2024種子島遠征 第9日 フリー…になった2日目

図らずもフリーとなった2日目です。
まずは、JAXA宇宙センターの施設見学ツアーからスタート。

の前に、宇宙科学技術館の裏手の山に登ってみました。
上の画像のロケットの背後にある山です。

うむ、美しい。
ここが世界一美しいロケット発射場と言われるのも分かります。

では、JAXAのバスに乗り込んでツアースタート。
まずはロケットガレージ。
置いてあるのは、かつて打ち上げる予定だった本物です。
同型機の打上げが失敗したので、トラブル解析のために分解して打ち上げなかった機体です。

ちなみに、ロケットの外板は塗装はしません。軽量化のためです。
オレンジ色の部分は断熱材、クリーム色の部分はアルミの表面処理の色で、それぞれの素材色そのままなのです。

その後は、遠くからロケット発射場を見学。
残念ながら、今日は発射場で作業をしているので立ち入り禁止でした。
遠くに2本ずつ2組見える鉄塔があるところが発射場です。鉄塔2本につき発射台は1つ。合計2カ所あります。
あの鉄塔の主な役割は避雷針だって知ってました?

ツアーの後、昼食はJAXAの食堂で。
職員の食堂ですが、一般人も利用できます。
今まで何度も行っていますが、それは気付かなかった。

今日はここから東海岸を北上していきます。
昨日と似たようなルートですが。

宇宙センターから、ちょっと行ったところにある広田遺跡ミュージアム。
比較的新しい施設で、弥生時代から古墳時代あたりの出土物を展示しています。
貝殻を使った腕輪とかネックレスが日本国内の広範囲に渡って出土していますが、実は種子島がそれらの産地です。

さらにちょっと北上したところにある千座の岩屋(ちくらのいわや)
巨大な岩山に波の浸食でできた洞窟があります。
干潮の時でないとは入れないので、潮汐情報が必要です。

千座の岩屋というのは、中の空洞部分に千人も入れるのではないかという広さがある、というところから来ているのですが…
写真じゃ広さや迫力が伝わらないのですよ、これが。

たぶん、種子島の弱点はココです。
凄く良いものがあるのに、文章とか画像では伝わらないものばかりなのです。
よく観光地であるでしょう、凄いネーミングとか、紹介画像ではインパクトがあるのに、行ってみたら「なんだ、こんなもんか」っての。
種子島の場合、それと逆なのです。

続いては、馬立の岩屋(またてのいわや)
これも巨大な岩山に波の浸食でできた洞穴です。なかなかの迫力。
なんと、昨日行った宝満神社の宝満の池とこの洞穴が繋がっているという伝説があるのです。

最後は鉄浜海岸(かねはまかいがん)
種子島といえば火縄銃なわけで、それを作るには鉄が必要です。
当時の日本の製鉄といえば砂鉄から作るわけで、そのために大量の砂鉄が必要になります。
で、その砂鉄を採取したのがこの辺りだそうです。
去年も行ったのだけど、また来ちゃいました。
砂浜に川で流れ出た砂鉄が、分厚い層になって浮かび上がっています。

川が流れ出ている周辺は、白い砂と黒い砂鉄の模様が見られます。
ちなみに、この辺りはサーフスポットとしても有名なようです。

という感じで、2日目のフリーの日は完了。
明日は朝の飛行機で種子島を発ち、鹿児島経由で帰ります。

2024種子島遠征 第8日 フリー…になった日

本日、本来はワークショップの日だったのですが、昨日で大会日程が全て終了してしまいましたので、急遽フリーな日になりました。

我々の遠征は、大会終了後に評価会(一般的には「反省会」と言ったりしますが)をやるのですが、それもすでに済ませてしまいました。

よって、今日と明日の2日間はフリーとなってしまいましたので、島内観光という名の文化学習をしましょう。

まず行ったのは種子島最南端の門倉岬にある御崎神社。
こじんまりとしていますが、とても美しい神社です。

次にちょっと戻って、たねがしま赤米館。
ここは種子島のお米の歴史や文化についての展示があります。
こじんまりした施設だけど、綺麗に展示してあって、個人的には結構興味深い。
赤いお米、「赤米」知ってますか?
常食ではないようで、今では神事に使ったりするそうです。
ちなみに、このあたりに「茎永(くきなが)」という地名があるのですが、これは茎が長い赤米の稲から来ているそうです。

そして、向かいにある宝満神社。
ここには、JAXAの人が打上げ前に参拝に来るそうです。
色々と伝説があって興味深い場所です。

神社の奥にある宝満の池には、鴨が大量にいました。

種子島に鴨がいること自体意外です。
恐らく島内で鴨が集まる場所はここ一カ所にしかいない気がするのですが、それも不思議。

そこからは北上して、JAXAの増田宇宙通信所へ。
ここは飛行しているロケットの状態を監視したり、衛星と通信したりする施設です。
ちなみに、我が鳩山キャンパスの近所にもJAXAの通信所があります。

最後に行ったのは、種子島の北端に近い西之表にある鉄砲館。

火縄銃などが大量に展示してあるのはもちろん、その製法や歴史、種子島自体の歴史の展示もされている、恐らく島内最大の博物館。
見応えあります。

という感じで、ぐるっと種子島を回ってみました。
多分明日も回ります。

2024種子島遠征 第7日 表彰式

今日は、昨日行われたゴールめがけて走行するカムバック部門の残り4チームと、投下後に何かしらのミッションを行うオリジナルミッション部門の投下があります。
これが終了すると、今大会の競技自体は終了です。

本来は、明日にはワークショップなどがあったのですが、天候の悪化を見越して、全てのスケジュールを今日に詰め込んで終了とすることになりました。
海が荒れると帰れない人が出てしまうという、島の天候の難しさゆえ。

昨日、投下を済ませてしまった我々はイベントの見学です。
今日は、本学千住キャンパスのチームの投下があったのですが、残念ながらミッション果たせず。
彼らとは、ぜひアメリカのイベントで再開したいところ。
頑張って来てくれないかなぁ。

全チームの投下が終了した後は、参加チームの集合写真。

我々も。

午後はJAXAの宇宙科学技術館を見学。
ここは展示内容が興味深いのは当然ながら、施設見学バスツアーがとても面白いのです。
ロケットの発射台や、ロケットの現物や、管制施設も見られます。
ですが、日曜ということもあって予約でいっぱい。
やはりH3ロケットの打ち上げが成功したこともあって盛り上がってますね。
明後日の予約は取れました。

夕方からは表彰式と交流会です。

かなり多くのチームが我々の機体に興味を示してくれました。
有り難い限り。

そして、我々が参加しているCanSatの自動制御カムバック部門の勝者は…

左の方はプレゼンテーの南種子町の町長です

Super NOVA
このチームは、東京情報大、千葉商科大の先生のジョイントプロジェクトです。
AIを利用した制御に拘っていて、誘導の繊細さでは、もはや敵無し状態。
アプローチは、スピードに拘る当チームと正反対で、ここ数年は、国内外ともに当チームと上位争いをしている手強いライバルでもあります。
いつもやられちゃってますが。

当チームが活動を開始した頃からのお付き合いで、最も仲が良いチームでもあります。
たぶん、今年もアメリカで上位争いをすることになるでしょう。

さて、果たして我々の成績はどうだったのでしょうか?

2位でした。
式典後に審査員の先生から聞いたところ、実はプレゼンも評価は高かったんだそう。
引き続き精進しましょう。