あれから10年

あの信じがたい大災害
震災から10年が経ちました。

あれから何が変わったのか
そして
何が変わっていないのか
正直なところ
あまり明確に分かっていません。

もちろん
被災した地域に行けば
景観などが変わったのは分かります。

恐らく今でも
色々なところで
色々なことが
ゆっくり変わっていっているのでしょう。

私は
あの時も今も埼玉にいます。
住んでいる地域の防災放送などは
以前より頑張っている気がします。

自治体をはじめ各種組織の
危機管理意識は
かなり変わってきているのではないか
と思います。

個人的には
防災放送の内容をメールで受信できるサービスにも登録して
居住地域や職場など
複数の自治体の情報を得るようにしました。

エネルギー問題に関して言えば
ほとんどの原発が停まり
化石燃料の発電に偏った状態に回帰して
未だに新しい手段は見つかっていません。
こういうのは
10年くらいでは解決は難しいのでしょう。

私は
阪神淡路大震災のときも
東日本大震災のときも
被災した地域のために
お役に立てませんでした。

せいぜい
この10年かかさず
東北ツーリングをして
少しでも被災地域にお金を落とせたら
とやってきましたが
こんなのはしょせん個人的な娯楽の一部です。
まだまだ何かできるはず。

災害は
どのような規模でいつやってくるか分かりません。
きっとまたいつか起きるでしょう。
その時は
もっとお役に立ちたいものです。

私のもとで頑張っている学生たち
全国で何かしらの活動に打ち込んでいる若者たち
彼らはの行動力は
何かが起きた際に
きっと多くの役に立ってくれることと思います。

そんな学生の成長に手を貸すのが
「今できること」
の一つなのかもしれないとも思います。

改めて
犠牲になった方々の
ご冥福をお祈りいたします。

日本の学生はチャンスがいっぱい

そろそろ大学3年生は
就活の時期に突入しているかと思います。

今までの経験や実績を活かして
希望の仕事に就けるといいですね。

日本には多くの自動車メーカーが存在するのはもちろん
他の分野でも世界有数のレベルの高い企業が揃っていて
学生は恵まれていると思います。

本学Formula SAEチームが
このところ遠征に行っている
オーストラリア

以前は、地元のホールデンをはじめ
トヨタ、三菱、オーストラリア・フォードと
色々なメーカーが頑張っていましたが
現状ではゼロです。
なんと寂しい限り。

人件費があまりに高いので
オーストラリアで自動車を作ると
価格が高くなってしまうのです。

それでも現地の学生達は
けなげに良いレーシングカーを作り続けてます。

以前
オーストラリア大会で
現地の学生に
「卒業したら仕事は何するの?」
と聞いてみたことがあります。
そうしたら
「うーん、たぶん鉱山でエンジニアをやるよ。
炭鉱になるかダイヤモンドの鉱山になるか分からないけどね」
との返事。

彼ら良い車作るんですよ。
性能もクオリティもデザインも
総じて日本よりレベルが高いと思います。

他には
「日本でバイクの設計がしたいんだ」
という学生もいました。
でも、オーストラリアのエンジニアの給料は
日本よりずっと高い。
何倍も違う。
そんなことを話したら
「お金の問題じゃないんだよ。
日本のメーカーでバイクの設計がしたいんだ!」
なんと健気じゃないですか。

彼らは英国連邦の一員なので
「イギリスのメーカーはどうなんだい?」
と聞いたら
オーストラリア人が
イギリスで仕事を見つけるのは
難しいと言ってました。

実を言うと
ずいぶん前の話ですが
オーストラリアの学生の
就活サポートをしてあげたことがあります。
日本の某メーカーに応募したいというので
応募の方法や必要書類などの作り方なども教えました。

彼は性格も良かったし
スキルのレベルも志も高かったので
こういうコが日本のメーカーにいたら
良い刺激になるんじゃないかな
と思ったのです。

でも
結果は門前払いです。

会社自体は対外的には
国籍にはこだわらないような雰囲気がありましたが
実際は、書類を提出したらそこで終わり。
十分な選考はしてもらえませんでした。

これ、分からないでもないんです。
会社側としては
かなり面倒な案件だったのでしょうね。
仮に入社しても
研修とかその後とか、色々を考えると
面倒で断りたくなるのは想像に難くありません。

