状の、特に日本はテクノロジーそのものにフォーカスしすぎていて
何のためにそれが必要か
という上位概念の部分が弱いですよね。
だから色々うまくいってなくて
これは行き詰まっちゃうだろうなぁ
と思っています。

テクノロジーは、何かを実現するための手段にすぎませんから
新たな実現手段が登場すれば瞬時に用無しになることもあります。
だから意味ないよ
ということではなく
実現したい「何か」の部分にもっと力を入れるべきでしょう。
今はあまりにその部分が弱いと思います。

「何のため」を考える上位概念は
とても曖昧なイマジネーションの世界ですから
超具体的な技術を見ていても成長できません。
クリエイティビティが必要です。

日本の教育は
正解か不正解か
という超具体的なものばかりです。

イマジネーションが必要なクリエイティブな部分って
点数付けて評価しにくいですからね。

なので
色々学ぶのは良いけど
一番大事な
「何のためなの?」
という部分が無くて
「どうあるべきか」
という部分が決められないということになります。

具体的な答えがあるものばかりの環境でやってると
上位概念を構築するトレーニングは一切できないので
結局、「何のため」は他人に依存することになります。
もしくは、深く考えなくても済むように楽なことをやるか。

一定数の学生を集めてものづくりの授業をやったことがあります。
特定のテーマを決めて
「これやりなさい」
と言えば、そこそこやるんだけど
「何やっても自由だから、ゼロから考えてみよう」
と言うと嬉々として取り組む学生(少数)と
可能な限り楽なことを追求しようとする学生(多数)に分かれます。

そりゃそうでしょうよ。
自由な環境で、自分の意思でやったことがなければ
「どうしろっての?」
ってなるでしょうね。

年長者はそんな現実を見て
「俺たちの子供の頃はなぁ」
とか言いたくなるもんですが
そりゃ無茶な理屈です。

これだけ便利で安心で安全な世の中になったら
余計なことをやらなくても済む
まさにトレードオフです。

日本は
便利で安心で安全な世の中
という物差しで見たら世界一でしょう。
世界のホームラン王ですよ。

色々不十分だった時代は
色々不十分だったがために
色々妄想して
色々やらなきゃいけなくて
だからこそ色々余計な経験ができて
その中からクリエイティビティを育んでいったわけでしょう。
今はそんな必要ないもん。

なので
テクノロジーの力で
便利で安心で安全な世の中
という物差しの目盛りがデッカイ方に振れた今
これからは何かとバランスするように
揺り戻しのような局面に入っていくのではないかな。
もしくは新しい方向に振れていくのか。

幸いにしてレーシングカーとか惑星探査を作りたい連中は
それがやりたくて集まってきているので
経験が無くても何とかしようとします。

そんな連中の気持ちと考え、行動の中に
重要なヒントが隠されています。きっと。

でも、潜在的にそういうワクワクすることをやってみたいという学生は
予想以上にいるのではないかと思います。
1年生に希望を聞くと、彼ら結構夢を持ってますからね。

こういう状況を何とかしようったって
そう簡単に答えは出ないと思いますが
継続して頑張って色々やっていれば
そのうち何か見えてくるんじゃないかな。

これが夢工房のネタの仕込みの一つです。

「何だよ、はっきりしねーな」
とお思いですか?
そりゃそうですよ、上位概念の中の一部ですから(笑)

もうちょっとはっきりした話は後ほど。

超シンプルな うまくいくやり方

どうしたら、ものごとはうまくいくのでしょう?
うまくいかないのはなぜだろう?

これは学生と付き合ってるとよく分かります。
とにかくサンプルが多いですからね。

すぐやる/やらない
時間が経てば熱が冷めるし、初動が遅くなるとできることが減る。
チームで動いている場合
「あとで みんなが揃ってから」
なんてことがよくあるけど、こういうのも大抵はうまくいかない。
まずできることをやってしまわないと。

すぐやればトライできる回数が増える。
能力はトライする回数で決まるので、すぐやって、たくさんやれば伸びる。

逆に、失敗を避けるために長時間考えるとトライできる回数や時間が減る。
つまり能力は向上しない。

やらずに考えていれば、知識は増えるかもしれないけど
それは能力とは関係ない「死んだ知識」
知っていることとできることは別だから。

同じようにありがちなのが
とにかくやってみるできるようになったらやる
やらずにできるようになることはない。
なので「できるようになったらやる」なんてことはありえない。
不十分でも、やらないとできるようにはならない。

これに似たようなところで
自信が無いからポジティブになれない
というのもあります。
ネガティブな考えや行動で
ポジティブな状態に繋がっていくのか
というと、そんなことはないと誰でも分かります。
なので、それは理由になっていない。

じゃぁ、ポジティブな考えや行動をしていれば
ポジティブな状態に繋がっていくのか?
いきますね。
簡単じゃん!

最後に
アウトプットする/しない
アウトプットしない者の考えや行動は磨かれることがない。
アウトプットに対する評価は
それを受け止めた他者の反応や結果によって分かります。
なので、出さないと磨かれない。
どんなに頭の中で考え続けていても、それは実現しないし、誰も賛同しない。

おっとまだあった!
本当に最後に
素直な心/頑なな心
ものごとを素直に受け止めるのは勇気が要りますね。
特にうまくいっていない時はなおさらです。
相手の意見や、今の状況など、これらを受け止めて認めないと
これからどうすべきかは見えてきません。

それを受け止めず、認めなければ何も変える必要はありません。

こんなふうに、ちょっと考えれば当たり前のことをやっていけば
うまくいきそうなことは誰でも分かります。
自分で書いていても耳が痛い(笑)

でも、なかなか行動に結びつきませんよね。
なんでだろう?

…おっと、理由を考えちゃう?
そんな必要ないでしょう。