風土とか文化とか…実は意外と身近な話

今日は1年生に対するクラブ活動などの紹介があったようです。
で、夢工房にも多くの1年生が来訪しました。

今年の1年生は、結構アクティブなのかもしれません。
良かった良かった。

ただ、夢工房に入れる人数も限りがあるので
活動メンバーは先着順ということになるのかな

まぁその辺は現メンバー達が何か
いいアイデアを考えているでしょう。

新1年生に接している上級生達を見て思ったのは

コロナ禍でもしっかり成長してくれたなぁ

ということです。

というのも、恐らく…
これは推測に過ぎませんが

本学のみならず
大学の多くのクラブ活動やら
学生主体の組織は
壊滅状態になっているのではないかと
そんなふうに思っているのですが
どうなんでしょうね。

ウチの連中は
萎えていないどころか
常にやる気満々ですから
よくもまぁこんな成長してくれたな
と感心してしまいます。

これ、恐らく
歴代の先輩達が頑張ってくれたお陰なのだろうな
とも思うのです。

卒業してしまって
現役とは十分に接点が無くても
部屋には何かが残っています

空気感というか何というか
たぶん部屋の風土というか
文化ともいうべきものだと思います。

そういうのを部屋にある様々なものから感じ取れるのかな。

工作機械とか
部品とか資料とか
学生達が自ら作った設備とか

ただ、その空気感を途切れさせるのは
実は簡単なことです。

「ちょっとだけ」と言って
一時的にやめちゃえば
実はそれでお終いでした。

文化ってそういうものです。

やめるのは簡単ですが
一度やめてしまったら
決して復活しません。

難しいのは
何でもかんでも変えずに続ければいいのか
というと、そうでもないでしょうから

何を変えて何を残すのか
または
最適化しながらどのように継続するか
その辺が難しいところですね。

そういうのって、数字で評価したりできませんので
直感というか、嗅覚みたいのが重要なのだと思います。

私は知能で勝負するタイプではないので
自然とそういったものを磨くことに
力を入れていたのかもしれません。

でも今思うと
やはりこれも仕事を通じて
諸先輩方から学んだのだと思います。

やはり人には恵まれていました。
色んな経験させてもらいましたもの。

「何でもかんでも変えるのはいいけど
文化は失ったら復活しねぇぞ」

そんなこと言われましたわ。確かに。

良い時代?悪い時代?

過去2年間は世界的にコロナ禍による影響を受けました。
一般的にはネガティブな時代と受け止められているでしょう。

しかしながら
ものごとには多面性があるので
どこかにきっとポジティブな側面があります。

今日は新1年生に対してのガイダンスの日でした。
彼らは高校3年間のうち
実に3分の2に相当する
2年間もコロナ禍による自粛状態だったはずです。

果たしてそういう状況に置かれて
高校では何をやっていたのか?
それは追々彼らに聞いてみたいと思います。

この春に卒業した大学生だって
在学期間の半分は自粛状態です。

彼らは、色々なものに制限がかかり
多くの我慢を強いられてきたはずです。

しかし、その裏では
やらなくて済むことも多かったはず。

もちろん、やらなくて済んだ
というメリットの裏には
能力を伸ばすことができなかった
という事実があったかもしれません。

でもその裏には
自宅に籠もる時間が長かったからこそ
できたことや、分かったこと
そんな経験があったかもしれません。
…無かったかもしれませんが(笑)

とまぁ、こんなように
ものごとの裏、その裏、またその裏…
みたいに、メリットとデメリットが積み重なるような
そんな状態だったのではないかと思っています。

でも、そんなのは平時ににも言えることななので
別にその形態自体は特別なことではありません。

問題は、彼らがそこからどうするのか
ですよ。

企業側では
そんな時代を過ごしてきた学生達が
果たして実社会で使い物になるのか
そんなことが大変気になっているようです。

残念ながら、企業側の懸念は的中するでしょう。

ただし、それは全員に対してではない。

このコロナ禍で学生として過ごしてきた彼らの
多くに不足している能力は
コミュニケーション能力とか思われていて
実際にその通りかもしれませんが
恐らく深刻なのは
アクションができない
というところだと思っています。

自粛してオンライン
みたいな環境だと
圧倒的に受け止める側の経験が多いはずです。

そしてそれに慣れてしまって
内的な基準がそういう環境に適合して
そういうのが「普通」になっているでしょう。

で、問題は
そういった者が多い環境で

君はどうするの?

