うまくいくための方法 「考える」について

「うまくいく」とは一体何だ?というのもあるのですが、夢工房でやっていることを考えるなら、「組織で開発の仕事をする」という方向性で良いかと。

基本的にやっていることのロジックはとてもシンプルです。

  • 考える
  • やる

以上。
って感じ。

もちろん、これで完結して、それを繰り返しているだけだと何も進歩しなくて、永遠に原始人みたいな感じになるります。
なので、結果を元に改善するループ、いわゆるPDCAサイクルみたいのに乗っけないといかんのですが、それは当然として、今回は「考える」の単品にフォーカスしてみましょう。
「やる」は次回のお楽しみ。

こういうのって、極端なケースで考えると分かりやすいので、その筋で描かせて書かせてもらいます。

「考える」とは言っても、色んな切り口がありますけど、ここではシンプルにいきましょう。
アイデアを出すときなどは分かりやすいのですが…

  • 多く考える
  • 少なく考える

何だそりゃ?って感じでしょうか。

基本的に、良いものを生み出したいなら、選択と集中というプロセスが必要なので、アイデアは多い方が良い。数多い選択肢から比較して選択するから、選ばれたものは「良い」わけです。
なので、色々なケースを想定したり、異なる原理によるものを考えたり、まずはアウトプットの数を増やすことが重要になります。

対して学校でやるのは、問題を解いて一つの答えを出す考え方です。それが学生に与えられたタスクです。
加えて、学生は労力を削減することを主目的にしがちなので、タスクと目的の方向性が合致して、さらにそれが習慣化されているので、最初から一つの答えを求めがちで、数多くのアイデアを出すなんてことは超苦手。
そもそも、一つしかないアイデアを「良い」と言えるのか?

言えません。

だって「良い」って相対論だから。

なので、まずはこの「考える」を変えるのがうまく行くやり方なのは間違いない。
でもこれ、大抵は学校のお勉強では経験できません。

その先には、沢山出したアイデアから「決める」プロセスがあります。
ここまでを「考える」に含めましょう。

この「決める」プロセスですが、この辺になると自分という枠から出て、チームで揉んだり評価を受けたりする必要があります。
自分とは異なる価値観で評価したり検討したりするということです。

なので、当然ながらアウトプットすることが必要なのですが、ここでも学生には壁があります。
何だか分かりますか?

それは「正解じゃないとアウトプットできない」です。

そりゃそうでしょう。
学校で正解じゃない答えを解答用紙に書いたら不正解ですから。

でも、ものづくりにおいては、作って試してみないと正解も何も分からないわけで、そもそも新しいものを作るとなったら、言ってみれば正解なんて無いわけです。

なので、ものによる結論が出る前の段階では、全てが正解じゃないと言っても良いでしょう。
だからアウトプットできなくなるのです。正解じゃないから。

なので、チームで揉むにも、評価を受けるにも、対象がいつになっても出せない。

そしてもし、チームの仲間が出したアイデアがあったとしても、否定的な意見を言えなかったりする。
だってそんなことを言ったら、嫌なヤツだと思われて嫌われちゃうかもしれないから。

そしてさらに、「チームで力を合わせることができない」
だって、そんな経験できませんから。
学校で皆で力を合わせて答えを得たら、そりゃカンニングですものね。

一人で考えて答えを得るのも大事でしょうけど、一人ではできないスケールの仕事をするのなら、いかに組織の力を作り上げるかが大事で、皆で力を合わせることができないなら話になりません。
でもそれは、学校では重視されませんよね。
せいぜい「喧嘩しちゃダメ!皆で仲良く!!」(管理が面倒だから)くらいなもんでしょう。

どうも長いこと学生を見てきて、こんなふうになるように訓練されてるよなぁ、と思うのです。

恐らく半世紀くらい前までは、それで良かったのかもしれないなとも思います。
まぁ、昔は時代が時代だったので、それで良かったのでしょうけどね。
でも今はダメでしょう。

ただ学校では、このやり方の方が管理しやすいのですよね。だから止められないんじゃないかな。

評価しやすい一つの答えを出してくれた方が採点しやすいし、意見を戦わせないなら面倒が無くなる。

でも、そのやり方で社会に出たら、誰がハッピーになるのでしょうね。
甚だ疑問です。
でしょう?

一つ言えるのは、この状況、学生達は自ら好んでそうなっているわけではないだろう、ということです。
環境の影響で「そうなっちゃってる」のですよね。
何ともったいない。

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