道具の進化 青銅器編

土器の後は金属器ですね。

まず最初に出てくるのは
青銅器
ブロンズとも呼ばれる
銅と錫(スズ)の合金です。

日本で出土するのは
弥生時代から古墳時代にかけての
銅鐸や銅鏡、銅剣、銅矛
がよく知られるところですね。

出雲大社の隣にある島根県立古代出雲歴史博物館にて すさまじい数の銅矛が展示されてます

日本の場合
当初は青銅器が大陸から入ってきたのですが
そのタイミングが遅かったので
実用的な道具は
その後に入ってきた
鉄器に早々に置き換わってしまったようです。
なので
青銅製の実用品は結構少ないんですね。

そもそもの青銅器の始まりは
故意に銅と錫を混ぜ合わせたわけではなく
銅と錫の鉱床が近いことが多いなどの理由で
たまたま青銅だったりするそうです。

道具の材料としては
固い銅の方が錫よりも
優れているわけなのですが
問題は製造にあります。

銅の融点は 1,085°C
錫の融点は 231.9°C
これらの合金である青銅の融点は
この2種類の間の温度になるわけで
純粋な銅よりも低い温度で溶ける方が
作りやすいわけです。

しかしですよ
何でまたこんな材料を使い始めたのか
ってのが不思議なところです。

日本の場合は
まず製品として
形になったものが入ってきたのですが
最初に青銅を
実用的な金属材料として
使い始めた人は何者なんでしょうね。

だって、鉱石の状態を見たって
とてもこれから金属の道具が
作れるなんて思いませんよね。

さらに
鉱石から金属を取り出す方法は
一体どうしたら思いつくんでしょうか。

焚き火の中に鉱石を投げ込んだところで
金属はそう簡単に抽出できませんよ。

当時の人は
鉱石を砕いて粉状にした顔料で
化粧やボディペインティングをしていたので
その顔料がたまたま焚き火に入ったときに金属を発見した
なんて説もありますが…
そんなことあるのでしょうか。

まぁそんな疑問は残るにせよ
金属器の登場はこれまた凄い変化を及ぼします。

まずなんと言っても
木や石の道具に比べて扱いやすく修理しやすい。
例えば
刃物はいずれ刃先が鈍って切れなくなりますが
金属製なら研げばすぐに切れるようになります。
石器ではこうはいかない。

用途としては
農具、武器としての利用が多かったのでしょう。
あとは神事などに使う祭器ですかね。
どんな時代でも神事には
道具にせよ、建物にせよ
レベルの高い技術が使われることが多いですから。
日本の場合は
前述のような理由で
圧倒的に祭器が多いようです。

製造上の最も大きな変化としては
鋳物として製造(鋳造)できるので
型を作って思い通りの形で大量生産ができる
ということではないでしょうか。

これは凄いことですよ。
高性能な道具が大量に作れるのですから。

土器も型を作って同じ形をしたものを量産できますが
果たして縄文や弥生時代にやってたんでしょうか。
あまり聞き覚えがありません。

銅鐸にしたって
けっこう薄肉で大きいものを作ってますからね。
しかも大量に。

武器の場合は
強力なものを大量に作れる
ということで
恐らく争いごとの頻度と規模が
大きくなったんじゃないでしょうか。

テクノロジーが
争いに使われるというのは
最近に始まったことではないわけではなく
世の常なんですね。

道具の進化 土器編

石器の後は土器でしょう。

日本で土器の時代と言えば
なんと言っても縄文ですね。

みなさん
縄文は好きですか?
私は大好きです。

学校の歴史の授業で
縄文時代とか土器とかはサラッと触れますが
土器がどのように人類の生活を一変させたか
は習った記憶がありません。
いや、習ったけど覚えてないのかもしれない。
皆さんはどうですか?

土器で鍋などの調理器具をつくると
生活はどう変わるのでしょう?
今まで食べられなかったものを
煮たり焼いたりして食べることができるんですね。
米や麦なんかの穀物はそういった類いですね。

そういうものって往々にして保存が利くので
通常時はもちろん
獲物を捕ったり植物から採取することが難しい
冬とか干ばつの時期のために
食糧を蓄えておくことができる。

これは凄いことです。
土器ができるまで
そういったものは
食料にカウントされていなかったはずです。

なので
土器ができた途端に
食料が一気に増えたようなものです。

もう一つ重要なことがあります。
食料が不十分なときは
みんなが食糧確保のために動く必要があります。
自分で食料確保して
自分で家を建てて
自分で衣類を作るとか。

でも食糧事情が良くなって余裕ができると
土器を作る人
家を作る人
服を作る人
食料を調達する人など
特定の事に専念できることになります。
他人のために特定の仕事をする専門家の登場です。

専門家たちが生きるために必要な生活必需品は
他人である
他の分野の専門家
がなんとかしてくれる。

「食料は調達してきてやるから
お前は土器をバンバン作ってくれよ」
とか
「家作ってやるから食料くれよ」
みたいな感じですかね。

すると
生産者は一つのことに専念できるので
スキルが向上して
製品のクオリティが向上して
生産性も向上する。
結果、人口も増えて
ますます生産性が向上する。

これがそもそもの
仕事らしい仕事の始まりではないでしょうか。

石器時代にも
手間の掛かる石器を作るのが
得意な人はいたでしょうけど
土器によって大幅に
食料の余裕ができることと関連して
専門家が生まれることによって
ますます生活の質が向上して
人口が増えたのでしょうね。

