未来予測とその対応 その3

お次はこれです。

・これからは、マーケティングと技術の両方が出来るようにする必要がある。作れるだけではダメ

これは、ずいぶん前から意識していました。

ものを作る仕事をしている人は
当然のように理解している人も多い
…と思いたいのですが
意外とそうでもなかったりするのが現状ではないしょうか。

設計するにしても、製作するにしても
「何のために」が分かっているといないでは大違い。

前職では開発をやりながら

製品は商品としてお客さんに喜んでもらう必要があるのだから
売ることを理解していた方が良い仕事ができるに決まってる

なんて思いながら
独学でマーケティングを勉強していたのです。

業務上のオーダーがあったわけではありません。

ものを作る仕事なのだから、ものの価値について興味があって
なぜ売れるか、どうすれば売れるか、売るためにはどうしたらいいか
なんてことが気になっていたのです。

単に、やるべきことをやる、言われたことをやる
ってのもつまらなくて
その上を狙う、より付加価値の高い仕事をするにはどうしたらいいのだろう?
なんてことも考えていました。

これ、実に勉強になったし面白かった。

領域を限定して深掘りするタイプではないので
色々な分野にまたがって
相互の最適化みたいのが性に合っていた
というのもあるのかもしれません。

学生もマーケティングを知るべき
というのは同意できます。完全に。

お客さんが喜んでくれる価値を創造して提供する

設計だって製作だって、そのためにあるのです。
知識も技術も、そのために得て
そのために使うのですから。

より良いものを作るというのは
もっとお客さんを喜ばせる
ということで
そのためにはマーケティングの知識は必要でしょう。

このままでは終われん

夢工房では…

レーシングカーを作って海外大会で戦う
Formula SAE Project

模擬惑星探査機を作って国内外の大会に出場する
Space Project

燃費競技車を作って世界最高の燃費を狙う
理工学部自動車部

これら3つのチームが活動しています。
厳密に言うと、この他にも…

プロフェッショナルなレーシングチーム
Team NOBBYと一緒に
鈴鹿8時間耐久ロードレースに出てみたりしています。

他にもコソコソ色々やっていたりしますけどね。

これらは全てコンペティションなのですが
最近は、もうちょっとソフトな路線というか
作り手の好奇心を満たしながら
作ったものが人の役に立つとか

何か面白いことができるといいな
なんて思っています。

ウチのプロジェクト活動では
カーボンファイバーを使った成形とか
各種金属加工とか
画像認識とかAIとか
色々やっているので
そういった技術があれば
大抵のものは作れちゃうわけです。

問題は
今のメンバーが手を広げていくのは
キャパシティ的に難しいので
そういうことをやりたい学生がいるかどうか。

チャレンジを楽しみながら本気で
ものづくりをしたい学生が
果たしてどれだけいるか
かな。

新入生は
大学に行けば、きっと何か作れるようになるはず!
面白いことができるはず!
と期待して入学したりするのだけど

授業で言われたことをやっているだけで
何かを作れるようになる訳は無くて
学年が上がるにつれて徐々に諦めていく
ってのがよくあるケース。

そういうの見てられないので何とかしたいし
大学を盛り上げたいってのもあるのです。

本気でチャレンジすると
かなりのことができちゃうわけで
そういう楽しみを分かって欲しいなぁ
なんて思う今日この頃。

この企画、どうやって転がしていこうかな?
継続的に考えてみましょう。

手段とはいえブチ抜ければ強い

日本人は、どうにもこうにも手段好き
と思っています。

目的無しで勉強する
これは目的無しで手段を収集しているようなものです
というのは、ここまで書いてきた通り。

目的無しで
強力に手段獲得に走れるのは凄いのかもしれません。

日本は技術立国
なんて言葉を聞いたことがありませんか?

聞こえは良いですが
「技術」は手段です。

何かの目的を達するために必要なことであって
もし、その技術を用いずに目的を達することができるのなら
即座に不要になったり置き換えられたりします。

とはいえ
日本の場合は、この技術にめっぽう強い。
ムチャクチャ強い。

なので、そう簡単に置換えができない領域まで行っちゃってます。

科学技術はもちろんなのですが
職人さんの技術だって、ムチャクチャレベル高いです。
凄いなぁと思います。

技術は目的のためにあるので
普通は要求を満たしたらそれでOKなのですが
その先に行っちゃう人がいます。

結果、その会社じゃないとできないとか
その人じゃないとできない
なんて技術が結構あります。

普通はそんな領域に行きません。

なので、その世界はぜひ生き残って欲しいと願っています。
ただ、後継者の問題やら色々あって
簡単では無いでしょうけど。