利尻島ツーリング 往路その2

フェリーは北海道付近では結構揺れました。
船酔いする人にはキツかったかも。

小樽フェリーターミナルで下船して、早朝4時30分に出発。稚内に向かいます。距離は360km。
稚内から利尻に渡るフェリーは10時10分発なので、1時間前の到着が理想です。果たして間に合うか?
まぁ、仮に乗り遅れても、その次の便があるのですけど。

札幌を通過して留萌までは高速が通ってます。
早い時間なのでガラガラです。

留萌を過ぎて小平(おびら)の道の駅でトイレ休憩と給油ポイントの確認。
フェリーに乗る前に満タンにしましたが、果たして無給油で稚内まで行けるかが問題。
この時6時30分。
周辺のガソリンスタンドは8時営業開始の所ばかり。
ずっと高速だと間違いなく給油が必要だけど、留萌以降は一般道なので燃費が良いはず。
このまま行けるところまで行ってみましょう。

小平からは日本海沿いに北上。景色の良いオロロンルートで稚内へ。
このコースはとても日本とは思えない雄大な景色でお気に入り。…なのですが、燃料の残りが気になって仕方ない。

結局、稚内にはガソリン残量1Lで到着。ギリギリでした。
ちょっと早めに着いたので、北端到達コインを入手。これで4極全てが揃いました。

稚内からはハートランドフェリーで利尻島へ。
風が強くて歩くのも大変。もちろんフェリーは揺れる揺れる。

かなり激しい揺れの中、1時間40分後に利尻上陸。ちょっとゲンナリしました。
昼食をとったら島を一周してみましょう。

利尻島は1周50km程度なので、ただ走るだけなら、1時間ちょっとで回れちゃうと思います。
フラフラ立ち寄りながら回ってみましょう。

まずは利尻島郷土資料館

昔の町役場の建物を使った資料館。小さいながらも島の歴史と自然に関する紹介が充実してます。
興味深かったのはヒグマの話です。
北海道と言わず、日本最強の動物といえばヒグマなわけで、それはもう洒落にならない恐ろしさなわけですが、そもそも利尻島にはヒグマはいなかったのだそうな。
でも、たまにヤツらは海を渡って北海道からやってくるのだそうです。最短でも15kmくらい離れてるのに。かつて2回(だったかな?)確認されてるようです。
1回は、海を泳いでいるところを発見して、「こいつに上陸されたらエライことになる」ってんで、斧でやっつけた。これが100年くらい前の話し。
で、次は平成です。
この時は直接姿を見た者はいないけど、足跡や糞で上陸していることを確認したそうです。で、無人カメラを仕掛けてみたら、やはりヒグマだった。
島民の皆さんは戦々恐々で、山に入るのをやめたり罠を準備したり。それはもう一大事だったそうなのですが、どうもその後、ヤツは島から出て行ったそうです。姿を見せないまま、痕跡も無くなったと。
で、これにて一件落着かと思いきや、昨年(2022年)の7月に目撃情報があったそうです。今は一体どうなっているのでしょう?

必要以上にヒグマで盛り上がってしまいましたが、沼浦展望台です。
ここからは立派な利尻富士(正式名称は利尻山)を拝めます。
島の真ん中にこんなに立派な山があるのだから、それはもう島のどこからでも見えるといえば見えるのですが、こんなに雄大なアングルで見ることができるのはここだけかもしれません。

このシーン、北海道銘菓「白い恋人」のパッケージに採用されてるんだそうです。なのでここは「白い恋人の丘」と呼ばれてます。
とはいえ、曇っていて寒くて、風が強かったので、バイクから降りることすらなく現地を後にしました。

この後は、利尻町立博物館に行って、その後は早めに宿に行って温泉かな?と思っていたら、雨が降ってきたので、早々に撤収決定。

海と空はこんな感じ。

ホテルに向かう道すがら、おや?と思って立ち寄ったのは…

麗峰湧水と呼ばれる美味しい水。
これ、本当に美味しくてビックリでした。

結局、島の4分の3を回ったところでリタイヤ。

泊まるのは町営のホテル利尻。外観の写真はありませんが。
ここは温泉が良いです。食事も良い。
町民の皆さんで頑張ってる感があって素晴らしい宿です。

周囲は海に囲まれていて、利尻富士も見える…雲に隠れてるけど。

さて、これで今回のミッションは完了です。
明日の朝一の便で利尻を出ます。

利尻島ツーリング 往路その1

今回は北海道の利尻島へ行きます。

なぜ利尻島なのかと言われたら、特に理由は無いのですが…
昔々、北海道をキャンプツーリングしていたときに話をしたバイク乗りの中で、良く出たネタに
「利尻行った?」
というのがありまして。
どんなに良いのかよく分からないけど、まぁ一度行ってみたいな、という感じなのです。

あとはアレですよ
唯一入手していない北端の記念コインをゲットしないと!

