やったら分かることも多い

今の学生達に対して
問題解決能力が重要
とか
批判的思考を持とう
とか言われています。

これ、もっと簡単に言ったらいいのに
と思うのです。

というか、こういう表現は勘違いしやすいですよ。
結局、彼らを成長させたいわけでしょう?

問題解決能力なんて
一見すると
問題を解く力を身に付けよう!
って
「机の上のお勉強できるようになろうぜ」
みたいな感じがするでしょう?
出された問題解けるようになれ
みたいな。
違いますよ。

好きなことをやって突き詰めて
壁にぶつかったら
それこそが問題です。

それを乗り越えられるようになろう!
ってなことでしょう。
それでいいでしょう。

批判的思考も分かりにくいですね。
これなんか
やたら人の意見を批判すればいいんか?
重箱の隅つつくんか?
みたいな勘違いしそうですけど

それじゃ単に意地悪なひねくれ者で
ダメなヤツじゃないですか。

そうじゃなくて
自分に限らず
今、当たり前のように
受け入れているとかやっているとか
そういうことに対して
「本当にこれでいいんか?」
と考えられることです。

これらが大事だって
考えた人は偉いと思いますけど
もうちょっととっつきやすい展開を考えた方が効果はあると思うんです。

それに大事なことが抜けている気がします。
「何のため」が無いですよ。
一番大事なヤツ。

あ、ヤバい。
間違えた批判的思考やっちゃってるじゃん!

そう、文句言いっぱなしじゃダメですね。

こういうのって
コンペティション一所懸命やってれば
自然と身に付いちゃうと思うんですよ。

大好きで逃げたくないものなら
何かあっても
何とかしたいと思うでしょうし
現状維持しないで
もっと良くしたいと思うでしょう。

難しいことを頭で考えるのも大事ですが
やってみて体で覚える
みたいのも効果的ですよ。
やれば分かることって多いですからね。

対して
分かっていてもできない
ってことも多いはず。

希望はあるかい?

何かを一所懸命やる

その時の動機が
恐怖に基づく場合と
希望に基づく場合
両方があります。

そんな話は以前に投稿したと思います。

恐怖に基づく場合というのは
間に合わないとか
単位取れないとか
そんな感じ。
「ヤバい」が動機のヤツです。

壁にぶつかると焦って困って
なんとかやらずに済まないだろうか
と思います。

希望に基づく場合というのは
夢の実現とか
大好きなことをやるとか
そんな感じで
ハッピーなヤツです。

壁にぶつかっても
何とか乗り越えられないだろうかと
色々工夫できます。

正直なところ
どちらか片方
ということはなくて
両方を経験するものだとは思いますが

基本的にどちらを志向するのか
というのはあって
それが凄く重要だと思います。

恐怖に基づく動機で動いていると
最終的に求めるのは安心です。
そして、何度もやろうとは思えない。

希望に基づく動機だと
喜びに着地します。
そして、またやろうと思う。

個人単位でやるのなら
それぞれが好きにすればいいですね。

でも、チームでやるのなら
やはり希望に基づく動機で動いて欲しい。

それはもう、サポートする側としても
ぜひそうして欲しい。
じゃないと付き合いきれません。

ただ、コンペティションをやるなら
基本的には戦いですので
何でもかんでもピースでハッピー
というわけにはいきません。

戦いには勝たなければいけない。

なので
「どうしても勝つのだ!」
という意思がないと始まりません。

戦いに勝つのに土壇場になって
時間が無いとか何かが足りないとかで
「やべぇ、勝たなきゃ!」
みたいな感情はあり得ませんから。

はいうものの
成長過程では、下から上まで色々経験して
その上で自分でどうするかを決めて実行する
そういうのをグルグル回せると良いのでしょうね。

さて、で
希望はありますか?

もし無いとしたら
どうして無いのでしょう?

まさか誰かがくれるとでも…?

何もしなくても
そのうち自然に湧いてくるとか?

まさか…ねぇ。

Formula SAE マシンに投入するNEWエンジンのテスト準備中
期待が高まりますね

よろしく!! に潜むもの

人を信じて任せる
たぶんそれが人を成長させる上で
最も重要なことの一つなのだろうと思います。
でも、とても難しいことの一つです。

つい信じられなくて
余計な口出しをしてしまったり
手を出してしまったり

もちろん
手出し口出しが必要なときもありますが。

で、ついつい
信じるには前提条件が必要
と言いたくなっちゃったりして。
でもそれは
勇気がなくて腹がくくれないから。

前職での最初のボスは
テストドライバーとして入社した私を
設計に引っ張り込んでくれた恩人です。

この人がいなければ今の自分は無かったでしょう。
まぁ、テストドライバーでやっていたとしても
それなりにハッピーに仕事をしていたとは思いますが。

で、ボスの口癖は
「よろしく!!」
でした。
ビックリマーク2コ付きです。

しょっちゅう言われました
「よろしく!!」

今思うと
未熟な自分に多くのチャンスを放ってくれて
色々任せてくれてたんですね。
もちろん色々やらかしましたが
お陰で成長できたと思っています。

「自分は信じられている」
という感覚が責任感となって
良い仕事に繋がっていったのでしょうね。

色々チャレンジできたのも
「よろしく!!」
からもらった勇気のお陰
とも言えるかもしれません。

いざ自分がそれを言う立場になると
結構勇気が必要です。

「よろしく!!」
は、相手を信じるということで
相手に任せるからには
任せた責任があるからです。

相手を信じずに
むやみに手出し口出しするのは
労力的には手間がかかって効果がありそうです。

確かに知識とかは増えるかもしれませんが
人としての成長は最低限になるのではないかな。

いくら知識が増えても
人としての成長が十分でないと
たぶん将来残念なことになります。
そういうのって、もったいないですよね。

十分成長していない人間が
こんな偉そうなことを言って恐縮ですが。