仮に開発の現場がそういうケースを
「いいじゃん!面白いよね!」
と思ったとしても
人事担当者は嫌なんだろうな
と思います。

今はどうなんだろう?
海外から新卒の応募とかあるのかな。
昔は中途採用でも海外から来たという例は
見た覚えがありませんでしたが。

でも
こんなふうに
大学でエンジニアリングを学べたり
日本の企業に応募するアクションを取れる彼は
幸せな方なのかもしれません。

というのも
かの国では
自動車を学ぶために
工科系の大学に入るには
それにふさわしい基礎教育を
高校、中学校、小学校で受けている必要があるのですが
初等教育の学校は学区制なので
それなりの学校に行くには
その地域に住んでいることが前提です。

なので
そういう地域にはお金持ちが集中するので
地価はものすごく高くて
そもそもそこに住むこと自体が難しい。
そういうわけで
多くにチャンスがある状態ではないとのこと。

先進諸国に限らず
他の多くの国も似たようなものだと思います。

日本人であれば
大学まで行くとなれば
もちろんそれなりにお金は必要ですが
勉強を頑張って学費の安い大学に行くとか
奨学金をもらうとか
チャンスはいくらでも掴めます。

そして
数多くの自動車メーカー、部品メーカーがあるので
頑張ってそこに入社する
という道が多くに開かれています。

日本の学生達に対して
「君たち楽チンで良かったね」
なんて思っているわけではなく

多くの者が夢を叶えられる環境があるのだから
ぜひ頑張って学生生活をやりきって欲しいと思うのです。

で、良い仕事してください。

地球規模での発展の方向性…の中の日本

昨日の投稿
なんかもうお先真っ暗だけどどうすんの?
みたいな感じだったでしょうか。
そんなつもりは無かったのですが
そう感じてしまったら申し訳ありません。

実は
我が国について考えるのならば
色々と打開策が出てくるのかもしれないな
と期待していたりもするのです。

と言うのも
現状でも
諸々を含めたエネルギー効率は
世界的に見ても高いのではないかと思うのです。

資源が無いから輸入に頼って
原料を加工して
より価値の高いものを生み出して
我々は生活しているわけですが
この効率が悪かったら
今までやってこられなかったんじゃないでしょうか。
こういうのは数字にするのは難しいと思うので
あくまで感覚の話ですが。

さらに各種の生産活動や
生活などに伴う環境汚染レベルが凄く低い
これは間違いないでしょう。

工場の排出ガスとか
排出される水の汚染レベルなどは間違いなく低い。

ダイオキシンの発生を抑えるために
家で焚き火もできないほどですもの。

それに自動車の排出ガス中の
汚染物質レベルも世界トップで低い。

工場やゴミ焼却炉の廃熱を回収して再利用するなど
組織の垣根を取っ払って
企業同士や家庭、公共施設などを結びつけたりすれば
効率はまだまだ上げられそうです。

自家用車は
熱効率が高い高効率エンジンばかりだし
ハイブリッドカーも沢山走ってます。
EVはそれほど普及していませんが。

正直なところ
電気で車が走ればエコかというと
現状では決してそんなことは無かったりもすると思うのですが
ハイブリッドカーの普及状態を見る限り
ユーザーの意識レベルは高い。
なので、まだまだ良くできる可能性が高い。

さらに
手作り自動車の燃費を競うエコラン競技
って知ってますか?
当大学からも毎回参加していますが
中学生から社会人まで
日本中から結構なチーム数が参加して
自作の車で燃費を競う大会を毎年やってます。
リッター1000kmを超えるような車を学生が作っちゃうんです。
そういうのに挑戦する志の高い若者もいる。

これは結構期待が持てる状況だと思うのです。

というのも
意識のレベルが高ければ
あとは実行するだけだからです。

環境への対応などは
意識レベルの変革が
もっとも重要で大変なところだと思います
が、それをすでにクリアしているのかもしれない。

さらに言うなら
江戸時代なんて
超エコなリサイクル社会だったわけでしょう?
だとしたら
十分に下地はあるでしょう。

というわけで
イケるぜ日本!

と思えば、きっとイケる。