能力ありきではないのです

よく勘違いされがちなのは、能力によって何ができるか、何をすべきかが決まると思われがちです。

でもこれは間違い。
特に学生のような成長段階の場合ですが。

というのも、成長段階での能力なんてたかがしれているわけですよ。
学生同士で比較して、高いだの低いだの言ったところで、学生という枠を外して見てみると、誤差みたいな違いだったりします。
もちろんそうでないこともありますけどね。

さらに勘違いされがちなのは、基礎学力と呼ばれる知識が能力であるという誤解。
能力ってのは実行する力ですから、知っていることではありません。

知っていることも大事ですが、実行する上で知識が足りなければ知れば良いだけです。

知っているなら実行できるだろう、と思われがちですが、そうでもありません。
そもそも、基礎学力・知識を実行してみろ、と言われても、一体何をしたら良いものやら。

さてさて、「能力があるからやる(あるならやる)」というのは一見説得力がありそうです。
ですが、その能力が身に付くまではどうするのですか?
能力が身に付くまでは「できない状態」なのですよね。
では、一生できないままではないですか。
この理屈は破綻している気がします。

何ができるようになるかは、何をしたいかによって決まるのです。
当たり前でしょう。

それによって、必要なことが明らかになり、その行動に自らのリソースをどれだけ投入するかによって、何ができるようになるかが確定する。

ありたい姿、目標によって行動が決まり、その結果能力が手に入る
ってことですね。

結局「思い」が大事で、どれだけ行動が伴うかってところなのでしょうね。
言うのは簡単ですが、実にシンプルなことです。
シンプルなだけに難しかったりもします。

学びの種類

学びは大事です。
でも、何をもって学びというのかというのも大事です。

最も一般的なのは、汎用的というか基礎というか、こんな学びではないでしょうか。
語学や数学から始まり、理系なら力学や化学など定型的なもので、色々なことに適用できるものを学ぶ。テスト前の一夜漬けをすることで分かるように、記憶力が中心。
ただし、それ単体で何かができるわけではなく、具体的に何の役に立つのかは分かりにくい。
でも何かと使う知識。学校ではね。

これ、学校では「やらされる」ので、動機が必要無かったり、いつの間にか動機が消失したりして、受け身のマインドが強化されたりする。
個人的には、これできちゃう人は凄いなぁと思います。

それに対して専用の学びというか実用的というか、具体的に何かをするための学び。
ものづくりとか、好きなことにチャレンジして、そこから分かることなんかはコレ。
色々なものを包含していて、やらないと分からないこと。

定型的では無いので文章などにはしにくい。
なので、授業などでは得にくい。

一見、他の分野には適用できそうもないように感じたりするけど、決してそんなことはない。ものごとの本質は何事も似たようなものだから。

こちらは言われてやるというより、何かをやって必要となるもの。
なので、動機は内的であることが多くて、そういう場合は面白いほど身に付くし、忘れない。
自ら欲することってそういうものです。

やったことから学ぶというのは、起きたことを覚えるだけではなくて、プロセスを学ぶことにもなる。
これが重要。

夢工房での学びは、ほぼ100%実用的な学びです。
それを自ら掴みに行く。

自発性とか、学びへのモチベーションは重要。
そのために必要な能力というか、素養を早期に身に付けるべきで、そのためにはやはり好きなことをやって、必要なものや情報、知識や経験を自ら手に入れることを経験しておくべき。
社会に出てから仕事を楽しむためには大事なことです。

思いは実現する 4

このシリーズ、なぜかほぼ1年おきの投稿になってます。
別に意図したわけではありませんが、そんなタイミングでこういうことを考えるきっかけがあるのかもしれません。

この「思いは実現する」ですが、本質的な部分は1回目の記事を見て下さい。

自己啓発本などにも度々登場するこのワード、一見怪しくて、「本当かよ」と言いたくなったりもするのですが、実はごく当たり前のことを言っています。

我々はものを作る人なので、これは実に分かりやすい。
そして「そりゃそうだよね」とも思うのです。

それはなぜか?

周囲を見渡してみましょう。

なにかしら物があると思います。
それはボールペンでも、クルマでも、家でも何でも良いのですが。

それらは全て人が作ったものです。
当然ながら、作る前には存在しなかったものです。

作る前には考えたはずです。
「こんなのあったらいいな」
と。

これ、単なる「思い」ですよね。
でも全てはここからスタートです。

もちろん思っただけでは無く、考えてチャレンジしたはずです。
最初はうまくいかなくて、リファインを繰り返しながら。

よく聞く話ではありますが、世界中の人が瞬時に意思疎通できるネットワーク、多くの人が数時間で他国に移動できる手段、そんなものは100年前の人からしたら、夢どころか、全く想像もできなくて、妄想にもならなかったかもしれません。

先人達は、そんな状態から
「こんなのあったらいいな」
という夢をひとつずつ実現してきたのです。

我々の周囲の物は、全て先人達が「かつて見た未来」です。

実現するまでは妄想です。
成功するまでは失敗です。

その段階では色んな人が言うでしょう。
「そんなことできるわけないだろ」
「ほら、うまくいかないだろ」
と。

妄想なんて実現するはずはないし
失敗することなんてうまくいくはずない
そういうことにしたいのでしょうかね。

もう一度言います。

実現するまでは妄想です。
成功するまでは失敗です。

「できる人」がやったからできたのではなく
できたから「できる人」と呼ばれるのです。

きっとできると信じる心とか、うまくいくまで諦めない気持ちとか、それらが最終的な結果を決めるのです。