最北端の宗谷岬には何度か行っているのですが、その時はこんなものがあるのを知らなかったので未入手なのです。
宗谷岬に入手できるところがあるのだけど、稚内のフェリーターミナルの近所でも入手できるので、せっかくだからフェリーに乗って利尻島に行ってやろうということです。

最南端の佐多岬、最西端の佐世保、最東端の納沙布岬
残すは最北端のみの本土4極の到達コイン

我ながらバカバカしい動機だとは思うのですが、いいのです。そんな感じで。

どこか行くのにもっともらしい理由があってもいいけど、無くても良くて、むしろそんな馬鹿げた理由の方が面白いと思っています。

さて、今日は新潟港から新日本海フェリーで小樽へ渡ります。出航は昼の12時。
何かしょっちゅうフェリーに乗ってるようですが、こんな快適な移動手段、好きにならずにはいられません。船酔いしやすい人にはキツイでしょうけど。

新日本海フェリーの「あざれあ」
知っている人には当然ですが、まさに動くホテルですよ。
この船には、大浴場はもちろん、何とサウナや露天風呂があったりするのです。時速25ノットだから、おおよそ時速46キロで動く露天風呂!考えた人は天才ですね。

今回乗った船は、共用スペースの広さより客室を優先した感じがありますが、至って快適。
部屋は個室をとったのでなおさらですが。

明日は早朝4時30分に小樽フェリーターミナルに到着して、そこからは陸路で北へ360kmのほぼ北端の稚内に行き、午前10時10分発のハートランドフェリーに乗って1時間40分で利尻島です。

10時10分発のフェリーに乗るということは、その1時間前くらいにはフェリーターミナルに着いて乗船手続きをする必要があるのですが、果たして間に合うか?

2023年オーストラリアツーリングに向けての話 その2

前回からの続きです。

レンタルバイク屋さんから、縦断ルートではバイクを貸せないとの連絡があり、ブリスベンかシドニーからメルボルンへの海沿いの快適なルートを勧めてくれたのだけど…

そもそも行きたいのは赤い荒野のアウトバックを貫くルートなわけです。
なので、将来の縦断に向けての参考になるルートにはできないかということで、内陸を調べてみたところ、「海から最も遠い町」エロマンガという場所を発見。
そこを経由してメルボルンに向かうルートを組み立てた結果、何と単純な縦断より長いルートになりました。縦断にエアーズロックを加えたほどではないけど。

アウトバックに入ったり出たりといった前回のルート

現地を走ったのは7日間で、総走行距離は約3,700km、1日の平均走行距離は530km弱といったところでした。

当初の希望通り縦断というわけにはいかなかったけど、乾燥している40度越えの環境を900kmほど走るとどうなるかなど、アウトバックの舗装路を走る経験はできました。
これで今後のオーストラリアツーリングでの限界の見極めと、プランニングのための基本的な経験はできたと思います。

このツーリングから帰国したのは2020年の1月です。その直後にコロナ騒ぎが起きて今日に至るのですが、実はその間にオーストラリア横断を企んでいて、飛行機やバイクの予約までしたものの、結局コロナは収まらずにキャンセルとなったのでした。

そして今年の夏に予定しているメルボルンからダーウィンまでのツーリング。
これをどんなふうに決めていったのか、それを自身でも改めて確認してみたいと思って記事にしてみました。

このルートでの距離は約4,300kmです。
ちなみに、ロサンゼルスからニューヨークまでのアメリカ大陸横断をすると約4,500kmです。

本当はアデレードからエアーズロックに寄ってダーウィンまでの3,600kmを予定していたのですが、アデレードのレンタルバイクの営業所が閉鎖してしまったそうで、メルボルンからの出発に変更したら700kmのプラスとなりました。
ちなみに、エアーズロックに寄らなければ500km短くなります。

前述の横断計画では、東のシドニーから西のパースまで横断してやろうと思っていたのです。そのルートは4,000kmなので、今回は図らずも横断より長い縦断ルートになったわけです。

今回の計画の実行までは半年ありますが、すでに全ての移動手段を確保済みです。
今年は旅行者の動きがかなりアクティブになると予想しています。うかうかしていると肝心なところの移動ができないなんてことにもなりかねません。
成田から台湾経由でメルボルンまでの往復の飛行機、バイクの手配、ダーウィンからメルボルンまでの国内線と、主要部分は全て予約完了。
8月のオーストラリアは、もっとも観光客が多いそうなので、宿の空き具合も気になるところではありますが、これはこれからボチボチ決めていきましょう。場合によっては行き当たりばったりになる可能性もあるのかな。

さて、オーストラリア大陸縦断はどんな感じでしょうか?
実はだいたい分かっているつもりでいます。

たぶんこうです。

これは前回のオーストラリアツーリングの写真ですが、きっとこんな感じに違いありません。

中央を上下に貫くスチュアート・ハイウェイには100~200kmの間隔で現れるロードハウス(ガソリンポンプがある食堂、宿が付随していることもある)や、時として小さな町。
他は、ずっと赤い荒野のはず。
給油も休憩も場所は限られているし、単調な道を延々と走るのも結構タフなのです。

実行は冬の8月なので、真夏の年末ほどは厳しいコンディションではないでしょうが、冬のオーストラリアは経験が無いので、一体どうなっているのか興味津々です。
南の方はもちろん寒いのでしょうけど、一体どの程度なのか?
北に向かえば熱帯の気候になるのだけど、移動に伴ってどのように変化していくのか?

現地にいられる時間も余裕があるわけではないので、単調でタフな移動を着実に繰り返す…変なツーリングだけど、こんな機会はそうそうありませんね。

一応、最後に言っておきますが、私の専門は自動車なわけで、こういった極端なコンディションでの移動は、もの凄く学ぶことが多いのです。