自分の反応だって自分の自由

「自分はついつい
ものごとを悲観的に考えてしまう」

と思っているとしましょう。
さて、この後にどんな台詞が続くでしょう?

「なので、うまくいくと思えない」

こんなのが一般的かな。
良くある傾向ではないでしょうか。

別にそんな風に考える人に対して
文句を言うつもりはないのですけど
そんな風に考えると
ものごと良くならないですよ
というロジックを分かって欲しいのです。

理屈は簡単です。
そもそも

「なので、うまくいくと思えない」

という考え方が
ものごとがうまくいかないようにしているのです。

だってね、自分の行動は
自分の考え方で決まるわけですよ。
当然ですね。

なので
「うまくいくと思えない」
と思っていれば
大抵のことはうまくいかないのです。
無意識が自動的に
それを実行しようとしますから。

未来は「思い」が実現しているにすぎません。

じゃぁどうすんの?

「自分はついつい
ものごとを悲観的に考えてしまう」

の後は

「なので、何とかなると思うことにしよう」

とかはどうかな?

少なくとも

「なので、うまくいくと思えない」

よりは良い結果が出るはずです。
もちろん即効性は無いかもしれませんが
きっと色んなことが大きく変わってくるはずです。

上の方で
「自分の行動は自分の考え方で決まるわけですよ」
と書きましたが
自分の行動を自分で決められずに
他から指示・命令されて
やらされている状態は
自分の行動を自分で決められていないわけですよね。
「やれ!やれ!」
言われて。

未成年だと良くある話しです。

もちろんそれを言う方は
相手のためを思って言っていたりするのですけどね。
(少なくとも本人はそう思っている)

でも、そういう環境によって
「言われたことをやる」ことに疲れちゃう
というか、反射的に「やりたくない」
という感情が発生しちゃうんでしょうね。
それが習慣になっている。

なので、自分がやりたいことをやっているときも
なぜか反射的に
言われたことをやるときの
やりかた・考えかた
になっちゃうのでしょう。

こういう
「なんでこんな風になっちゃうのか」
という話しは
それはどうでもいいといえば、どうでもいいのですが

考え方とか
何かが起きたときの反応って
本来自由なはずです。

でも、見えない何か
いわゆる「普通」
に同調していたりして

それによって
周囲と共感を持って
安心できたりするのかな。

「うまくいかないだろう」
と思って、やってみて
うまくいかなかったら
それは思った通りになっているわけで
思った通りなら安心できる…?

どうなんだ?それは。

うまくいこうが、いくまいが
とにかくやってみて
どんな結果が出たにせよ
新しい発見ができるわけで

「おぉ!なるほど!」

と思ったらいいのではないかな。

そんなの難しい?
習慣になってしまえば
そうでもないですよ。

そんなのバカみたい?
じゃ、バカで結構ですよ(笑)

大事なことの周辺見えてる?

レーシングカーを作って勝とうと思ったら
どうするか?

「まずは速いマシンを作ろうぜ!」
「そのためには良い部品が必要だな!」
「パワフルなエンジンも!」
とかなりますね。

いやいや、ちょっと待ってね。

そもそも「速い」とか「良い」とか
それは何なの?
という話しですよ。

何に対して
どのようなシーンで
どのくらい速ければいいの?
何がどれくらい良ければいいの?
そもそも「良い」って何?
それをいつまでにやるの?

「とにかく出来る限りだ!」
なんて言わないでね。
どうしたらいいか分からないから。

「そりゃぁ速いマシンを作らなきゃ!」
と思うでしょう。
それは正解!

