はじめての海外ツーリング 第8話 Ride day 4 Cobar to Broken Hill

2020年1月1日(水) 乗車4日目

年が明けた。
全く正月という感じはしないけど。

朝はホテルのレストランのシェフが出勤してこなかった。
昨日は営業するって言ってたのに。
ロビーでがっかりしているオーナーが近所のベーカリーを紹介してくれたので行ってみた。パイを買おう。
オーストラリアのパイは小さい割にはそこそこヘビーで美味い。時間が無いときの食事にはちょうど良い。
朝食はベーカリーがいいかもしれない。
1月1日でも店は結構やっている。
アメリカなんかもそうだけど、ニューイヤーよりもクリスマスの方がホリデーっぽいようだ。

ぬるい空気の中を9時ごろ出発。
今日は460km先のブロークン・ヒル(Broken Hill)まで行く。

160kmほど走ってロードハウスで早めの昼食。ベーコンエッグとルートビア。

Emmdale Roadhouse

ブロークン・ヒルまでの景色は相変わらずの荒野ではあるけど、緑が増えてきた。
時折、小さな竜巻があちこちで巻き起こっている。

今までの平地と違い、緩やかなアップダウンだったり…本当に緩やかで、あまり傾斜した道を走っている気はしないが。
それに地図で見るほど真っ直ぐな感じはしない。

こんなところを延々と走るとき、クルーズコントロールは重宝する。
というか、クルーズコントロールの有無で1日の走行距離がかなり変わってくると思う。
こういう付加機能の重要性は、使う国によってかなり変ってくるだろう。

日本のような加減速の多い国で、長時間、長距離を走るなら、クラッチを使わずにシフトアップ/ダウンができるアシストは負荷の軽減に効果的だけど、オーストラリアの郊外を走るなら、トップギアに入れたまま何時間も走るわけだから、シフト・アシストよりクルーズコントロールの方がありがたみが大きい。

なんたって、発進してトップギアに入れてクルーズコントロールをONにしたら、次の休憩か給油までそのままですから。
ナビは、「300km先、左折」とか表示されてるし。

直線
カーブ

道ばたには相変わらずヤギがウロウロしている。
木陰で休んでいるカンガルーもいた。
今回、生きたカンガルーを見たのは、これが最初で最後だった。
もっと見られると思っていたのに残念。まぁ、夜行性だから仕方ない。

ヤギ 確かに飛び出してはこない

この辺になると多少車を見かけるようになる。それでも1時間に1、2台。
すれ違いざまにお互い手を上げて挨拶。

走っている車は、トヨタのピックアップトラック、ハイラックスが多い。これは、仕事で使っている人もプライベートの人も。
やはり、こういう環境で、走破性、信頼性、経済性、居住性など、矛盾しやすい条件を考えるとベストチョイスなのだろう。
他には、ランドクルーザーや、日本では見られない三菱や、いすゞのピックアップトラックもボチボチ。
もちろん、市街地に行けば普通のセダンの方が圧倒的に多くなる。

かつてこの国には、トヨタ、日産、三菱、フォード、そして自国のホールデンの工場があったけど、全てが撤退してしまった。
オーストラリアは人件費が高いので、国内で車を作ると価格が高くなってしまうため。
ホールデンなんかはステキなクルマを作っていて大好きだったのに残念なことです。
これで、オーストラリアでは、二論、四輪全てが輸入車ということになってしまいました。
ただ、相変わらず日本車はかなりのシェアを持ち続けている。乗用車もトラックも。

気温はだいぶ下がって35度程度だが暑い。
激しく乾燥しており、相変わらずガラガラ声のまま。
ブロークン・ヒル到着後に給油して、モーテルにチェックイン。

モーテルは、いかにもといった感じ
ブロークン・ヒル中心部 白黒写真ではありません

かつてこの町は銀鉱山で栄えていたが、今は鉱山も閉じてしまって観光に力を入れている様子。
100年前に火災で焼失した町は当時の雰囲気を感じられるように再建されていて、雰囲気は良い。が、閉じてしまった店舗も目立つ。

モーテルのフロントで気合いが入った分厚いガイドブックをもらった。
映画マッドマックスの2作目のロケ地はこのへんだったようだ。
近所に個人経営のマッドマックス博物館があるらしい…が、行かない。
モーテルのコインランドリーで洗濯するのだ。今日は手を抜こう。
疲れがたまってきたので、今夜はゆっくり休むことにする。

夕食は街中のバーでイタリアンのチキン料理。
年始は休業のレストランばかりで、飲食店は1軒しかやっていなかった。

460km走行 Broken Hill Desert Sand Motor Inn泊

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