はじめての海外ツーリング 第10話 Ride day 6 Swan Hill to Wangaratta

2020年1月3日(金) 乗車6日目

朝は昨日のピザの残り2切れで十分。
10時少々前に出発。やはり疲れがたまってきている。
今日はワンガラッタ(Wangaratta)まで300kmくらい
ワンガラッタには20年来の現地人の友達が住んでいるので会いたかったのだが、連絡が取れない。残念だけど仕方ない。
ここはFormula SAEの遠征で何度か行っている馴染みのある場所でもある。

道はこれまでのような荒野ではない。
すでにアウトバックからは完全に出てしまった。
町が増えてきて交通量も増加。人が多いのになぜか寂しい気もする。
ペトロールステーションに行けば、話す言葉は優しくて上品な感じ。

昼は公園でピザの「おまけ」のガーリックブレッドと水。結構満足した。

こんな公園で昼食

ここまでブッシュファイアの影響を目にすることはなかったが、今日の目的地ワンガラッタに近づくにつれ景色が煙ってくる。
このとき、オーストラリアは国中でブッシュファイアが燃えていて収拾が付かない状態。
ここまでブッシュファイアに遭遇しなかったのは、偶然ルートがそれていただけだった。

ブッシュファイアで煙ってます

宿に到着。
往々にしてモーテルはオーナーと客の区別が付かない。ここもそう。
犬と遊んでる宿泊客かな、と思ったらオーナーだった。

ここはボロいモーテルだけど、犬がいるし、大好きな鳥、マグパイもいて良い雰囲気。ヤツらはR2D2みたいな鳴き声。わかる?

コイツらがマグパイ 白黒のカラスみたいな美しい鳴き声の賢い鳥
雛ができる時期は通りかかった人間に襲いかかるので注意
なぜかピンクのバスルーム

チェックイン後、給油してスーパーに買い物に行った。
夜はスーパーで買ったニンジンと豆のサラダ、ミートパイ、チーズ。
食後はアルコール入りのジンジャービア。
実はアルコール入りのがあるのはコバーのモーテルのオーナーから聞いて初めて知った。
試しに飲んでみたら期待したほどではなくて少々がっかりした。

洗濯して寝よう。

320km走行 Wangaratta Gardenview Lodge Motel泊

はじめての海外ツーリング 第9話 Ride day 5 Broken Hill to Swan Hill

2020年1月2日(木) 乗車5日目

今日は500km走ってスワン・ヒル(Swan Hill)まで行く。
実はいい加減疲れがたまってきているので刻んでいきたいとも思っているのだけど、今日このくらい走ればその後が楽になる計算。

朝食はベーカリーで買おうと思っていたが、見付からなかったので摂らず。
この日も9時頃出発。

朝食兼昼食は120kmほど走ったところのロードハウスでハンバーガーとルートビア。
ここまでずっと先払いだったけど、ここは珍しく後払いだった。
店主の訛りが強くて何を言っているのか良く分からなかったけど、ハンバーガーが予想以上に美味かったのには驚いた。
「ハンバーガー、うまかったよ!ありがとう!」
と言ったら、何を言っているかよく分からなかったけど喜んでた。
レジの横には、「トイレ使うだけなら$1払え」と書いた箱があった。
まぁ、この辺には何も無いからトイレだけ使いたいって人が多いのだろうな。

景色は荒野から田園風景となってスワン・ヒルに到着。
人が増えた。店も住宅地もある。
ブリスベン以来の町らしい町。

何の畑だろう ホップかな?

相変わらず気温は35度程度で暑くて乾燥しているけど、畑などの緑が多く、多少は潤いがある感じで埃っぽくない。
付近は葡萄農園が多く、穏やかな景色。
落ち着いてリッチな雰囲気でもある。

スワン・ヒルのモーテル

夕食は疲れてしまったので、ピザのデリバリーを頼んだ。
飲み物とガーリックブレッドがおまけで付いて$20豪ドルは安いのかな。
巨大なピザの残りは明日の朝食に、おまけのガーリックブレッドは昼飯にしよう。

