人が悩むとき

人が悩む原因の大半は
人間関係だと言います。

もちろん、自分と他人との関係です。

この人間関係は大変難しいものです。

良好な関係を構築して
それをキープしていくのは
大なり小なり労力や気配りが必要で
時として難しかったり面倒だったり
ということもあるでしょう。

それが面倒だからと
他人との関係を切ってしまったり
自分のことばかり考えて
自分のためのことばかりやっていたりすると
当然ながら孤立するわけで
これでは生きるのが難しくなります。

そもそも最初から孤立していて
より孤立したことにも
気付かなかったりすることもあるかもしれません。

なので、皮肉なことではあるのですが
自分のことばかり考えていると
結局は自分のためにはならない
ということになりますね。

じゃぁどうしたらいいのかというと
結局は
他への貢献と感謝
これしか無いと思います。

人の存在意義とか価値は
これで決まります。

自分がどれだけハッピーになれるか
というのとほぼ同義です。

他にあるなら聞かせて欲しい。

肉親などであれば
「いてくれるだけで価値がある」
というようなことになりますが
他人であればそうはいきません。

技術を学ぶ者であれば
その技術を使って他に貢献するために学んでいるのです。
「自分が知っているだけ」では
何の価値もありません。

この話、当たり前の内容で
分かっている人にとっては
「何を今さら」
といった感じでしょうけど
そうで無い人もいるでしょう。

私なんかは、まるっきり分かっていなかったクチです。
今は、ちょっぴり理解しているけれど
十分にできているわけではありません。

他への貢献と感謝

意外なほど労力や勇気を要します。
でも、本当の価値はそこにしか無い。

仕事の価値の本質

そもそも
何をもって「仕事」と呼ぶか
という話しもあるのですが

やはり仕事は大事です。

とか言うと
食うためには仕方ないから
命令されて仕方なくやらされているのが仕事だ
という先入観を持っている人だったりすると
反発を感じるかもしれませんね。

他から課されたタスクをこなす仕事は多いので
そういった価値観を持ちやすいのも理解できます。

ただ
他に価値を提供するのが仕事だ
他人に喜んでもらうのが仕事だ
ということになるとどうでしょう?

仕事の本質的な価値はそこにあるのだと思います。

他に価値を提供して喜んでもらえたということは
自分が存在する意義がある
ということです。

これは幸せなことですよ。

自分の好きなことや得意なことで
大きな価値を生み出せるといいですね。

とはいえ
なかなかうまくいかない仕事や
提供したものの価値がすぐには現れない仕事もあるわけで
なかなか難しいのですけどね。

仕事がうまくいかない考え方・やり方
というのはシンプルで

我欲に囚われて
自分のためのことばかり考えていると
相手のことなんてどうでも良くて
どうしたら相手が喜ぶかなんて考えも及ばないわけで
当然ながら
どうしたら良いかなんて分かるはずがないので
うまくいきません。
当たり前ですね。

そうなっちゃったら
言われたことをやるしかなくなるのも理解できます。
生きるためにはそうするしかない
ということになるでしょう。

でも最近では、恥ずかしげもなく
自分のことばかり考えて
自分のためだけに
仕事をやる・稼ぐ
みたいな価値観が横行していませんか?
「それのどこが悪いんだよ?」
みたいな。

悪いかどうか以前に
それじゃぁうまくいかないでしょうに
と思うんですよ。

「だから勉強してるんだ」
なんて言わないで下さいね。
そういう話じゃないですから。

いずれにせよ
言うのは簡単なのですが
やるのは難しいです。
だから面白いのですけどね。

仕事も「心」なのでした

「できる」ようになるためには「やる」必要があるわけで
そのためには探究心とか好奇心は欠かせませんよね
なんて話を卒業生としていました。

例えば、プレス金型で製品を打つ(金属材料などをプレス機で成形することです)場合、一見やっていることは単純なようですが、実は細かなノウハウがあって、精度の高い製品を作ろうと思ったら、通り一遍の知識ではどうにもならないのです。

実に繊細な条件や調整の結果、設計通りの製品ができあがるわけで、これは単にAIにお任せで何とかなる世界ではないと思います。

「え?そんなところをいじると、そっちが変わっちゃうの?」
みたいなトリッキーな仕事なのです。

そういう繊細な仕事をキッチリ仕上げていくには、「なんでそうなるんだ?」という自発的なアプローチや、「なんで?なんで?…」と突き詰めていく姿勢が必要です。

これは単に勉強ができるとか何とか、そういうものではないのです。

というわけで
探究心とか好奇心とかを持って
やっぱりその仕事を好きにならないと無理だよね。
そういうのを楽しめないとね。
と、そんな話をしていたのです。

で、探究”心”とか好奇”心”とかなんだから
結局は「心」ですよね。
それが無いと仕事できるようになりませんもの。

うん、確かにそうですね。
本当に仕事ができる人を見ても
学生を見ていてもそう思います。

その「心」を土台として
技術やら何やらが乗っかってくるんだなぁ。

うん
技術は人なり
です。