1Dayチャレンジの装備

あらかじめ決めた時間内に遠い目的地に到達するために、どのような装備を使っているかを紹介しておきましょう。

バイクに乗っていると気象の変化の影響は大きいのですが、バイク本体は特に何もできないのでライダーのウェアで対応するしかありません。
あ、グリップヒーターはあります。あれはいいですね。

ウェアで対応する対象は、主に気温と雨で、これらの変化に対応する手間を省いて時間を節約するのと、快適性を確保して気持ちの余裕と体力の確保をしています。

個人的に一番こだわっているのはグローブとブーツだったりします。
グローブは大抵、複数種類持っていって、そのうちの一双は防水のものです。
今回であれば、電熱、防水、夏用と三種類。
ブーツは年間を通して防水のものを使用しています。

昔は雨用のオーバーグローブやブーツカバーを使っていたのですが、操作性が非常に悪くて難儀しました。
個人的には、危険ですらあると思っています。

バイクの場合、一般的に手による操作は
アクセル、ブレーキ、クラッチ、ウインカー、ライト、ホーン
ですが、今乗っているバイクだと、これに加えて
クルーズコントロール、サスペンション特性、エンジン特性、グリップヒーター、ABS、メーターの表示切り替えが2つ、ハザードランプ
とこんなにあります。
「そんなに要るの?」
とお思いかもしれませんが、走行中は結構色々操作しています。
暇なのもありますし。

なので、グローブが操作性の良い防水になっただけで、手間は省けるし操作性は良いしで、かなり快適になるのです。

ウェアも基本は防水です。
燃料を給油したら一度に200~300km走るので、その間に天候はかなり変わります。
加えて、高速道路を中心に移動するので、走行中に雨が降ってきても、すぐに停まってレインスーツを着たりできないのです。もちろん時間も節約したいですし。
なので、天候が変わっても走り続けられる装備を重視しています。

ある程度気温が高ければ、薄手のライディングジャケットとパンツで。
ゴアテックスなんかは最高ですね。
さらに気温が上がってくれば、ベンチレーションを開けたりして対応しますが、真夏などはメッシュのジャケットを着たりするので、この場合は雨が降ったらレインスーツを着るしかありません。

気温が低いとき、今回の納沙布岬などはまさにそうなのですが、そんな場合は電熱服です。
バイクに乗らない人は聞きなれないアイテムでしょう。
バイクのバッテリーから電源を取って結構快適に走れます。
電熱のジャケットとパンツに加えて、同じく電熱のグローブとインソールを使えば完全防備です。今回はこの仕様で行きました。それでも寒いときは寒いのですけどね。

この場合難しいのは、昼は暖かくて夜は寒いとか、暖かいところと寒いところを移動するといった場合です。

電熱服は、基本設計が冬用のウェアなので、電源を切っていてもそこそこ暖かいのです。

4月末~5月の埼玉は、夜中といえどもそれほど寒くはなくなってきました。
ここを出発して、最初に止まるのは宮城県の菅生、深夜だとそこそこ寒いです。
なので、出発時は気温に対して過剰な装備になって暑いわけですが、これは仕方ないですね。

往路は夜中に出発して北方に移動していくので、防寒の装備中心で問題無いのですが、復路は茨城の大洗港に上陸して関東を走るので、そのままの装備だと暑すぎます。
5月連休の時期だと夏日になることもあるので、夏の装備を持っていって、帰りは防寒装備を収納して積載することも考える必要があります。
積載能力に制限があるバイクでは、こういったところも考える必要があります。

自分がバイクに乗り始めた頃に比べれば、バイク自体の性能も機能も向上しているし、ウェアを含むライディングギアも同様です。

昔は1日に300kmも走ればヒーヒーいっていたのが、今では1日に1500kmも走れるということは、バイクや装備と人間のパフォーマンスを合わせればトータルの性能は5倍になっているということですね。
そんな単純な話ではないかもしれませんし、何でも数値化するのはどうかと思いますが(笑)

でも、やはりバイクは結局バイクなわけで、基本的な部分は変わらない気がします。

色々面倒なところや、タイヤが2コなので一定のリスクは払拭できないところなんかは変えようがないのでしょう。

そういったところも含めて楽しめれば、自分を成長させてくれる良いツールになると思っています。

1 Day納沙布岬 総括

最北端の宗谷岬
最南端の佐多岬
最西端の佐世保
最東端の納沙布岬

どれが一番きつかったかと言えば
今回の納沙布岬です。

まずは寒さ。
気温が一桁度なのは想像していましたが
最東端付近は、到着時の気温が3~5℃
手がしびれるほど寒かったのは想定外でした。

あとは野生生物です。
夜の走行では、非常に危険。
鹿に激突したりすると
致命傷になる可能性があります。

近年、北海道では鹿に衝突する事故が増えているのでしょう。
高速道路、一般道のいずれも
「シカに注意」
の看板やら路面のペイントやらが沢山ありました。
以前行った際には、そんなになかった気がするので
近年は、かなり繁殖しているということなのかもしれません。

