やってみると分かること

成功するためには
熱意とか勇気とか好奇心とか諦めない心とか
そういったもののワンセットが必要となる
とはいうものの…

これ、考えているだけでは良く分かりません。
やってみない限り、何が足りないか分からない。

ただ、経験があまりない場合は、やってみても分からないことも多い。

そんな時は経験者による評価が効いてきます。
そういう意味では学校という存在は大きい。

ただ皮肉なことに、現状の学校はマルかバツかの評価をする場所になっている事がい多いため、その環境に慣らされてきた学生にしてみると
不足しているということは不正解でダメなことだ
と判断する価値観が身に付いてしまうのですね。

確かにペーパーテストでは、そういうことになってしまうのですが、何かをできるようになっていくプロセスでは、不足している状態からどうしていくかが重要。

この現状からどう抜け出すか。
これは問題です。

考えてみれば最近の世の中は、多くのことがマルかバツかで極端に評価されているような気がしなくもない。
ちょっとでもリスクがあれば、それはバツだ!みたいに。
これも学校教育の弊害でしょうか。

「教え」は、教員からの一方通行で
その成果はペーパーテストの正解・不正解で測る
といったことを日々繰り返していたら、そうなるのも仕方ない気がします。

でも、そこから抜け出さないと、チャレンジはできないし、向上心も萎んでしまう。

ともかく
何が不足しているかを知りたい
足りないものが必要だ
と思う気持ちが重要です。

となると、スタート地点である動機が重要ということですね。
これ、知能とかそういうことではなく、心の問題だと思うのですが、どうでしょうか?

思いと考えの狭間に

さて、成功したいぞ!と思ったら、それを実現するためにはそのためのプロセスが必要です。

まず始めに、何を成功させたいと思うか、そこからスタートです。
ゴールを決めましょうってことですね。

この時にありがちな勘違いは、最初から具体的でなければいけないと思ってしまうこと。

最初は抽象的なことでも良いのです。
というか、最初はボンヤリとしたイメージで十分。
これからそれを具体化していき実現するのですから。
もちろん最初から具体的なゴールが突然設定されることもあるでしょうけどね。

で、最初に設定されたゴールは抽象的で、こうしたいという「思い」と言っても良いでしょう。

そこから具体化していくとともに、それらを細分化していきます。
抽象的なゴールは未来に起きて欲しい目標であって、具体化・細分化されたものは、現在に向かって逆算された手段です。

そう、こうしたいという「思い」を伴ったゴールの具体化には、一体何が必要なのか?

思いを実現するためのアイデアが必要です。想像力ですね。
そのアイデアを実現するためには、具体的な手段が必要になります。
この手段が、知識とかスキルとか経験とか、そういったものです。

それらを動員して、ああでもないこうでもないと考えることになります。

そう、想像力と知識やスキルと経験、そういったものを持ち合わせていないと、この「考える」というプロセスは成立しないでしょう。

ついでに言うなら、熱意とか勇気とか好奇心とか諦めない心とか…
そういったものも大変重要です。

そういった重要な要素をどうやって手に入れたら良いか?
それは未熟でも何でも、やってみるしかない。
やりながら手に入れるしかないのです。

概念的に考える人と具体的に考える人

概念的な思考は、ものごとをその枠組みとか本質とか、見えない部分を捉えて考えると言ったら良いのだろうか。

対して具体的な思考は、事実に即した見える部分を捉えて考えるということ。

それらはもちろん両方とも大事なのだけど、新しいものを作ったりする場合は、当然ながら概念的な思考が必要になる。

いや、別に具体的な思考でも、目に見える部分を常識的な手法などで改善したりはできるでしょうね。
でも、本質的な部分を捉えることができなければ、本質的な部分には手を付けられないので、根本的に何かを変えるといったことは無理でしょう。

より上位の概念について…のような思考ができないということです。

これは能力が高いとか低いとかという話では無く、考え方の構造と言ったら良いのだろうか。
何によって何が決まるとか、そういう関係を理解しているかとか、まぁ考え方の順番というか、そういう話。
そういう順番を知って覚えるとか言う次元の話ではありません。

勉強ができる人が概念的に考えられているかといえば、決してそんなことはないのです。
むしろ、先生に言われたことをやる、といったアクションをしているなら、概念なんて無縁です。
具体的な指示に従うだけだから。

対して、何かを作るような仕事をしている人などは、この概念的な思考を持っている人が多い。
その仕事の最終的なあるべき形(最初は曖昧で抽象的)を考えて、そのために必要なこと(具体的で要素的)を工夫するとか、そういった場合は階層的な思考が必要になります。

未来にあるべき抽象的なゴールを設定して、そのためにどうする必要があるか、そのためには何が必要かとか、アイデアを徐々に具体的なものにブレークダウンして現時点まで下ろしていって実行する、とかいう思考の構造。

そういった階層的な思考の構造はとても大事で、それこそが概念的な考え方の代表例だと言っても良いかもしれません。

こんなことを考えていると、改めて知識量よりもむしろ考え方とか想像力こそが重要なんだよなぁ、と思うのです。

面白いのは、この考え方を説明しても、理解して実行できる人とできない人がいるし、理解できるか否かはタイミングにもよるってことです。

経験の量とかによって、それが理解できる段階に達しているかどうかとか、その考え方が本当に必要かどうかとか、そういうことで受け止められるかどうかが決まるのでしょうね。