続 手段と目的とライバルと

前回はエコランカーを例にとってお話ししました。

手段を固定化してしまうと
目的は制限されてしまうわけで
そんなんじゃ勝負になりませんよ

という内容でした。

カッコイイ部品などの目に見えるものって
そもそも何かのための「手段」なのです。

その魅力的な目に見える「手段」はとても魅力的で
「良いもの」に思えます。
つい使ってみたくなっちゃう。

でも、そいつを主役にしたりすると
問題が起きます。

この「良いもの」というのは
「何か」に対して「良いもの」なわけで
その「何か」はなにかというと
戦略だったり戦術だったりします。
これらは目に見えません。

実は「良いもの」は
あらゆることに対して無条件で「良い」わけではなく
大抵は、ある特定の戦略を取ったときに
効果を発揮するためにつくられています。

なので、メリットとデメリットを内包しているのですが
「良いもの!」と思っちゃうと
デメリットは見えません。

F1マシンは速いけど
どんな状況でも絶対的に速いわけではありません。

どんな最新兵器も
あらゆる状況において絶対的に有効なものはありません。

それらは、ある特定の条件下で性能を発揮して
優位性を得るために考えられたものだからです。

そして、その優位性を得るために
必ず何かを犠牲にしています。
目には見えませんが。

そして、それを採用するということは
優位性を発揮する条件など
戦略も含めて採用することになるのですが

戦略は目に見えませんし
そもそも、他人が考えた戦略を
ヘタするとライバルが考えた戦略を採用しても
オリジナルに勝つのは難しい。

他人の土俵で相撲を取っている状態です。

それに、すでに目に見えている手段を採用するのだから
そういうことのハンドリングに長けたライバルが出現したら
そこでお終いです。

なので、目に見えない大きなところから考えて
優位性を発揮できる戦略を考えて
そのための具体的な手段をつくって実行する。

目に見えない大きなことを考えて
その実現のために
目に見える小さなものをつくるのです。

自分の土俵を作っちゃうということです。

そんな風にできたらいいですね。

目に見える小さいものからつくりはじめて
その集合体を構成していく

よくやってしまいがちですが
これは逆です。

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