次はどこに行こうかな

大学で働き始めてから、なんだかんだであちこち行ったわけですが、それもこれも卒業生達とバイクでツーリングに行くようになったおかげです。

最近はコロナ禍で一区切り付いてしまったのもあり、卒業生達が結婚などを機にバイクを降りるなどもあり、近年は一人でウロウロするようになってしまいましたが。

ここ20年あまりで行った場所は、Googleマップでピンを打ってるのですが、こんな感じになりました。

これらは泊まった宿とか行った施設なので、走った道で考えると、もっとあちこち網羅しているはず。
いやー、よく行ったなぁ。
恐らく都道府県で言ったら全て行ったはず。
沖縄なんかは、行ったことはありますが、バイクでは走っていませんが。

でも、紀伊半島とか、岐阜や福井、四国の末端部とか、九州の北部や離島などは、通過はしたものの、まだ「行った」と言えるほどではないところが多いですね。
なので、まだまだ先は長い。

この後は数年は、能登半島に行かなくてはならないと思っています。
もちろん地震が落ち着いたらの話しですが。

東北の震災の後もそうでしたが、多少なりとも現地を訪れて、本当に微々たるものですが、お金を落として現地のためになれば、と思うのです。

船旅の話

16歳からバイクに乗り始めて、恐らく15年くらいはレースばかりやっていて、いわゆるツーリングなんてほとんどしなかったわけですが、周囲の影響もあって、そのうち少しずつやるようになりました。

サラリーマンを始めた頃、大学時代のレース仲間とツーリングをするようになったのですが、彼が北海道に長期間行くようなライダーだったこともあり、やはり行っちゃうわけですよ、北海道に。

となったら、必ずフェリーに乗らなければならないわけです。

それがいつ頃だったのか、正確には覚えていませんし、時期なんてどうでも良いのですが、とにかくその時が初めてのフェリー乗船でした。

当初は茨城の大洗から出る有名で大きな「さんふらわ」…に乗りたかったのですが、同じ港から出るブルーハイウェイラインのフェリーに乗って行くことになりました。
確かこっちの方が安かったのではなかったかな。
「さんふらわ、乗ってみたかったなぁ」
なんて思ったのを覚えています。
今、ブルーハイウェイラインは存在しませんが。

さて、出発当日、フェリーターミナルに付いたら相方が来ないのですよ。
皆が乗船手続きを済ませて、フェリーに乗り込み始めても来ない。
出港しても…来ませんでした。

その後しばらく待っていたら現れたわけですが、仕方ないから陸路を北上して、どこか北海道行きの船に乗れるところで乗ろう、と。
北に向かえば、宮城、八戸、大間とあるので、どこかで乗れるだろう、と。

高速道路のサービスエリアで仮眠を取ったりしながら徹夜で走って、就いたのは青森の八戸港。
ここの朝の便に空きがあって乗ることができました。
結局、これが初のフェリー乗船です。

で、ですよ、何が言いたかったかというと、船酔いの話しだったりするのです。

いくらフェリーに乗ったことが無くても、大きい船の方が揺れないってことくらいは知っているわけですが、この八戸発の船は、良い感じに揺れたわけです。
これが船酔いかぁ。あぁ、大洗発ならこんなことにはならなかったんだろうなぁ、なんて思いながら。
いくら気持ち悪くても、どこにも逃げ場が無いってのはキツイなぁ、参ったなぁ、と。

でもなぜか、もう船なんて乗りたくないとは思わなかったのです。
なぜか分かりませんが。

それは、バイクもクルマも飛行機も同じ。
痛い思いをしたり、酔ったりしても、「もういいや」とは思わないのです。
何でしょうね、一体。
基本的に乗り物が好きなのか、変態なのか、もしくはその両方ですね。

で、今はほとんど船酔いはありません。
恐らく、3回くらいフェリーに乗ったあたりから酔わなくなった気がします。
例え台風の影響で大揺れしても、そこそこ楽しめますので。

「慣れ」で、ある程度船酔いはしなくなるとは思いますが、船酔いの克服について思うところがあるのでお話ししましょう。あくまでも私感ですが。

乗り物で「酔う」のはなぜか?というのは過去のシミュレーターに関して書いた記事にある通り、「想像と異なる動きをするから」が一つの要因だと思っています。

船、しかも大きなフェリーだと周囲が見えませんし、仮に見えたとことで動きの予想は付きません。
そういう状況だと、船の動きに抵抗して、次に来る揺れを想像したりするでしょうけど、予測の付かない動きに心も体も翻弄されるのは目に見えています。

そこでどうしたか?

揺れに身を任せて
想像しない

です。

これで酔わなくなりました。そう思っています。

揺れに身を任せて
想像しない

なんか瞑想みたいじゃないですか?

