ARLISS 2023 大会6日目 閉会式

荒野の通勤も今日が最後です。

今日は閉会式と技術交流会。これでイベントは全日程終了です。
過酷な環境で、皆頑張りました。
特に大会の運営をやっていた学生達、彼らは良くやってくれました。

我々は、参加26団体中4位でした。

閉会式を済ませたら、技術交流会。各チームがそれぞれのテントで自チームの機体を紹介します。

午後は宿営地のファーンリーに戻って砂まみれになった車の洗車です。そのままで返却すると清掃料金を追加で取られてしまいますので。
ただ、例年に比べてそれほど酷くはありませんでした。やはり雨の影響でしょう。

午後は空港があるリノに移動。
時間があれば、今回がファイナルとなる全米最大のリノのエアショーを見たかったのですが、残念ながら間に合いませんでした。

明日は、日本への便に乗るサンノゼに移動して1泊です。本来はサンノゼでデータ整理になるかな、と思っていたのですが、それは昨日済ませてしまったので、観光ですかね。
明後日の便で日本に帰ります。

ARLISS 2023 大会5日目 データ整理日

当初のスケジュールでは、今日が閉会式だったのですが、どうやら打上げ本数が多かったようで、急遽、終日打上げに変更になりました。

というわけで、すでに2回打ち上げが終わっている当チームはお休みの日となりました。
で、そんな日には何をするか。
単に休んでいるわけにはいかないのです。
データの整理をします。

機体には、様々なセンサーが搭載されており、それらのデータが記録されています。
Gセンサーで、機体にかかった力とか、気圧センサーとか。
それらのデータの整理をして、解析をするのです。朝から晩まで。
すると、さまざまな事が分かります。ロケットで上昇中に何が起きているかとか、パラシュートで降下しているときにどんな姿勢だったとか。
そういう目で見えなかったことが分かってきます。

そんなの帰国後にやればいいじゃないかって?
いやいや、ダメなんですよ。
こういうのって、現地で臨場感がリアルに残っているうちにやらないとダメです。時が経つにつれて刻一刻と大事なことを忘れていってしまうから。モチベーションも低下するし。
なので、できるだけ早いうちにやらないと、得られるものが最低限になってしまいます。
後でやればいいなんて思っていると、ダメなんです。できることはすぐにやらないと。

とまぁ、こんなことをやっていると、色々と発見があるもので、「あぁ、あの時はこんなことが起きてたんだね」とか、「へー、こんなに力がかかってたんだ」とか。
そんなふうに、データとか新たな発見を元に次の機体を開発するのです。
で、それを1日中やってました。

と、そんな話で今日はお終いなのです。
それだけじゃ面白くないので、別なネタを。

ガソリンスタンドのお話をしましょう。
アメリカのガソリンスタンドで給油するとき、以前はこんな感じでした。

  • 車をポンプの前に停める。
  • ポンプにあるクレジットカードリーダーで、日本発行のクレジットカードを認識してくれないので、店舗に行って金額指定でプリペイする。「4番ポンプに40ドルね」とか。
  • ポンプで給油する。

これだと、満タンにしたいときなんかは、ちょっと多めに払っておいたりするわけです。もちろん、入りきらなかった分は請求されないわけですが。
現金での前払いの時は、入らなかった分を店舗で返金してもらうのです。
そんなやり方だと、本当に入らなかった分は返金されんのかなぁ?なんて、なんかモヤモヤしたり、返金してもらうのが手間だったりします。

で、今回、色んなお店でクレジットカードのタッチ決済が増えてきていて、ガソリンスタンドのポンプにもタッチ決済用のリーダーが付いてるなぁということに気付いて、ひょっとするとこれなら日本発行のクレジットカードでも行けるか?と思って試してみたら、行けました。
※追記:どこでもタッチ決済でいけるわけではありませんでした。ARCOはダメでした。郵便番号の入力を求められます。

これができると何が良いかって、簡単に満タンができるのですよ。モヤモヤせずに。
ただ、どこのスタンドも日本のクレジットカードでタッチ決済できるかは、まだ分かりません。
ガソリンは毎に給油していますが、行っているのはいつも同じスタンドなので。
まぁ、この後分かるでしょう。

ほら、ポンプには色々付いてますよね。その中にタッチ決済用のリーダーがあります。

ちなみに、このポンプはガソリンとディーゼルの両方が給油できて、ガソリンはオクタン価違いで3種類あります。
ただし、ガソリンの油種は給油前に選ぶのですが、ノズルは1コしかありません。なので、ホース内に残ったガソリンは、前の人が給油したものが残留しています。細かいことは気にしちゃいけません。

さて、明日は閉会式と砂漠の上での技術交流会です。
その後はリノへ移動して宿泊です。

ARLISS 2023 大会4日目 今度こそ打上げ

あっという間に全4日の打上げ日程は後半戦です。
今日こそは打ち上げるぞ!
ということで、今日も朝イチの打上げを狙って、5時に宿を出発。砂漠を目指します。

またも真っ暗な中を出発して…

射点に向かう間に日の出。

射点到着後、ピット設営して準備開始。

準備ができたら機体の重量を測って…

ロケットに搭載して…

運んて…

発射台にセットして…

打ち上げです。

ところが!

着地後、パラシュートを切り離して走行するはずが動作しません。

どうやら原因はパラシュート切り離し機構のメカにあったようです。
これは現地で改修と調整。

その後は再度の打ち上げの準備。
このイベントは期間中に2回打ち上げる必要があるのですが、どうやら明日は打ち上げの予約がいっぱい。何としても今日中にもう一回打ち上げる必要があります。そしてゴール到達も!

メカ的な問題やらプログラムの問題やら、実は色々あったのですが、コータローの必死の努力によって、締め切り寸前に間に合いました。
またロケットに搭載して…

発射台にセットして…

打ち上げ!

着地は成功。パラシュートの分離も問題なし。
ゴールまでの距離は5km少々。結構長くて微妙な距離です。
打上げが遅い時間だったので、風が強くて遠くに流されてしまいました。

その後の走行は順調だったのですが…

なんとゴールの手前600mでバッテリー切れで停止してしまいました。

実は設計上の走行可能距離が5kmだったわけで、そういう意味では設計通りなわけですが、残念な結果に終わりました。

今日の時点での順位は4位。
我々の打上げは終わりましたが、明日打ち上げるチームがあります。さて、どうなることでしょう。

明日は打ち上げ最終日で、その後に閉会式。明後日には技術交流会が…あるかもしれません。現在、運営チームが実施場所を探しているそうです。
明日、我々は閉会式に間に合うように、ゆっくりする予定です。さすがに疲れました。