失敗からしか学べない

今日も学生達は頑張ってます。

ガンガンやってるので
もちろん失敗します。

考えが甘かったりしても
もちろん失敗します。

視野が狭くて失敗して

集中しすぎて失敗して

やり過ぎて失敗して

いいのいいの。
で、そこからの
「じゃぁ、どうするんだ?」
これが大事。

失敗して分かったことって
やらないと分からないこと

授業で知ったことは
だれでも分かること

どっちに価値があるんだい?
なんて聞くまでもないよね。

この年代で失敗しない人ってのは
優秀なんじゃなくて
経験が少ないんだよ。

なので夢工房で失敗すると
「よし!いいぞぉー!」
となります。

夢工房で失敗が多い日は
盛り上がってる日です。

こういうときの「失敗」って
何か他に良い呼び方無いんですかねぇ。
良い経験であって
決して無駄な経験じゃないんだから。

よし、明日も盛り上がるぞ!!

戦略の階層

日本は「技術立国」だ
と言いますね。

確かにそうだと思います。
技術は凄く強いと思います。
世界的に見て
めっぽう強いです。

反面、戦略的な思考がめっぽう弱い。
恐らく技術に力が集約されているからだと思います。
偉そうにこんなこと言ってる私も
めっぽう弱いんですが(笑)
でも何とかしようと頑張ってます。

一体何言ってんだ?
と思った方は
「戦略の階層」
と検索してみてください。

この用語を使い始めたのは地政学をやられている
奥山真司氏ではないかと思います。
この方が書いた
「世界を変えたいなら一度”武器”を捨ててしまおう」
という本、ずいぶん前に読みましたが
面白かったですよ。

この戦略の階層の概念が
色々やる上で
とても分かりやすくて参考になります。
というか基本ですので
ちょっと紹介しておきましょう。

ピラミッドの頂点から下へ

世界観 Vision
政策 Policy
戦略 Strategy
作戦 Operation
戦術 Tactics
技術 Technology

と階層化して表されています。

もちろん上から考えていって
そのために下の階層のものが決まっていきます。

上の方が目的で
下の方が手段です。

上の方が長期的かつ抽象的で
下の方が短期的かつ具体的です。

要は、ビジョンを成立させるために色々考えていって
最終的に最下層のテクノロジーが決定されるわけです。
用いる技術は最後に決まるってことです。
その時点で、欲しい技術がなければ開発する必要がある
ってことですね。

こういう言い方もできます

ある日突然、新しい技術が生み出されると
過去の技術が一瞬で要無しになることもある。
ビジョンを達成できるなら
手段は何でも良いのです。

学校で教えるのは
最下層の技術に相当するもの
もしくは
技術を形作る要素の一部です。

そりゃまぁ仕方ないのですが
もうちょっと上の
いや
欲を言えば
最上位の階層からの考え方
から教えた方が良いのでは
と思います。

そうしないと
何かをやる時に
まず用いる「技術」を決めてしまったりして
これに手足を縛られて
どうにもならなくなる。

手段を最初に決めてしまったら
それによってできることが限定されてしまうのだから
ビジョンを達成できる可能性が制限されてしまいます。
ヘタしたら、最初に「無理」が決定されてしまう。

というか
多くがこうしてしまうでしょう?
無意識のうちに。
そんなことないですか?

だからこそ最近の学校では
PBL (Project Based Learning)
なんてのを頑張ってるんですよね。
課題解決型授業とか言って。

日本人は
技術に特化した優れた能力を持つが故に
戦略の上位階層の概念が掴めないのだと思います。
「何のために」
という考え方が無いのです。

裏を返せば
「何のために」
が無くてもやっていける。

もっと言うなら
「何のために」は
時間的に短くて
範囲的に小さいものに向いていることが多い。

たとえば
「今、自分のために」
とか。
価値が最小化されしまっています。
もったいない。

ただ
その技術レベルがぶち抜けてしまっているので
世界でも特異な立ち位置にいる気もします。

とはいえ、やはり上位概念を理解すべきです。
与えられたタスクを高いレベルでこなすだけなら
それでも良いのですが
今や「世界の工場」の地位は中国ですし。

それに
「何のために」が無いと
頑張っても
あまりハッピーにならないんじゃないかな。

というわけで
夢工房の活動は
こういう概念で進めているのですよ
という紹介でした。

もっと頑張らないとな!

マインド解放のための環境

学生達のマインドを解放するのだ!
なんて記事を書きましたが
これが簡単にいけば誰も苦労しないんです。

もちろん
外部からの入力では何ともなりません。
本人が望まないとね。

本人がそれを望むように
外部から変える?
外部からじゃ変わらないのだから
すでに矛盾してます。

どうする?

なので
彼らのやりたいことをテーマにする以外ないのです。
彼ら自身が「やりたい!」と言って始まるものが良いですね。

レーシングカー作ったり
惑星探査機作ったりです。

さて、彼らの興味のあるものが見えたところで
次は、これらでデッカいチャレンジができるか
という問題が立ち塞がります。

そもそも
レーシングカー作ったり惑星探査機作ったりって
すでにデッカいチャレンジじゃないか
と言いたいところですが

どんなもの作るの?
となった時に、デカイ夢をブチ上げられるのか?
これが問題になるのです。

デカイ夢はあくまで夢なわけで
正解が無いことに加えて
経験が無いから必ず失敗します。

もちろんそれで良いのですが
当人の「失敗したくないシステム」が自動発動して
ちっちゃい答えを探そうとしちゃうんです。
これからデッカいチャレンジするのにね。

さて、やっと本題です。

失敗したくないシステムが自動発動しちゃうのはなぜか

まぁ習慣から来るものなのですが
理由は大きく2つだと思ってます。

1.失敗というリスクを回避するため

2.めんどくさいから

これらを細かく見ていっても良いのですが
果てしなくなっちゃうのでやめましょう。
今現在、我々がたどり着いているのが

失敗だろうが成功だろうが
すぐにアウトプットしたくなる環境
たくさんアウトプットしたくなる環境

これが必要だということです。

一見簡単そうでしょう?
いやいや、これがなかなか手強いのですよ。

自分自身でやってみると分かります。

失敗だろうと成功だろうと
とにかくすぐに言ってみる
とにかくすぐにやってみる
それを継続する。

どうです?
結構難しくないですか?

さらに
その結果がどうであれ
ポジティブな思考でループを作っていく必要があります。
継続するためには
喜びを得られる仕掛けも仕込む必要もあります。

結果がどうであれ
次のアウトプットのループに繋げていく。
グルグル回しながら
どんどん良くしていく。
手間が掛かっても
スピードが速ければ
限られた時間内に良い成果が出せます。

これができる
これをやりたくなる
そんな環境を構築する必要があります。
今までもやってきたつもりなのですが
まだまだ足りません。

これ、教員だけじゃどうにもならないんです。
メンバー全員で常に意識してやる必要があるし
そうすることによって相乗作用でチームが良くなる
という見通しも立ってます。

まだまだディテールは詰められていないので
試行錯誤が必要です。

考えて考えて
分かってからやる!

なーんて事はしません。

走りながら考えるんです。