ARLISS 2023 大会5日目 データ整理日

当初のスケジュールでは、今日が閉会式だったのですが、どうやら打上げ本数が多かったようで、急遽、終日打上げに変更になりました。

というわけで、すでに2回打ち上げが終わっている当チームはお休みの日となりました。
で、そんな日には何をするか。
単に休んでいるわけにはいかないのです。
データの整理をします。

機体には、様々なセンサーが搭載されており、それらのデータが記録されています。
Gセンサーで、機体にかかった力とか、気圧センサーとか。
それらのデータの整理をして、解析をするのです。朝から晩まで。
すると、さまざまな事が分かります。ロケットで上昇中に何が起きているかとか、パラシュートで降下しているときにどんな姿勢だったとか。
そういう目で見えなかったことが分かってきます。

そんなの帰国後にやればいいじゃないかって?
いやいや、ダメなんですよ。
こういうのって、現地で臨場感がリアルに残っているうちにやらないとダメです。時が経つにつれて刻一刻と大事なことを忘れていってしまうから。モチベーションも低下するし。
なので、できるだけ早いうちにやらないと、得られるものが最低限になってしまいます。
後でやればいいなんて思っていると、ダメなんです。できることはすぐにやらないと。

とまぁ、こんなことをやっていると、色々と発見があるもので、「あぁ、あの時はこんなことが起きてたんだね」とか、「へー、こんなに力がかかってたんだ」とか。
そんなふうに、データとか新たな発見を元に次の機体を開発するのです。
で、それを1日中やってました。

と、そんな話で今日はお終いなのです。
それだけじゃ面白くないので、別なネタを。

ガソリンスタンドのお話をしましょう。
アメリカのガソリンスタンドで給油するとき、以前はこんな感じでした。

  • 車をポンプの前に停める。
  • ポンプにあるクレジットカードリーダーで、日本発行のクレジットカードを認識してくれないので、店舗に行って金額指定でプリペイする。「4番ポンプに40ドルね」とか。
  • ポンプで給油する。

これだと、満タンにしたいときなんかは、ちょっと多めに払っておいたりするわけです。もちろん、入りきらなかった分は請求されないわけですが。
現金での前払いの時は、入らなかった分を店舗で返金してもらうのです。
そんなやり方だと、本当に入らなかった分は返金されんのかなぁ?なんて、なんかモヤモヤしたり、返金してもらうのが手間だったりします。

で、今回、色んなお店でクレジットカードのタッチ決済が増えてきていて、ガソリンスタンドのポンプにもタッチ決済用のリーダーが付いてるなぁということに気付いて、ひょっとするとこれなら日本発行のクレジットカードでも行けるか?と思って試してみたら、行けました。
※追記:どこでもタッチ決済でいけるわけではありませんでした。ARCOはダメでした。郵便番号の入力を求められます。

これができると何が良いかって、簡単に満タンができるのですよ。モヤモヤせずに。
ただ、どこのスタンドも日本のクレジットカードでタッチ決済できるかは、まだ分かりません。
ガソリンは毎に給油していますが、行っているのはいつも同じスタンドなので。
まぁ、この後分かるでしょう。

ほら、ポンプには色々付いてますよね。その中にタッチ決済用のリーダーがあります。

ちなみに、このポンプはガソリンとディーゼルの両方が給油できて、ガソリンはオクタン価違いで3種類あります。
ただし、ガソリンの油種は給油前に選ぶのですが、ノズルは1コしかありません。なので、ホース内に残ったガソリンは、前の人が給油したものが残留しています。細かいことは気にしちゃいけません。

さて、明日は閉会式と砂漠の上での技術交流会です。
その後はリノへ移動して宿泊です。

ARLISS 2023 大会4日目 今度こそ打上げ

あっという間に全4日の打上げ日程は後半戦です。
今日こそは打ち上げるぞ!
ということで、今日も朝イチの打上げを狙って、5時に宿を出発。砂漠を目指します。

またも真っ暗な中を出発して…

射点に向かう間に日の出。

射点到着後、ピット設営して準備開始。

準備ができたら機体の重量を測って…

ロケットに搭載して…

運んて…

発射台にセットして…

打ち上げです。

ところが!

着地後、パラシュートを切り離して走行するはずが動作しません。

どうやら原因はパラシュート切り離し機構のメカにあったようです。
これは現地で改修と調整。

その後は再度の打ち上げの準備。
このイベントは期間中に2回打ち上げる必要があるのですが、どうやら明日は打ち上げの予約がいっぱい。何としても今日中にもう一回打ち上げる必要があります。そしてゴール到達も!

メカ的な問題やらプログラムの問題やら、実は色々あったのですが、コータローの必死の努力によって、締め切り寸前に間に合いました。
またロケットに搭載して…

発射台にセットして…

打ち上げ!

着地は成功。パラシュートの分離も問題なし。
ゴールまでの距離は5km少々。結構長くて微妙な距離です。
打上げが遅い時間だったので、風が強くて遠くに流されてしまいました。

その後の走行は順調だったのですが…

なんとゴールの手前600mでバッテリー切れで停止してしまいました。

実は設計上の走行可能距離が5kmだったわけで、そういう意味では設計通りなわけですが、残念な結果に終わりました。

今日の時点での順位は4位。
我々の打上げは終わりましたが、明日打ち上げるチームがあります。さて、どうなることでしょう。

明日は打ち上げ最終日で、その後に閉会式。明後日には技術交流会が…あるかもしれません。現在、運営チームが実施場所を探しているそうです。
明日、我々は閉会式に間に合うように、ゆっくりする予定です。さすがに疲れました。

ARLISS 2023 大会3日目 打上げ…?

今日は大会3日目で打ち上げ全4日中の2日目です。
朝は5時出発で160km彼方の砂漠に向かいます。
スマホのカメラは性能が良くて明るく見えますが、実際は真っ暗です。
今回はウサギは轢いていません。

射砂漠に入ったら日が昇ってきました。

射点には7時くらいに到着。準備開始。

さあ、打ち上げ開始の8時に合わせて準備を…と思ったら不具合発生。
機体のプログラムを編集するソフトウェアを昨夜アップデートしたことが原因で、問題が起きたようです。
こういうの、難しいですね。

そのソフトのバージョンを古いものに戻すより修正した方が早いということで、早速作業開始…

…とまぁ頑張ったのですが、やはり宿に戻って作業した方が効率が良いということで今日も撤収。

結局、トラブルは夜になって解消。
明日こそ打上げです!