墜落…しないために

昨日に続いて飛行機ネタです。

今回は、お師匠様の佐野彰一先生からの受け売りです。

佐野先生は、ホンダF1第1期の車体設計者ですが
学生時代に専門で学ばれていたのは航空機なのです。
で、ホンダがF1を始めるときに
モノコックボディを設計するなら航空機を学んだ者が適任だろう
ということで最初のF1マシンの設計に抜擢されたのですね。
飛行機はF1マシンと同じ応力外皮構造(正しくはセミモノコック構造)ですので。

その佐野先生が、こんなことを仰っていたのを
ふと思い出しました。

開発は飛行機が飛んでいるようなものなんだよ。
高度があれば飛行中にトラブルが起きても
墜落するまでの時間を稼いで何とかできる可能性が高まる。
開発を早く進めておくというのは
高度を稼いでおくということと同じなんだよ。

あぁ、なるほど!
と思いましたね。

開発を早く進めておくのが良いことは
誰でも何となく分かっていることでしょうけど
実際にそうしておくことの重要性を
概念として理解するにはピッタリの表現ですよね。

失速…しないために

飛行機の「失速」ってあるでしょう。

飛行機は、翼に当たる空気の力を
機体の運動や安定性に変換します。
なので、当たる空気が強い方が
大きな運動ができるし
安定させることができる。

逆に空気が当たらなければ
何もできずに落ちるだけです。
これが失速。

飛行速度が落ちればもちろんですが
飛び方によっても起きることがあります。

パイロットは失速からの回復訓練をしていますので
自機が失速していることが分かれば
比較的容易に回復できるそうです。

ただし、もし失速に気付いていなければ
回復操作ができずに墜落することがあります。

これは日常も同様のことが言えます。

何か起きた場合でも
何が起きているか分かっていれば
助かるチャンスはあるけど
問題は何が起きているか分からない場合です。

一つのことに没頭してたりすると
視野が狭くなっていて
そんなことになりがちです。

学生による開発作業でも同様のことが言えますね。

でもまぁ、前にグイグイ進んでいれば
墜落しない

…はず!

名言に思う

世の中には良い言葉がたくさんあります。

けど、多くの人はそれらを知っていても
あまり実践しようとはしませんね。
そんなことないですか?

なぜなのでしょうね。

たぶん「響かない」のかな?
自分とは関係ないと思っているのかもしれません。

リアリティが感じられないとか?
即効性が無いから?

偉人の名言などは
頑張って成果を出した人が
自身が実感したことを言ったわけで
かなり参考になるというか
重要で貴重な情報なのですよね。

私はそもそもあまり出来の良い人間ではないので
単純に「あー、なるほど」と
受け入れちゃうクチなのですけどね。

原因と結果の法則ってあるでしょう。

特定の原因には
相応の結果がついてくるのは当然のこと。

であれば
うまくいった人の真似すればいいじゃないですか。
何もしないよりは良いことが起きそうですよね。

安倍元首相が亡くなりました。
生前、色々と言う人はいましたが
私は、安倍元首相は国際関係では
凄い活躍をされた方だと思っています。

あんなにダイナミックなことができる首相は
ここしばらくいなかったのではないでしょうか。
まだまだ活躍できたはずなのに大変残念です。

ご冥福をお祈りいたします。