夢工房で仕事をしていると感覚が麻痺してきます。
というか、日常の基準が一般的ではなくなってくる。
ここの学生達、レーシングカーとか惑星探査機とかを作って、海外のイベントにチャレンジしてます。
で、「勝ちたい!」とかやってるわけです。
そもそも、学生がクルマや惑星探査機を作ったりすること自体、普通ではないし、まして海外の大会に打って出るのも普通ではないと思います。
ここでは、誰からも「やれ」と言われてもいないのに、自発的にチャレンジして、それが20年以上も継続している。
もちろん、長いことやっていれば山も谷もありますが。
それが夢工房の日常です。
自分が作ったマシンで海外で戦うなんて経験を
それで世界一を目指すなんて経験を
どれだけの人ができるのだろうか?
学生の時期とは限らず、人生を通して
という長い時間軸で見ても
たぶんそんな機会は一度もない人がほとんどでしょう。
普通、そういうチャンスは得られません。
それができるのは夢工房にいる数年間だけ。
ですが、20歳前後における、ここでの経験は確実に人生に大きな影響を及ぼします。
でもそれは、夢工房の「普通」です。
これはつまり、自分にとっての「普通」(物事の判断基準や価値観)が、この活動によって大きく変化するということです。
「やろうと思ったらできる」と思えるか、思えないか
そしてそれを、やるか、やらないか
その違いは実に大きいのです。
社会に出てから、何をどのようにやるのか?
それは自身の持つ物差しによって決めるわけですが、それがいわゆる普通でなければ、得られる成果も普通ではないのは当然です。