真面目なだけでは越えられない壁

今年のフォーミュラSAEマシンの開発は
計画通りにはいきませんでした。

いわゆる失敗です。

今のメンバーは、かなり真面目な連中だと思います。

活動開始時から困難な環境・情況ではありましたが
真面目に一所懸命やっているから
ひょっとしていけるか?
とも思いました。

でも、真面目なだけでは越えられない壁に直面しました。

ただでさえ実践的な開発経験経験者や
海外遠征経験者が少ない事に加えて
コロナウイルス感染や輸送費の高騰です。

しかし、もっと工夫していたり、頑張ったりしていれば
何とかなったのかもしれません。

不可抗力もありましたが
まだ何とか出来た部分もあったはずなのです。

そこに気付いていたら
もっと頑張っていたら
まさに「たられば」ではありますが。

今まで何度が記事にしていますが
私は学生に「アレやれコレやれ」言いません。

何をどのようにやると何が起きるのか
それを身をもって知るのが勉強だと思っています。

そういう意味では、今回はかなり勉強になったはずです。

レーシングカーを自分の手で作って
海外の大会に参戦するなんてのは
誰でもできるチャレンジではありません。
特にこのご時世ならなおさらです。

結果としては希望通りにはいかなかったわけですが
残念な結果と引き換えに貴重な経験を掴みました。
この経験を今後どのように使うかは自分次第です。

もちろんこの結果そのものに対しては
全く満足いくものではありませんが

まかり間違って
労せずして海外の大会に出られてしまった
というようなことに比べれば
学びとしてはかなり大きなものになったはずです。

指導者として難しいところは
こんな時でも
学生を信じて期待する
というスタンスを崩さないことだと思います。

信じられてもいないし
期待もされていない
そんな状態では前向きにチャレンジできませんから。

もちろん現状に甘んじるというのとは全く違います。
こんな現状には全く満足できません。