トラックから学ぶ

ずいぶん前に、工場見学が流行った気がするのですが、気のせいですかね。

今日は、知る人ぞ知る極東開発工業さんに学生共々お邪魔して、工場見学をさせてもらいました。去年に続いて2回目です。
伺った横浜工場の業務内容は、トラックの特装。
製造工程の上流から下流まで全部見せてもらいました。

トラックのエンジンとかフレームとか、シャシと言われる車体部分はトラックメーカーのものを使うのですが、ダンプカーとか、ごみ収集車とか、クルマを運ぶ運搬車とか、そういったトラック後部の「働く部分」と言ったらいいのか、そういうのを作ってシャシに組み付けるメーカーです。
「知る人ぞ知る」とは言うものの、国内ではかなりのシェアを持っている大手メーカーなので、誰しも製品を日々見ているはず。

学生達は日頃、小型軽量のレーシングカーを作っているので、全くの畑違いかと思いきや…
ものを作るという大枠で見ると、共通項は多いというか、基本は同じです。

具体的に見学で見た内容を書き始めると果てしないことになってしまうので詳細には触れませんが、製作そのものはもちろん、そための段取り、果ては安全や品質の考え方まで、実に勉強になることばかり。大変勉強になりました。

見学後、大学に戻ってのミーティングでは、今後の活動に向けて大量のアイデアが出ました。
うん、行って良かった。

人間関係が大事…なのだが

人間関係は難しいですよね。
常に課題です。

相手のことを考えた行動や仕事がちゃんとできているかな?
というのが誰しも課題になっていると思います。

…なってますよね?
なっていると良いのですが。

表面的に仲良しで、喧嘩しないとか、そういう薄っぺらな人間関係しか構築できないと、後になって悲惨なことになったり、より面倒なことになります。
あ、でも当事者は気付かないと思いますけどね。そういう経験しかしてこなければ。

でもね、世の中こんなに便利になっちゃうと、別に人のことを考えなくても生きていけちゃうんですよね。

で、そんな生活を続けていると、当然ながら人間関係がますます難しいことになってくるのですが、別にそこにフォーカスしなくても生きていける…

みたいなループがグルグルしちゃってたりすると、当人は良くても世の中良くならんだろう…といったことになるのでしょうね。

もちろん、仕事がうまくいくかどうかなんてのは、相手を考えていないと話にならんわけでして。

こういうのって、世の中便利になってきたから要らんじゃないか、なんて思うかもしれませんが、ところがどっこい「だからこそ」なのですよ。

だってね、皆がどんどん相手を考えない行動を取る傾向になったとして、その中で、ちゃーんと相手を考えられる行動なり仕事なりができたら、それは大層なアドバンテージになりますよね。

大抵は、「みんなそうなんだから、別にいいじゃん」となっちゃったら、先はありません。

だってね、単なる消費者なら何の問題もないですが(本当は大アリですが)、創造したり供給したりという側に回るつもりがあるなら、「普通で良いの?(みんなと同じで良いの?)」って話になりますよね。

普通のことやって、相手は、お客さんは、どれだけ喜ぶの?って話なんですよ。

で、そういうのって当然だと思うのですが、学生は、そういうことを全く知らずに世に出るわけですよね。
別に授業でやれとは言いませんが、役に立ちそうな経験をする経験は、ほとんど無いのではないかな?

アルバイトがあるだろうって?
まぁ、そうですが…そりゃ運が良ければ、って話ですよね。
雇用主から、そういうことを経験できるチャンスを貰えたり、そういう気付きが得られる経験ができれば良いですが、最近はそうでも無いのではないかな?

最近に限ったことじゃないかもしれませんね。
私は学生時代にレースをやってて超貧乏だった都合上、今も何をやったか全部は思い出せないほど多くのアルバイトをしましたけど、なかなか仕事の本質に触れるような機会はありませんでした。

そもそもアルバイトって、言われたことをやるのが仕事なんだから、当然と言えば当然なのですけどね。

でも、ごく僅かながら、深く人生を学べるような人生の師匠みたいな人との出会いがあって、貴重な経験もできました。それは凄いレアなケースです。
考えてみれば、仕事を通じて「師匠」というか、今で言うとメンターですかね、そういう人には恵まれてきました。
おっと、話が脱線しそうだ。

最近では、アルバイトの仕事はマニュアル化されちゃったりしてるんでしょうね。
特に大手のチェーン店なんかは。どうなんでしょう?
そうなっちゃってたりすると、ますます相手を考えて…なんてことは関係なくなっちゃってたりするのでしょうね。