というところです。

もし、そういう状態を自覚して
意識的に能動的な行動を取れる
アクション型の人間になれる
そのためのチャレンジができる
そんなふうになったらどうでしょう?

圧倒的に目立ちます。

学校、社会といった周囲の環境は
若いチャレンジャーに提供するための
チャンス、リソースが用意されています。
目には見えにくいですけどね。

なので、大多数が自発性が不十分で
リアクション中心になってしまったとしたら

それらのチャンスは宙に浮いて
余ってしまいます。

ですが
アクションができる
チャレンジができる君は
圧倒的に大量のチャンスを手に入れられるかもしれません。

もちろん
「手を抜いていてもうまくいっちゃうよ」
ということではなく

チャンスを手にしたら
全力で頑張る責任が発生しますから
頑張らないといけないのですけどね。

まぁ、責任がなくて頑張る必要がないことなんて
やり甲斐が無くて、やっていても楽しくないし
そもそも、そんなもの意味が無いのですが。

ということで、今の時代を
良いと考えるか
悪いと考えるか
それは君次第なんですよ。
というお話しでした。

20数年ぶりにかつてのボスに再会

今日は久々に前職のボスに会いました。
前の会社に入った時の最初の上司です。
実に20年ぶり。

今は定年退職後に別の会社に移ったので
リクルートの話もあって足を運んでくれました。
あ、学生のリクルートですよ。
私の転職ではなく。

前の会社では、結構好き放題やらせてもらって
おかげさまで色々できるようになったのですが
私のわがままに応えて環境を作ってくれたのが
このボスです。

中途採用の面接で、採用担当全員が
「あいつはやめておけ」
と言ったのに
自分の一存で入社を決めてくれたり

テストドライバーとして入社した後に
「設計やらない?」
と言って、本来やってみたかった設計ができたり

設計をやってみたものの
紙ばかりいじる毎日にうんざりしていたところに
設計・試作・組立・テスト
の各分野を合体させた「特殊部隊」を作って任せてくれたり

その業務内容は守秘義務に反してしまうので
ここでは明らかにはできませんが
かなり特殊な仕事を
かなり好き勝手にやらせてもらいました。

大口叩いた挙げ句に色々ヘマをやったりもしたので
きっとそのフォローは大変だったのではないか思います。

ただ、今日初めて聞けたのは
私の訳分からない要望に合わせて
予算がない、日程がタイト
内容が訳分からないといった
ミラクルな仕事を
わざわざ、あちこちから取ってきてくれていたのですね。

これ、受動的な人間に放ったら
自殺したくなる内容だったろうな、と今なら思うけど
その頃の私は、そういう仕事に飢えてましたから
面白くて仕方なかった。

だって、工夫すれば何とかなるんですよ、そういうの。
頭だけじゃ勝負できない自分は
フットワークとスピードで何とかしていて
それがうまくいったら、そりゃぁもう楽しいわけです。
みんな喜んでくれるし。

次々に新しいものが形になって
「うおおお!オレは生きているぞ!」
って感じでした。
…わけ分かりませんか?
そうでしょうね(笑)

でも、今日は話しをさせて頂いて
「色々やったよなぁ。面白かったな!」
と言って頂けたので
まぁ、結果オーライだったのかな。

ともあれ
今、大学で仕事をさせて頂けているのも
そんな経験をさせてもらったおかげなのだと思っています。
他にも今も頭が上がらないボスがいますが
私は本当に周囲の人達に恵まれてきました。

もう、自分もかつてのボス達も
それぞれ別の職場にいるので
恩返しなんてできないのですが
この恩は、学生達を育てることで
恩送りとさせてもらいましょう。

とか色々回想している自分は
世話になっていた頃のボスの年齢近くです。

果たしてそれに見合うだけの成長ができているのかと考えると…

いやぁ、まだまだだな。
全くかなわないな。

精進しましょう。