ぶつかるくらいじゃないと本物じゃない

本気で目的を達成しようと思う者が集まって、チームとして活動しているなら、意見の相違などがあってぶつかるのが当然です。
むしろそうならなければ本物ではないとすら思っています。

別に喧嘩しろってわけではないですが、チーム全員が一つのゴールに向かっていたとしても、それぞれが考えていることは微妙に違っていたりすることは当然です。

チームで何かをやるときは、それぞれが担当を持っていたりするわけで、そうなると各人の欲求を満たそうとすると衝突が起きるのは当然です。

それはなぜか?

クルマなどは分かりやすいのですが、あるパートの性能を最大化しようとすると、大抵は何かしら妥協をする必要が生じます。
そうやってコンセプトの達成に向けてバランスを取る必要があるわけです。

昔一緒に仕事をしたことがあるF1マシンの車体設計者も言っていました。

「F1だって妥協の産物なんだよ」

「部分」が最大限の性能を出したとしても「全体」が狙いに対して最適になっていなければ勝てないよ、ということです。

担当各人が、自分のやり方や価値観で行きたい、それで成果が出せるはずだと思うなら、相手に妥協を迫る必要があるわけで、その思いが強ければ衝突が起きるでしょう。
むしろ何かしらの衝突が起きないようでは、本気でやっているとは言えません。

衝突が起きないとしたら、絶対的な権力を持ったリーダーが、トップダウンでやらせているか、メンバーのモチベーションが低くて、各人が本気でやっていない可能性があります。

最近では、衝突を起こさないことが最優先事項になっていて、そのために取り組みの内容が自然と妥協したものとなる…なんておかしなことも起きていそうです。

いずれにせよ、そんな組織では成果は出ないと思います。

各人が最大限の理想を出して、その上で摺り合わせをして皆で共有できるゴールや、チームの理想を作っていく…と、そんなのが理想だと思います。

本気でゴール達成のための行動を取ることができるか?
衝突を避けるために表面的な「仲良し」に終始するのか?
その辺が大きな分かれ道ですが、一般的に学校では迷うことなく後者を取らせるでしょう。

だって、その方が面倒が無いもんね!
面倒が無い…つまり価値が無いということになりますが。

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