1 Day佐多岬 帰着と総括

前日の昼前に徳島を出たオーシャン東九フェリーで
朝6時に東京港の有明に到着。

このフェリーは、比較的長距離の航路にもかかわらず
レストランが無いのです。
代わりに自販機がたくさんありました。

まぁ、疲れ果てて寝てばかりいたので
食事はどうでもよかったのですが
船自体は綺麗で文句はありません。
風呂にいつでも入れるのは他のフェリーとは異なるところ。
この辺は色んな人がブログの記事にしているので
興味があったら探して参考にしてみて下さい。

港に着いたら、あとは帰宅するだけ。
とはいえ、この「最後の一押し」的な走行が結構キツイのですが。

さて、肝心のチャレンジの感想です。

2年前に行った宗谷岬も同様ですが
渋滞を避けて距離と時間を稼ぐために
徹夜で夜通しの走行です。
こんなのを真似したいと思う人は
そうはいないとは思いますが
参考までに、何を考えてどうだったのか
そのへんをざっとお話ししておきましょう。

まず1500kmの距離ですが
そのほとんど全てが高速道路の走行で
あまり無理をしているつもりはありませんでした。
無理をして必死になったところで難しいと思います。
無理をせずに必死にならずに淡々と走れれば可能でしょう。

そもそも週末にちょっとツーリングをするような楽しみ方をしている人なら
どれくらいの日数を必要とする距離でしょう?
恐らく1ヶ月半くらいではないでしょうか。
それを1日で走るのですから
無理とは言いませんが、まあまあ大変です。

佐多岬までは、途中5回だけ給油と食事のために停車しました。
停車ポイント間のそれぞれの距離は、自宅を出発してから
273km
269km
258km
298km
194km
205km(佐多岬到着)
といったところです。

クルーズコントロールが付いていても
クラッチを使わずにシフトチェンジができる
クイックシフターが付いていても
両手の握力は低下しますし
首や腰が疲れてきます。
モトクロスで使うようなウエストベルト(コルセット)
があると、だいぶ負担が違ってきますのでお勧めです。

道路に異常に詳しい人はともかく
そうでないならナビゲーションはあった方が良いです。
今回はスマホでGoogleマップを使いました。
これだけでかなりストレスは低減します。
もちろんスマホは車体のバッテリーから給電できるように。

北海道最北端の宗谷岬までの1500kmを22時間で走った時も
事前準備や実行中の基本的な考え方は変わりません。

  • 無駄に疲労しないように渋滞を避けること
  • 地方では深夜は営業していないスタンドがあるので
    深夜でも営業している給油ポイントとルートを事前に調べておくこと
  • 天候が変わるたびにレインスーツを着たり脱いだりしていると
    タイムロスになるのはもちろん、精神的に疲れてくるので
    止まらずに走り続けられる装備があると良い

こんなところです。

あと、距離が距離だけに
基本的な整備はちゃんと済ませておきましょう。
もし途中でトラブルが起きたら
心も体も疲れ果てているはずなので
恐らく途方に暮れます。
エンジンオイルは現地到達前に劣化して
エンジンと変速のフィールが悪化してきます。
できれば出発前に高耐久で信頼性の高い新油に換えておいた方が良いです。
それでもオイルは劣化して
1回のチャレンジで役目を終えますが。

学生には
「どこまで考えて計画してるんですか?」
と聞かれました。
良い質問です。

まぁ、想定できる大まかな部分は
ある程度考えて計画はしていますが
想定外の事については
ある程度まで考えたら、あまり深掘りしません。
初めて挑戦することなのですから
やってみないと分からない部分もあるわけで
そんなの考えていたらキリがありませんし
考えすぎたら実行できません。
考えられるところまでは考えるけど
何かが起きたら何とかする
その辺が重要なのではないでしょうか。

あ!そうそう
最も大事なこと。

余計なことするな

です。
ヘタに色気を出して
観光めいたことや
写真撮ったりしていると
集中力を削がれますから。
何事にもトレードオフがあることを忘れずに。

さて、佐多岬の付近のお話しです。

今回行った佐多岬があるのが東側の大隅半島ですね。
西側の薩摩半島は10年前に一度行っています。

大隅半島、特に佐多岬周辺は
ツーリングの目的地として
もっとメジャーになっても良い気がしました。
(反面、多くのライダーが集まるようになると
地元の人が迷惑するかもしれないという懸念もありますが)

この時期の現地はかなり暖かいです。
キンモクセイの季節ですね。
色とりどりの花がそこかしこに咲いていて
とても冬の入り口とは思えません。
なので、夏から秋の装備で走れると思います。

佐多岬に近づくほど
道路は細く、小さな集落を繋いでいくので
北海道などと違ってハイスピードでドーンと行く感じではなく
法定速度40キロで地元のクルマと一緒にのんびり
といった感じです。
何てことはない田舎の道かもしれませんが
どことなく懐かしい雰囲気の中に
花壇やら公園やらが綺麗に整備されていて
地域の皆さんが頑張っているのが良く分かります。

佐多岬付近のルートで
もっとも雰囲気があるのは
南大隅町道佐多岬公園線のこの区間です。
植生が南国なので単なる山道ではありません。
本土にいるのに、南の島を走っているような
不思議な気持ちになりますね。

佐多岬自体もよく整備されています。
岬の展望台へは山の中の遊歩道を少々歩く必要があります。
途中には本土最南端の神社があったりもします。
小さい神社ですが、ちゃんと神職の方がいらっしゃいますよ。
展望台からは、硫黄島、種子島、屋久島などの島々が一望できるのですが
こんなに沢山の名の知れた島々を一度に見られる場所は私は記憶にありません。
眺望はなかなかのものです。

そして到着の夜に泊まったホテル佐多岬
ここが最高です。
元は国民宿舎だったところを改装したようですが
展望浴場をはじめ、結構綺麗にリノベーションされています。
スタッフの対応も感じが良いし料理もなかなかものです。
ホテルの目の前が浜なので、終始聞こえるさざ波の音
そして素晴らしい星空!
料金は決して高くありません。
というか、この内容なら激安です。
そのうち再訪して、ゆっくりしたいと思っています。

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