大艦巨砲主義って知ってるかい?

最初に言っておきますが
今回の話の核心は戦争ネタのようで戦争ネタではありません。

かつて日本はロシアと戦争をして勝ちました。
日露戦争です。

陸上での戦いも、海上での戦いもありましたが
日本の海軍の戦いは有名です。

この頃は、デッカイ戦艦にデッカイ大砲を積んで撃ち合って勝敗が決まる時代でした。
そういうのを大艦巨砲主義(たいかんきょほうしゅぎ)と言います。

日本はこれ以前に近代的な戦争をしたことがなかったので
諸外国のほとんどは、まさか日本が海戦で勝つなんて思っていなかったでしょう。
しかも相手はロシアの主力のバルチック艦隊です。

でも勝ちました。
要因は他にも色々あるのですが
「船も大砲もデカいのが勝つ」
というのがこの時に定着したのは間違いないでしょう。

こういうふうに、過去の戦いの経験による教訓を「戦訓」と言います。

日露戦争は1904年に勃発しました。
ライト兄弟が初飛行をした翌年です。

なので当時は、まさか飛行機が戦争に使えるなんて多くの人は想像もしなかったでしょう。

後の第二次世界大戦では主力兵器が飛行機になりましたが
それまでは飛行機が大きな戦力を発揮する時代ではありませんでした。
まさか飛行機が巨大な戦艦を沈めることができるなんて、ほとんどの人が想像もできませんでした。

なので、日本の海軍は世界一巨大で強力な戦艦を作りました。
皆さんご存じの「大和」と「武蔵」です。

でも、この2艦は十分な戦力を発揮することができずに
飛行機によって沈められてしまいました。

そもそもの戦い方が変化していて
過去の戦訓が活かせなかったのです。

簡単に言うと
今までこうやってきたから、これでいけるはず
というのが外れてしまったということです。

この「これでいけるはず」は
自己都合による希望的観測が多分に含まれています。

こういうこと、現在もたくさん起きています。
そこに気付いていますか?
というのが今回言いたかったことです。

前例主義みたいのに嵌まっているとそうなりますが
変化を嫌う考え方をしていてもそうなります。

特に日本人は真面目なので
いわゆる「王道」に囚われる傾向が強いと思います。
評価指針が決まると
集中して頑張れるということだと思いますが。

相手が自分と同じやり方をしないと
「飛び道具とは卑怯なり!」(時代劇調)
って感じです。

集中力は大事ですが
広いところを見て工夫するのが大事だよね
というのが今回言いたかったことなのでした。