「普通」を捨てれば手に入るもの

人と同じことをやっていながら
違う成果が欲しいって無理だよね
というようなことを何度か記事にしていますが
大学生はもちろん
若者にとっては難しいことです。

たぶん、若者じゃなくても難しいことですが(笑)

夢工房に集まってくる学生達は
立派なエンジニアになりたい
と思っている者ばかりです。
希望するジャンルは様々ですけど。

まぁつまり
希望する分野で成功したい
ってことですね。

そうなるためには
色々と必要なものがあります。

知識や経験や勘どころ
それらを駆動する熱意やチームワーク

学生のうちに
可能な限り高いレベルでそれらを手に入れたい
そう思っています。

でも若い者だから
色々と障害があります。

車が好きなら車が欲しかったり
それがバイクだったり
そのためにバイトしたいなー
手に入れたら
もっとしょっちゅう乗っていたいなー
とか。

でも、そっちに軸足を置き始めたら
それはただの車好きやバイク好きです。

彼らが本当に欲しいものを手に入れるための
リソースを消費してしまいます。
時間とか熱意ですね。お金も。

なので優先順位が低いものを諦めます。
いわゆる
ストイックになる
ってことですね。

いわゆる「普通」の学生がやっていることや
持っているもの
そういうものを切り捨てていきます。

こんな風に
「諦める」
という側面から表現すると
何かネガティブな感じがしないでもありませんが
自分が重要だと思うものに対して
注力しているということですね。
こうして「普通」ではなくなっていきます。

それで
本当に欲しいものが手に入るならいいじゃん!
「普通」じゃなければ
「普通じゃないもの」が手に入るのは当然です。

私は日々、そんな学生達を見ているので
それが普通になってしまっていて
ちょっと基準がずれているかな?
と思うこともあります。

でも、たまに冷静になって彼らを見ていると
「凄いことやってるな」
と思います。

だって、普通の学生生活で
自分達の思いを遂げるために
部品を設計して、作って
車にして走らせる。
まして、それを海外に持って行って競う
そんな経験できませんよ。

そんな彼らは休み返上で
ずーっと、こんなことをやってます。

最近はコロナの感染拡大のせいで
色々と制限が多いのですが
それでも工夫して出来る限り頑張っています。
早く「天井」を外してあげたいものです。

本当にやりたいと思ってなければ
こんなの無理でしょう。
恐らく、私が圧力を掛けて
「休むな!」
と言ったところで
せいぜい続いて2~3ヶ月が限度じゃないかな。

そんなことをやっている彼らは
もちろん凄い勢いで成長します。
本人達は自覚がないことが多いですし
満足がいってないことがほとんどですが。

彼らが手に入れる知識や経験は
もちろん貴重なのですが
何より重要なのは自分の意思で
いわゆる「普通」じゃない道を
選べるようになっていることです。
私はそう思ってます。

工科系の学生といえども
多くは、自分の意思を入れた部品の設計すら
満足にしないまま卒業するでしょう。

普通じゃなきゃいけない
というような同調圧力は確かにあるでしょうし
「普通」を望む学生も多い。

もちろん、そんな者もいて良いのですが
それをたやすく捨てられる者も必要です。

今やレーシングカーを作って
毎回海外大会に出ている大学は
本学のみになってしまいましたが
日本の大会には90チームもの参加があります。
詳細な参加人数は分かりませんが
仮に1チーム15名とすると
全部で1,350人ですね。
実数はもっと多いのではないかな。
凄い凄い!
みんな頑張ってるな。

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