ミケランジェロかく語りき

学生達は日々成長しています。
特に今回のような困難の後は。

もちろん望んで失敗する者などいないでしょうが
どんな失敗をするかが問題なのだよなぁ
と、つくづく思います。

とか思っていたら
ミケランジェロの名言を見つけました。

The greater danger for most of us lies not in setting our aim too high and falling short; but in setting our aim too low, and achieving our mark.

我々の多くにとって、目標を高く設定しすぎて到達できないことよりも
低い目標を設定して到達することがより危険なのだ。

ミケランジェロは500年以上前のフィレンツェに生まれ
天才の名を欲しいままにした彫刻家であり画家であり建築家であり詩人でした。

後世の評価だけでなく、活躍していた当時も天才と言われていたようですが
本人は
自分は天才ではなく努力と忍耐によって良い仕事をした
と思っていたようです。

さて、上記の名言ですが
「危険なのだ」と言っています。
ということは、超重要だということです。

そして、天才や実力者に向けた言葉ではないことは
文中の”for most of us”「我々の多くにとって」という言葉で分かります。

つまり、一握りの人達に向けたアドバイスではなく
多くの人に向けた警告です。

その後に続く、目標設定の高低については難しい理屈ではありません。

色々御託を並べましたが、簡単に言うと
「無難なことやってるとヤバいんだぞ」
ということです。

「やってみなはれ やらなわからしまへんで」(サントリー創業者 鳥井 信治郎氏)
「やってみもせんで何が分かる」(ホンダ創業者 本田 宗一郎氏)
ということです。

高い目標を設定するからこそ人は成長できるわけで
チャレンジしている限りは失敗しても成長していきます。

安心安全を求めて低い無難な目標を設定していると
本人は現状維持を欲していたりするかもしれませんが
成長できないどころか下降していきます。

世の多くが、そんなふうに生きていたら
そりゃあ大変なことになるでしょう。

世の中を良くしようとしたら
皆の力が必要です。
だからミケランジェロは
「我々の多くにとって」という前提で
こんなことを言ったのではないしょうか。

500年以上前に重要だったことが
今重要ではないわけはないでしょう。