それにしても縄文土器。
凄い形してますよね。
代表的なのは火焔型土器でしょう。
社会科の教科書にも出てますよね。
実物を見たときは驚きました。
想像以上に大きくて
凄い迫力です。

一見肉厚に見えるところは
割れ防ぐためか
ちゃんと肉抜きされていたりするんです。
加えて実用性を全く感じさせないところも驚きです(笑)
煮炊きじゃないんかい!
一体何のために作ったのでしょうか。

あとは
印象的なところで行くと遮光器土偶ですかね。
これまた凄い。
一体何をモチーフにして
どう考えたらこんなものができるのか。
こういうのって
よく神事に使われたと考えられる
とか説明されていることがありますが
単に人を喜ばせるための
エンターテイメント的なもの
かもしれないなとも思ったりします。
宇宙人モチーフ説もありますね。

いずれにせよ
誰もが作れたわけではなく
専門家の仕業でしょう。

八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館にて ここには遮光器土偶がいっぱいあります

土器にしても土偶にしても
青森県は素晴らしい縄文の遺跡のメッカです。
三内丸山遺跡なんて素晴らしいですよ。

大型掘立柱建物跡と呼ばれる
巨大な櫓
直径1メートルで、長さ10数メートルの
柱を立てた構造なんですが
金属器が無い
つまりノコギリが無くて
せいぜい石斧程度で
どうやってあの木を切って
どうやって運んで
どうやって建てたのでしょうね。

体育館のような(というのは大げさかも)巨大な竪穴式住居の右にあるのが「大型掘立柱建物」 もちろん両方復元です 柱の根元部分は出土した現物を見ることができます

あと翡翠のネックレスとかも凄いです。
翡翠はダイヤモンドの8割くらいの硬さがあります。
それを丸く小さく整形して
直径1ミリちょっとの穴が空いてたりします。
ドリルなんて無いのに
一体どうやったらそんなことができるのでしょう。

そんなことを考えていると
あぁ、我々は縄文人に比べて
あらゆることが進化している
なんてとても言えないなぁ
とか思ってしまうのです。

雨のレースから学ぶ その2 表層心理と深層心理

雨のレースから学ぶ
意識のお話をさせてもらいました。
こういう話を偉そうにさせてもらってますけど
もちろん私は専門家でありません。
ネタ元は専門家から伺って
自分の経験したことと合致させて
納得いく形に整理した内容です。

というわけで
今回もざっくりといきます。
具体的なレースネタからは離れていきますが
レースでは
考えなくても速く走るための行動
を取れるようになることが重要なので
今回のネタは
あながちレースから離れていくとも限りません。

我々の心は
表層心理と深層心理
の二層構造になっています。

我々が頭で考えている(意識している)のが
表層心理

意識していないのが
深層心理
考えずにクセでやっちゃうのはこちら。
「雨のレースから学ぶ」で書いた「無意識」です。
これを自由自在にコントロールできるといいよね
という話でした。

クセのように
意識せずに
ついついやってしまう行動
もしくは判断
これを習慣とも言いますね。

深層心理によるクセってやつは意外とやっかいです。
深層心理は
良いとか悪いとかを判別できない
人称を判別できない
という特徴があるのです。


ターゲットに対して
グイグイ向かっていきます。

どういうことが起きるかというと

何か心配なことがあって
それをとても気にしていたとします。
すると
気にしている対象に向かって
グイグイ進んでいってしまうのです。

本人は
そんなこと起きて欲しくない
と思っていても
深層心理は
起きて欲しいとか欲しくないとか
そんなことはお構いなし
この起きて欲しくないこと
強い印象自体に向かっていきます。

心配性の人って
結構トラブルに遭遇しますよね。
深層心理の作用で
本人が望んでいなくても
自動的にトラブルの方に向かう
選択とか行動を取ってしまうから
だそうです。

これは
人の悪口とか否定的な意見ばかりを言っている人
も同じです。

これ、何かに似てるな
と思ったら
見ている方に行く
バイクの特徴と一緒なんですねー。
行きたくなくても
見ている方に行っちゃう
クルマじゃそういうこと無いですけどね。
こういうところも
バイクが好きな理由かもしれません。

さて
深層心理を思ったようになるように
修正することができれば
自動的に成功に向かって
行動できるようになるじゃないですか!
なんと素晴らしいのでしょう!

やり方はそんなに難しくありません。
今のクセを新しいクセに
置き換えてしまう
つまり
上書きしてしまえばいいのです。

行きたくない方向ではなく
行きたい方向を見るように
習慣を上書きするには
まずは意識的に
行きたい方を見る
つまり
理想を考えて
理想的な行動を取る
そして
それを繰り返す。

それだけ?

それだけです。
繰り返せば習慣になるでしょう?
ほら、新しいクセのできあがり!

この件については
マザー・テレサの言葉も参考になりますね。
習慣を形作るのは
言葉
それを形作るのは
思考

なので
考えたらそれを口にする
というのも効果的です。

人は口にしたことを自動実行する
とも言われていますのでね。

なので
理想があれば
自信が無くても
言っちゃったほうが良いんですよ。

色々言ってきましたが
「言うが易し」ってヤツで
「お前できてんのか?」
と言われると
「すんません。苦戦してます」
って感じなんですけどね。

どうせこういうのって
完璧にできることなんて無いんですから
ちょっとずつできるようになって
それを楽しんでいけば良いんですよ。

皆さん頑張りましょう!