加えて言うなら
そのマシンがレースのスタートに
適切な状態で用意されている必要がありますね。

でも、まだ不十分です。

そのマシンで勝つには
それを運用するためのチームが必要です。

もちろんここには
開発や現地でのオペレーションをするクルーとドライバー
それを束ねるリーダーの全てを含みます。
人的リソースってヤツです。

もっと視野を広げるなら
物流とか
現地での受け入れとか
サポーターとか
色々ありますが
ここではやめておきましょう。

人的リソースのレベルを高めるには
経験が必要ですが
高いレベルの経験を積むためには
そのための考え方が必要ですし
それを得たい
と思う気持ちがそもそも重要です。

それらの、ぜーんぶが
レースのスタート前に揃っている必要がある
ということですね。

と、簡単に言ってみましたが
マシンも人も
必要なときに必要な状態にする
それはどういうことか?

それこそが問題なのです。

これ、答えがありませんから。

レースで勝つということは
想定しているライバルチームに勝つ
ということです。

まずは、その目標を明確化する必要があります。

ですが、ライバルが
次のレースで何をしてくるか
そんなことは詳細には分からないので
想像して
いわゆるベンチマーク
を設定する必要があります。

ベンチマークを上回るパフォーマンスを得れば勝てるわけなので
目標を設定します。

目標と自チームの現状を比較して
その差を埋めるためにはどうしたらいいのか?
いわゆる戦略とか戦術を考えて
それらを成立させるために
具体的に何をしたら良いのかという
手段が決まります。

そして、それらを時間軸上に乗せて
いつまでにどうなっていれば良いか
というマイルストーンを決めます。
で、いざ実行!

理屈は簡単ですね。

でも、いざやろうとすると
細かいところばかり見ちゃったり
目に見える「物」に関することばかりやっちゃったり
順番とか関係とかがおかしなことになったり
時間軸を見失ったりしがちです。

こういうことは普通
学校では全くと言って良いほど経験しませんが
社会に出れば当たり前のことですね。
全員にとって必須ではないでしょうけど。

これを学生のうちにやるチャンスがあるわけなのですが
どうするかは本人次第ですね。

すぐやることの大切さ

学生を見ていると
色んなことに気付きます。

ああ、こういう行動パターンって…
うまくいくんだなぁ
とか
やっぱりうまくいかないんだなぁ
とか。

目の前でその光景が繰り広げられるのですから
そりゃ良く分かるってものです。

ただ、学生の心の内は
見ているだけでは簡単には分からないので
話したり試したり観察したりして
探ってみる必要があります。

自分の心の内なんて
自分でも良く分かっていないことが多いのです。

今日のネタは
「あとでやろう」は大抵できない
です。

生真面目なタイプは
うまくいかないことが多いなぁ
と思っていて気付きました。

生真面目なビギナーは
「よーく考えて完璧にやろう!失敗しないようにやろう!」
なんて理想があったりするかもしれないけど
できないまま終わることが多いのです。

これ
「よーく考えて(あとで=今はやらずに)完璧にやろう!」
なわけですよ。

すぐにやるわけではない。
すぐやらなければ
大事なことを忘れたりするし

最初の段階で「先送り」にしちゃっているので
その後はいくらでも先送りにできる。

「完璧にやるために」
がそのための言い訳になる。

それに
結局は「完璧に」なんて考えても
経験がないのだから
そもそも大したレベルでできるわけはなくて
ブラッシュアップが必要になります。

そのためには
早期にトライして結果を出して評価して
重要なポイントやノウハウを身に付ける必要がある。

つまり考えることが
トライしたりブラッシュアップするための
時間を消費しちゃっているのです。

「早くやりたいからまずやっちゃう」
というやり方は
失敗も多いのだけど
その分やらないとわからないことが分かる。

「まずやっちゃう」
は行きすぎかもしれないけど
「(ちょっと調べて)まずはやってみる」
「調べながらやってみる」
くらいがちょうど良いのだと思います。

結局は
自分の持っている限られた時間を
どのような配分で使うかが問題。

(やらずに)考えれば考えるほど
「やる」時間が無くなる。

その分、やらないと分からないことが分からなくなる。

その辺に気付いている学生は少ないのではないかなぁ。

あとでやろうと思った瞬間に
それはできなくなる
というお話しでした。