そんな状態で学校を卒業して、社会に出たらどう思うんだろうなぁ。

でもね、相手を考えないって、短期的にはとても楽なんですよね。
人間の抱える一番面倒なところを経験しなくて済むわけだから。
でも、長期的に見ると、激しくしんどいことになるかもなぁ、なんて思います。

で、早い時期に、こういう一見面倒で難しそうなことを経験して、それを楽しめる領域に行けたら理想だと思うのです。

薄っぺらな人間関係で、仲間と力を合わせて深い仕事をしよう、なんてのは所詮無理なわけで、ぜひその辺の気付きを得られる経験をして欲しいと思うわけです。

日本の生産性が低い その理由は簡単

我が日本は、生産性が低いと言われています。
先進諸国に比較して、ですね。

この件、専門ではありませんが、偉そうに言わせてもらいます。
実に簡単な理由なのだけど、意外と真面目な人には分からなくて、馬鹿野郎な私だからこそ分かるのかもしれません。

我が国の生産性が低い理由がピンとこない理由は、主に以下の二つのフィルターがかかっているからだと思っています。

  • 仕事ってのは好きでもないことを我慢してやるもんだ
  • 日本人は真面目だ(外国人は怠け者だ)

これらの先入観で他国を見てしまうと理由が分からないのではないかと思うのです。

では、簡単に説明していきましょう。

好きなことやれば、夢中になるので生産性は上がります。
でも
好きでもないことやらせたら、生産性が上がるわけはありません。

理由は簡単。
好きでもないことはイヤだからです。

大学って、各自の希望で専攻分野を選ぶわけだから、基本的には好きなことを学ぶ、ということになっているのだけど、実際はそうはなっていなかったりしますよね。

好きな分野を選んで大学に入ってみたら、難解なことをを
「やらされる」
ということになって、とても好きなことをやっているという感覚では無かったりして。

本来好きなことでも嫌いにする方法があります。

細かいことを、何のためなのかを知らせずにやらせるのです。
もちろん、マイペースは許しません。
すると多くは嫌いになります。

そんなことを繰り返していると、そのうち「やる」と「やらされる」の区別ができなくなって、自分から進んでやることができなくなります。

仕事も同様です。
好きなことを仕事にしたいと思う者はどれだけいるでしょうか。
ヘタしたら「好きなことを仕事にしない方が良い」なんて思っている方が多かったりしませんか?
「別に好きなことじゃないから」なんてのが、仕事をする上での言い訳になってたりしませんか?

好きでもないことで「一所懸命やって成果を出せ!」なんてのは難しいに決まってるでしょう。
「できればやりたくないことだけど、食うために仕方なくやる」なんて姿勢で、「成果を出して生産性向上!」なんて無理に決まってるじゃないですか。

それでもそこそこ成果を出してる我が国は凄いと思ったりしていますが。

とはいえ、いくら真面目な人でも好きでもないことを一所懸命やるには限界があります。

でも、好きなことにのめり込んで成果を出す、といったスタイルが一般化したら、我が国の生産性は劇的に向上するはず。
そもそも、何かにのめり込んだときの日本人の特性は、古くは縄文時代の土器や、侍の刀、現代で言えばオタク文化や自動車など、かなり尖ったことをやるわけで、何が起きるかは明白でしょう。

特に「外国人は怠け者で仕事しない」なんて先入観は、とんでもない間違いですよ。
もちろん、色んな人がいるのは当然ですが…

ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズは怠け者でしょうか?
どうしてイタリアにフェラーリやランボルギーニがあるのでしょうか?
なぜF1コンストラクターの多くがイギリスにあるのでしょうか?
インディーカーはレベルが低いでしょうか?

やるヤツはヤルのです。
大好きなことをやってるときは寝ませんから。

イチローさん、佐藤琢磨選手、大谷選手、うまくいってるユーチューバーは、好きでもないことをイヤイヤ一所懸命やってるんですか?

でもこれ、我々も同様でしょう?
違いますか?

真面目な人が頑張っても、好きでもないことじゃ限界があるでしょう。
対して、好きなことをやるヤツってのは、あらゆる手を使って限界を引き上げたりするものです。

ちょっとメタメタな文章になっちゃいましたけど、理屈は簡単でしょう?
あながち間違ってないと思いますよ。

おっと、そういう自分はどうなんだ?と。
教員なんて好きな仕事じゃなかったですね。むしろ大嫌いだったのですが…
好きになったわけですね。

で、うまくいったのか?

これからですがな。