最東端に近づくと
真っ暗で周囲の景色なんてよく分からない道を
シカとの激突を警戒しながら
延々と100kmくらい走り続けるのです。
これは結構大変です。

今回は、青森港から函館港まで
長時間かかるフェリーに乗るしかなかったため
北海道内のスタートが遅れたことによって
食事もとらずに真っ暗な中を
延々と走り続けていたのはキツかったですね。

何とか日付が変わるまでには到着しましたが
あまりに寒くて早々に宿に行きましたので
納沙布岬はろくに見ていません。
もっとも、真っ暗でほとんど何も見えなかったのですが。

今回泊まった根室グランドホテルは印象的でした。
昔は、さぞ立派なホテルだったのでしょうけど
今は程よく老朽化していて、充実した朝食が付いていましたがお値打ちでした。

朝食を摂った5階のレストランから見える知床半島の山と
国後島が幻想的で見事だったので
ホテルのスタッフと話をしてみたところ
何とホテルに展望台があるとのこと。

展望台からの景色
正面の雪をかぶった山が知床の山で右端にあるのが国後島の山

奪われた島を眼前に常に見続けるのは残酷な話で
北方領土返還を叫ぶ人達の気持ちは理解できます。

帰りももちろん観光は一切せずに
400kmをひたすら走り続けて苫小牧西港に到着。

往路では真っ暗で
一体どんなところを走っているのか分かりませんでしたが
日中に走ってみれば、なんと雄大な牧草地帯を走っていたのでした。

夜中に真っ暗なところを走っていると
なぜか森の中を走っているような感覚にとらわれるのですが
これは自分の原体験に根ざした感覚なのかな?
と、アメリカの夜中の荒野を走ったときのことを思い出したりしました。

フェリーターミナル到着直後に乗船手続きが始まったので
これまた復路も時間的な余裕はなかったことになりますが
そんな中でも走行中に見る北海道の景色は雄大で
それなりに満足感はありました。

北海道横断自動車道の十勝平原サービスエリアからの眺め
写真の質の問題もあるけど、雄大さが全く伝わらない

それにしても北海道
高速道路がどんどん延びて
ずいぶんトンネルが増えましたね。
それも長いものばかり。
大変な工事だったでしょうに。
よくやったなぁ。

今回の最東端到達で、一応
本土4極全てに24時間以内に到達する
というミッションを達成したのですが…

まあ、こんなのは
やろうと思えば誰でもできるのかもしれません。
いや、どうかな。

いずれにせよ
こんな馬鹿げたチャレンジ誰がやるの?
というレベルの話だと思いますが
勢いで思い付きでやってみて
達成感はありました。
やってよかったとは思っています。

そもそも
バイクのレースをやっていた時みたいな
「やりきった感」
は、ちょっとしたツーリングでは味わえないので
どうしたものかと思っていたのですが
これはかなり「やりきった感」がありました。

というか、ちょっとやり過ぎで
こんなこと、しょっちゅうやりたいとは思いませんが。

次に何をするかは、今後ゆっくり考えてみます。
とか言って、何か思い付いたらやっちゃう気がしますが。

1 Day納沙布岬 帰路その2 帰着

今回乗ったフェリーは
三井商船の新さんふらわあ ふらの
結構新しい船で快適でした。

新さんふらわあ ふらの 苫小牧西港から大洗まで乗船

この船、景気が良かった時代の船みたいに
シアターなどの余計な設備は無いのですが
レストランや浴室、プロムナードなど
一般的な設備は、とても良くできている印象です。

今回、就航50周年記念で個室が割引になっていたので利用しました。
シャワーもトイレもあるし
湯沸かしポットやヘアドライヤー、アメニティも充実
…結局、寝てばかりいましたが。

定員2名、折りたたみベッドを使って最大3名の部屋を一人で利用しました

お陰で、かなり疲れは取れました。

大洗港着岸は14時
関東はさぞや温かいだろうと思いきや
雨が降っていて寒かった。
気温は11~15°くらい。

常磐道と圏央道を使って自宅まで走行して終了。
今日の走行距離は140kmで
今回のチャレンジの総走行距離は1930kmでした。

船で寝てばかりいたので意外と疲れは取れていましたが、今回は雨が降っているので洗車は無し

そうそう!
改めて最北端に行って、到達記念コインを手に入れなきゃ!

今度は、もっとのんびり行きたいですね。

本土4極の到達コイン 今回入手したのはEast Most
最北端に行ったときは存在を知らなかったので未入手