520km Swan Hill Comfort Inn Campbell泊

はじめての海外ツーリング 第8話 Ride day 4 Cobar to Broken Hill

2020年1月1日(水) 乗車4日目

年が明けた。
全く正月という感じはしないけど。

朝はホテルのレストランのシェフが出勤してこなかった。
昨日は営業するって言ってたのに。
ロビーでがっかりしているオーナーが近所のベーカリーを紹介してくれたので行ってみた。パイを買おう。
オーストラリアのパイは小さい割にはそこそこヘビーで美味い。時間が無いときの食事にはちょうど良い。
朝食はベーカリーがいいかもしれない。
1月1日でも店は結構やっている。
アメリカなんかもそうだけど、ニューイヤーよりもクリスマスの方がホリデーっぽいようだ。

ぬるい空気の中を9時ごろ出発。
今日は460km先のブロークン・ヒル(Broken Hill)まで行く。

160kmほど走ってロードハウスで早めの昼食。ベーコンエッグとルートビア。

Emmdale Roadhouse

ブロークン・ヒルまでの景色は相変わらずの荒野ではあるけど、緑が増えてきた。
時折、小さな竜巻があちこちで巻き起こっている。

今までの平地と違い、緩やかなアップダウンだったり…本当に緩やかで、あまり傾斜した道を走っている気はしないが。
それに地図で見るほど真っ直ぐな感じはしない。

こんなところを延々と走るとき、クルーズコントロールは重宝する。
というか、クルーズコントロールの有無で1日の走行距離がかなり変わってくると思う。
こういう付加機能の重要性は、使う国によってかなり変ってくるだろう。

日本のような加減速の多い国で、長時間、長距離を走るなら、クラッチを使わずにシフトアップ/ダウンができるアシストは負荷の軽減に効果的だけど、オーストラリアの郊外を走るなら、トップギアに入れたまま何時間も走るわけだから、シフト・アシストよりクルーズコントロールの方がありがたみが大きい。

なんたって、発進してトップギアに入れてクルーズコントロールをONにしたら、次の休憩か給油までそのままですから。
ナビは、「300km先、左折」とか表示されてるし。

直線
カーブ

道ばたには相変わらずヤギがウロウロしている。
木陰で休んでいるカンガルーもいた。
今回、生きたカンガルーを見たのは、これが最初で最後だった。
もっと見られると思っていたのに残念。まぁ、夜行性だから仕方ない。

ヤギ 確かに飛び出してはこない

この辺になると多少車を見かけるようになる。それでも1時間に1、2台。
すれ違いざまにお互い手を上げて挨拶。

走っている車は、トヨタのピックアップトラック、ハイラックスが多い。これは、仕事で使っている人もプライベートの人も。
やはり、こういう環境で、走破性、信頼性、経済性、居住性など、矛盾しやすい条件を考えるとベストチョイスなのだろう。
他には、ランドクルーザーや、日本では見られない三菱や、いすゞのピックアップトラックもボチボチ。
もちろん、市街地に行けば普通のセダンの方が圧倒的に多くなる。

かつてこの国には、トヨタ、日産、三菱、フォード、そして自国のホールデンの工場があったけど、全てが撤退してしまった。
オーストラリアは人件費が高いので、国内で車を作ると価格が高くなってしまうため。
ホールデンなんかはステキなクルマを作っていて大好きだったのに残念なことです。
これで、オーストラリアでは、二論、四輪全てが輸入車ということになってしまいました。
ただ、相変わらず日本車はかなりのシェアを持ち続けている。乗用車もトラックも。

気温はだいぶ下がって35度程度だが暑い。
激しく乾燥しており、相変わらずガラガラ声のまま。
ブロークン・ヒル到着後に給油して、モーテルにチェックイン。

モーテルは、いかにもといった感じ
ブロークン・ヒル中心部 白黒写真ではありません

かつてこの町は銀鉱山で栄えていたが、今は鉱山も閉じてしまって観光に力を入れている様子。
100年前に火災で焼失した町は当時の雰囲気を感じられるように再建されていて、雰囲気は良い。が、閉じてしまった店舗も目立つ。

モーテルのフロントで気合いが入った分厚いガイドブックをもらった。
映画マッドマックスの2作目のロケ地はこのへんだったようだ。
近所に個人経営のマッドマックス博物館があるらしい…が、行かない。
モーテルのコインランドリーで洗濯するのだ。今日は手を抜こう。
疲れがたまってきたので、今夜はゆっくり休むことにする。

夕食は街中のバーでイタリアンのチキン料理。
年始は休業のレストランばかりで、飲食店は1軒しかやっていなかった。

460km走行 Broken Hill Desert Sand Motor Inn泊