最近のバイク CRF450Rその4

その1その2その3に続き、またまたまたCRFです。
いや、ホントに発見が多い。

今回はステップ。

昔のオフロードバイクはどうなっていたか?
プレスで打ち抜いてギザギザに形状が付いた板をU字形に曲げて溶接した部品でしたね。
さて、ではCRFは?

おぉ、これは鍛造の一体成形品ではないですか?
美しいですね。
きっと強度はプレスの溶接品に比べると格段に高いでしょうし、軽くなっているのではないかな。

バイクのステップってあまり注目されないけど、ライダーとマシンを繋ぐ重要なインターフェイスのひとつで、かなり重要な部品のはず。

モトクロッサーの場合、着地時にライダーから伝わる衝撃とか、転倒時の衝撃とか、色々とタフな要件があるでしょうね。
それに加えて、岩などにヒットした場合にはステップ自体の変形によってフレームにダメージが及ばないようにしないといけないし。
ギザギザ一つにしても、グリップしないのは論外でしょうが、尖りすぎてブーツの底に食い付きすぎてもイカンでしょうし。

ここ20年くらいでモトクロッサーの価格は10~20万円くらい高くなっているのかな。
2ストローク250ccから4ストローク450ccになるなど、色々と基本的なところは変わってますが、技術向上には驚かされるばかりです。

最近のバイク CRF450Rその3

その1その2に続き、またまたCRFです。

ぱっと見て気になった点のひとつ。  

シートレール後端の溶接部品。
MIG溶接が多少モコモコしてるのはご愛嬌。
注目したのは溶接されてる後端の部材です。

角パイプがV字に収束したところからシートの取付部まで伸ばした部材だけど、従来であればシートレールの上側の水平パイプを延長するかプレス部品を溶接するのではないかな。

これ、一見削り出しのように見えるけど型材ですね。
トラス断面になるような押し出し型を作って、ムニューっと長い材料を押し出した後にスライスしていく。
で、溶接。

パイプだと強度出しにくいし、もしプレス部品のモナカ合わせなんかにすると型の点数が増えるし溶接の工数も増える。

押し出しの型って、意外とコストかからないのですよね。
まぁ、スライスするのに多少時間がかかるけど、トータルで見たら良いやり方なんでしょうね。
カッコ良いし。

このバイク、まだまだ驚く点がありますよ。
また紹介します。

最近のバイク CRF450Rその2

前回の続きでまたまたCRFです。

なんとモトクロッサーにスターターモーターが付いてます。

今どきのモトクロッサーはスターターモーター付いてるのが当たり前なのか?
と思って調べたら

ホンダ あり

ヤマハ あり

スズキ なし

カワサキ あり

という結果でした。

装備が増えるのは、競技車両として最も大事な要素のひとつである車重に効いてくると思いきや、あまり変わりませんね。
コストもしかり。

モトクロスはスプリントレースなので、何かイレギュラーが起きない限りエンジンの再スタートはないと思うのですが、それでもスターターモーターがあった方が良いんですね。
まぁ、高圧縮の大排気量単気筒はエンジン掛けるの大変ですからね。
温間でエンストしたときの再始動なんてうんざりしますからね。

もちろん、車重もコストも大幅に変わらないのは設計的には凄く頑張った結果だと思うんですが、それにしても凄い時代になってきたなぁ。

ハンドル右側には

スタータースイッチ

なのですが、これがスタータースイッチ以外に、スタート時に使うローンチコントロールのモード切替スイッチも兼ねています。
エンジンスタート後に長押しで3段階に切り替えできます。

そして左側には

2つのスイッチボックス

グリップ側のスイッチボックスの赤いボタンはキルスイッチで、青いのはエンジンモードの切替スイッチです。
モードは3種類のレスポンスを選択可能。

そして右に見える緑のボタンはトルク特性の切り替えスイッチ。路面コンディションに合わせて3種類から選択可能。

いやー、凄いですね。

私が昔エンデューロやってた1990年頃はキルスイッチしか付いてませんでしたからね。

その当時は、XR600Rという空冷単気筒のバケモノみたいなマシン(あくまでも当時は)でレースに出たりしてましたが、このCRF450Rは、はるかに上を行く性能なのでしょうね。

そうそう!キャブレターだった頃のCRFはちょっとだけ乗ったことがあるのでした。
現行はもちろんフューエルインジェクションですが。

あれはあれで凄かったなぁ。