久々のEVの話

久しぶりにEVの話をしてみましょう。

ウクライナとロシア間の戦争の影響で、エネルギー価格が高騰しています。
幸いにして日本の消費者は欧米並みの深刻な打撃は受けていませんが。

ヨーロッパでは、EV化の動きが鈍っていると聞きます。

結局、電池を作るのもかなりの電力が要りますし、充電するための電力にしたって化石燃料への依存度は大きいですから。

EVは効率が良いと言われますが、電力の元となる原油の採掘から走行までの最終的な効率を考えると、エンジンの車に比べても、その差は大して大きくないのですね。

さらに生産に必要なエネルギーを考えると、EVのエネルギー消費がエンジンの車を上回るのは、相当な距離を走った後、ということになります。
まぁ、そうなるでしょうね。
とはいえ、電動化の流れは消えることはないでしょう。

国内では小型EVの実証実験など、色々やっているようですね。
機会があったらぜひ体験してみたいものです。

ブログの記事としては久々のEVネタなのですが、日頃から色々考えてはいるのですよ。
将来はどんなふうに発展していくのかな?
とか
構造とかコストとか使い勝手がどう変わるのかな?
とか。

個人的には、どっちが良いとか悪いとか、好きとか嫌いとかは無いのです。
どっちも面白いんじゃないかな、と思っていますし、情報収集もボチボチやってます。

とはいえ、現状ではエンジンかモーターかというパワーソースよりも、車体そのものに対する興味の方が大きいのです。

「”電機大学”なのだからEVやらないの?」とはよく言われますが、そういう部分的な技術は、ソレ専門の人達が頑張ってやってくれていますからお任せしましょう。
で、良いものができたら使わせてもらいましょう。

続く

卒業式前日 卒業記念行事2022

明日は卒業式です。

昨年も似たような投稿をしましたが、私の研究室では卒業式の前日に「卒業記念行事」と称して恒例行事をやっているので、似たような投稿になるのは当然。

内容は基本的に毎年同じです。

まずはお昼に神田の「やぶそば」からスタート

続いて、靖国神社参拝と遊就館の見学。

そして夜は、神田に戻って
創業120年の鳥すきやき「ぼたん」で会食です。

佐野先生、お元気でした

去年は「ぼたん」ではなく神楽坂の割烹でしたが、本来はこちらが行きつけです。
ここ数年は、コロナ禍で自粛してたり卒業式前夜が日曜だったりして、ぼたんに行けなかったのです。ちなみに日曜は定休日です。

今回は久々に佐野彰一先生にお越し頂きました。このところコロナ禍でお会いできませんでしたが、相変わらずお元気で何よりです。

日本で最初かつ、初めて優勝したF1マシンの設計者と話をする機会があるとは、彼らはなんて恵まれているのでしょう。
今回は、F1挑戦から4WSの開発、自動車の安全に関することまで、幅広くお話しを聞かせて頂きました。
卒業生達が、これを人生が変わるような出会いとするかどうかは本人次第。

今夜は九段のビジネスホテルに泊まって、明日は日本武道館で卒業式に出席です。

アメリカのEV事情 というかカントリーエリアの車事情

もちろん最近はアメリカに行っていませんが
2019年までは学生の遠征のお付き合いで毎年行ってました。

とは言っても、いつも行くところは決まっていて
ネバダ州の北部にあるリノという都市から
北東に行った荒野なんですけどね。

アメリカというと
多くの人が思い浮かべるのは
ニューヨークとかカリフォルニアとかの都市部かもしれませんが
広大な国土の大半は荒野とか農地なのです。
そういう所に小規模な町が点在しています。

話を戻して
ネバダの北部なのですが
2019年までは
ハイブリッドを含む電動車両は
ほとんど見かけませんでした。
2年経った現在では
かつてより増えているとは思いますが
それでもそんなに多くはないのではないかな。

今やアメリカと言えばテスラなわけで
EVがバンバン走っているかと言えば
そうでもないです。

プリウスは
たまーに見ます。
でも、とても小さくて
日本での軽自動車みたいな感じに見えます。
で、恐らく比較的高額なのではないかな。

テスラもプリウスも
たぶん都市部には結構いると思いますが
荒野が多いところではあまり見かけませんでした。

実際に現地を走るとその理由が何となく分かります。

一つは
荒野の一本道を走っていて
路肩に止めたとしましょう。
路肩の空き地でに良いのですが
うかつに未舗装部に停めると
車高の低い二輪駆動では脱出できなかったりします。

人がいる土地なら誰かに脱出を手伝ってもらうこともできるでしょうけど
人がいなくて携帯の電波が届かないとなるとお手上げになります。
ヘタすると命に関わるでしょう。

EVは二駆が多いですし
未舗装路を走るのには
あまり向いていない形状のクルマが多いですからね。
そもそも車高が低くて
すぐに腹がつかえちゃう。
田舎に住む人には向いていないと思います。

その辺を考えると
四駆のピックアップトラックがよく売れるのも分かります。
(もちろん税金が安いのが大きな理由の一つですが
実用的でもあります)
アメリカでSUBARUのクルマが売れるのは分かる気がします。
アレは良いです。
見た目以上にオフロードに強いですから。
ドデカイピックアップトラック以外で
どこに行っても安心な車の筆頭ではないでしょうか。

あともう一つ

これはあまり気持ちの良い話ではないのですが
夜の荒野を走ると
出るんですよ。

野生生物が。

走行中の車の前に飛び出してきます。
ネバダ北部の荒野だとウサギが多いです。

片側一車線の細い道でも
時速110kmくらいのスピードで走っているので
避けたら危険です。
横転しちゃうかもしれません。
行っちゃうしかありません。

そんな時は
アイアンバンパーのゴツイ車なら安心です。

樹脂バンパーで車高の低い車だったら…
あまり結果を考えたくないですね。

私は何度も牽きました。
アイアンバンパーのゴッツいバンで。
避けることもできないし
ブレーキかけても間に合わないのだから仕方ない。

気持ちは良くないですよ、もちろん。
「あぁ、こりゃ良い死に方できねぇなぁ」
って感じですよ。

一度、牛が目の前に出てきた事があって
それを避けられた時は
本当にホッとしました。

自動車の性能評価に
「エルクテスト」
というのがあって
高速走行時に目の前に鹿が飛び出してきたことを想定して
急ハンドルで避けて
元の車線に復帰する
というシナリオなのですが
まさにそれでした。

その時乗っていたのはミニバンで
結構なスピードで急ハンドル切ってもスピンや横転はしなかったので
きっとスタビリティコントロールが効いていたのでしょうね。
テクノロジーって凄いです(笑)

経験の数はあまりありませんが
機会があれば他の国の事情もお話ししましょう。