やはり朝は寒いです。
朝7時に起きたら7度。バイクは夜露でびっしょりでした。
今日は600km北のマーラ(Marla)に行きます。
弟子バイクのライセンスプレートの補修を確認して出発です。
ちょっと頼りない気もするのですが、振動で割れたわけなので、こういうのはむやみにガッチリ固定しないのが正解かもしれません。
道は、途中のエアーズロックに行く以外は、スチュアートハイウェイをひたすら北上するのみ。
走行速度は法定速度の110km/h。
道は片側一車線で、多少のカーブやアップダウンはあるものの、ひたすら真っ直ぐと言っても良いでしょう。
でも、皆がほぼ法定速度で走ってます。
都市部の近くであれば、プラス5キロくらいの速度で走っている車も多いのですが、ここでは法定速度プラスマイナス数キロの車はいるものの、むやみに飛ばしている車は全く見ません。
よって、そもそも走行台数が少ない上に、皆が似たような速度で走っているため、滅多に追いついたり追い抜かれたりってのもありません。とても走りやすい。
理由は走ってみてよく分かりました。
頑張る労力に見合わないからです。たぶん。
頑張って飛ばせば確かに目的地には早く着くでしょう。
けどそれは、300km先の町?それとも、さらにその先400kmの町?
100km/hを超える速度域では、ちょっと速度を上げると燃料の消費が大きく増します。
加えて、給油可能な場所が頻繁にあるわけではありません。
ヘタすると300km以上離れていたりするのです。
ちなみに、野生生物にも注意が必要です。
今日はエミューを轢きそうになりました。
数メートル手前で逃げてくれましたが。
たまに遭遇するロードトレインにも要注意。トレーラーを何両も繋いだヤツです。
すれ違う際の風圧も凄いし、追い越す時も相手が長いので対向車の有無が確認がしづらいのです。
以前は4、5両連結したロードトレインを見た記憶がありますが、今回は3両牽いているのが今のところ見た最大です。すれ違いざまの風圧も以前ほどでは無くなった気もします。これは乗っているバイクの違いかな?
ロードトレインに加えてもう一つ注意があります。
Over Size Vehicleです。そう、オーバーサイズなヤツです。
どれくらいオーバーサイズなのかというと、今回見た最大のヤツは「家」です。「家」がトレーラーに載って走っていました。時速100キロで。
その幅はゆうに1.5車線ほど。
なので、対向車は路肩に避けるしかありません。気付かずに正面衝突したら死にます。
何せ相手100キロ+自車110キロの相対速度210キロで接近しますから。中央分離帯が無いってのはスリリングなものです。
もっとも注意を促す先導車がいますので、それに気付いてあらかじめ減速して回避するとか、路肩に停めるとかすれば大丈夫です。
とまぁ、その辺をトータルで考えると、あんまり頑張っても意味が無くて、そもそもそんなに長時間頑張ってどうすんの?ってことです。
出発して100kmほど走ったグレンダンボ(Glendambo)で早めの給油。
この後の給油ポイントを調整するためです。
ワイルドな景色です。
給油したり食事したりする際に、いろんな人と話をするのですが、今日はまた一つ勉強になりました。
カンガルーのアクティブな時間帯についてです。
ヤツら、車のライト目掛けて飛び込んでくる習性があるので、結構な数の死骸が路上にあって、鳥さんたちのご馳走になってたりするのです。
でも、どうやら日中はあまり心配要らないようです。
バイクを見て話しかけてきた人に
「朝は何時に走り始めるんだい?」
と聞かれたので
「8時くらい」
と答えると
「それはいい判断だ。7時より前だとカンガルーが飛び出してくるからな」
とのこと。
これが分かっただけでもだいぶ安心。
ちなみに、この辺の日の出は7時くらいです。
出発時はそこそこ寒かったけど、徐々に気温が上がってきて、結構暖かくなったなと思ったら…
アダプティブクルーズコントロールの距離センサーが異常を示しました。
まだ半分も走ってないのに、クルーズコントロール無しはキツイなぁ、と思って走りながら色々やっていたら、どうやらアダプティブ機能(前車との距離調節機能)をキャンセルできることを発見。これでただのクルーズコントロールが使えるようになりました。良かった良かった。
最初の給油から200kmほど行ったレストエリアで弟子バイク給油。
これで次の給油ポイントまで行けます。
ちなみに、レストエリアとは退避レーンのようなただの駐車場所で、運が良ければ屋根とテーブルとイスがあります。さらに運が良ければトイレも。
出発から370kmほど行ったクーバーペディ(Coober Pedy)は、オパール採掘の町。
近づくにつれて、地面にポコポコ小山が増えてきます。地面を掘った際の土砂を積み上げたものです。
道路沿いには、「むやみに歩くと穴に落ちるぞ!」といった看板があったりします。
町にはオパールを採掘した後の穴をホテルにした施設があって、結構人気のようです。
そういえば、昨夜泊まったロードハウスの向かいの部屋の人も、さっきカンガルー情報をくれた人もクーバーペディに行くって言ってました。
ここで昼食と給油とします。人気の観光地だけあって、ロードハウスは綺麗で立派です。
あと230km程度で目的地のマーラです。
日差しが強烈なこともあり、気温が20度を超えるとかなり暑く感じます。
途中のレストエリアで、弟子バイク給油のついでにグローブを夏用に替えたり、インナーの枚数調整をしたり。
このくらいの気温になると、途端にハエが増え出します。かなり鬱陶しい。けど、オーストラリアに来た気がするのも事実。
レストエリアのテーブルの上に小説が。なぜだ?
レストエリアは、イスがあってテーブルと屋根があったら上等なわけですが、時には、その屋根を利用して雨水を貯める巨大なタンクがあったりします。「飲むなら自己責任だぞ」と注意書きがありますが。
これらはいずれも、居眠り運転や極度の暑さから命を守るための施設です。
こういうのがオーストラリアの内陸部には沢山あります。
スチュアート・ハイウェイでは50~100kmに一箇所くらいはあると思います。
水タンク、空でしたが。
左の雨樋は屋根から繋がっています。
17時ごろにマーラ到着。気温は26度。かなり暑く感じます。日本の皆さん26度くらいで暑いとか言ってすみません、って感じですが。
このロードハウスは、キャンプ場併設で設備がかなり充実してます。野菜やら果物やら何でも売ってる感じです。部屋も結構綺麗です。
オーストラリアは星がビックリするくらい綺麗なのです。
曇ってて残念、とか思ったら天の川だったりします。
最近はスマホでもボチボチ撮れるんですね。
明日はスチュアート・ハイウェイを北上の後、エアーズロック方面に向かって、カーティン・スプリングス(Curtin Springs)まで415kmの走行です。