揺れに抗って、次の動きを想像して、備える
なんてことをしたところでムダなんですよね。
でも、そうしてしまう。
「揺れはイヤだ」と思っちゃうと…

嫌なことにフォーカスして、想像力を働かせたところで、予想を裏切ることしか起きない。
これは切ない。そして酔う。

こういう状況や考え方、何かの役に立ちそうじゃありませんか?
そんなことないですか?

あと、フェリーに乗ると起きること。これは飛行機なんかでも似たようなものですが。

ゆっくりのんびり長時間移動するものだから、結局やることがなくなります。
携帯の電波も無くなったりして、何もできない状態になりがちです。

これはつまり、「何もしなくて良い」ということでもあって、色々やることがある日常からは完全に切り離された世界です。
非日常ってそういうこと…でいいですかね?

何もしなくて良い状態で、ゆっくり長時間移動するなんて贅沢だと思いませんか?
レストランと大浴場が付いたホテルが海上を移動してるようなものですし。

豪華客船でクルーズしちゃう人からすれば「何をショボいこと言ってんだ」という感じかもしれませんが、私は結構満足してるのです。

そうそう、クルマでフェリーを利用すると結構お高いのですが、バイクは割安だと思ってます。
長距離移動の高速代、宿代、燃料代などを考えると、結構リーズナブルだったりします。
まぁ、時間は掛かっちゃいますけどね。
でも船を楽しむなら、むしろ時間は掛かった方が良かったりするわけで。

貨物輸送なんかも、陸上を長距離走って行くトラック輸送より、フェリーを使った方がCO2排出量の面でも有利らしいですよ。
まぁ、この場合も時間が問題になるのでしょうけどね。

旅の流儀

クルマで、バイクで、自転車で、徒歩で、飛行機で、船で、鉄道で…
と、色々な手段で旅行ができますが、皆さん自分なりの「流儀」があったりしませんか?
私はありますよ。
大体は人からの受け売りだったりするんですけどね。

今回乗ったフェリーであれば、快適に過ごすためのキーポイントがいくつかあります。
食、風呂、場合によっては洗濯、これらをどうこなすか。
特にバイクでツーリングする際にフェリーに乗る場合、疲れちゃってることが多いので、「待つ」とか「並ぶ」とかがキツイのです。それらをどうするか、というお話しです。

まず、乗船直後に荷を解いて、風呂です。
船の大浴場は混みます。なので、全員の乗船が完了する前に済ませてしまうのです。
船が離岸する前に、ってことになります。

フェリーの浴場は、大抵は海を眺められるようになっているので、多くの人は離岸して大海原を見ながら…となるでしょうけど、それでは遅いのです。
眺めは良いでしょうけど、混んでいるのではねぇ。浴室で素っ裸で洗い場の順番を待つってのは切ないです。

大きなフェリーの食事はブッフェ形式になっている事が多いですが、今回乗った西のさんふらわあ(東のさんふらわあは、大洗-苫小牧です)の場合は、年末年始だったせいもあったのでしょうけど結構混んでました。食券は自販機で発行されるのですが、レストランの入り口に2台しかないので混みます。長い列ができてしまいます。
なので、乗船直後に食券が買えるなら買っておく。
これで並ばずに済みます。

最後に洗濯です。
大きなフェリーには大抵洗濯機があります。
これも早めに使うことをお勧めします。もしくは深夜。
当然ながら先客がいる場合には、動作中の洗濯機の残り時間表示を見て出直すわけですが、同じことを考えている人は複数人いるわけで、なかなかうまくいきません。
「洗濯なんかしなきゃいいのでは?」というのはもっともなのですが、衣類を日数分持つのは結構荷物になるのです。

以上のフェリーでのノウハウは、ツーリング好きの友人から伝授されたものがほとんど。

あと、飛行機に乗るときのセキュリティチェックでは、事前に身に付けているものを片っ端から手荷物に放り込んでおくとか。
フライトまで時間的な余裕がない場合などは結構有効です。
ちなみに、これはお師匠様からの受け売りです。

こういうの、人によっては色々でしょうね。
私なんかは薄っぺらで大したことはないはずです。
だって、にわか旅人ですから。

結構あちこち行ってますが、趣味が「旅行」だなんて言えるレベルでは無いと思っています。
確かに旅行してるということになるのでしょうけど、なんか「これが趣味だ」と胸を張って言えるレベルじゃ無い気がするのです。

単に行きたいところに行って、やりたいことをやってるだけなので。
だいたい1Dayチャレンジなんて、単にバイクでチャレンジしているだけですから。

「趣味は旅行です!」という人と一度お話をして、見解を伺ってみたいものです。