学生は好きで学校に行っているのではない

これ、ドラッカーが50年前に本に書いています。

白人の中産階級の子供たち、精神的には落ちこぼれていて、親や社会の強制によって、学校に行かされているにすぎない
と。

解決策として挙げているのは
生徒一人ひとりのためのカリキュラム
ですって。

一人ひとりの生徒のニーズと意欲を満たすカリキュラム、しかも、同じ成長過程を経る者などいないという確たる事実に即して、一人ひとりの生徒のリズムに合わせるカリキュラムを必要とする。
ピーター・ドラッカー 断絶の時代 より

この意見は、かなり先読みしてますよね。
恐らく50年前にこんなことを考えていた人はほとんどいなかったのではないでしょうか。
今もこんな意見を持っている人がいるかといえば、そんなにいないだろうな、と思います。

これが良いとか悪いとかというよりも、教育の形は基本的にあまり変化してないってことが興味深いです。
世の中こんなに変わっているのにね。

まぁ、今のやり方で、社会が良い方向に向かっていて、その調子でドンドン行ってやれ!っていうなら良いんですけど、どうもそうじゃないでしょう?

何で変わらないんだろう?
不思議だなぁ。

いや、でも、このコロナ禍の影響で少しずつ変わっていますよね。
これをきっかけに良い方向に向かうといいですね。
そもそも「良い方向」って何だ?というのもありますが。

あ!そういえば
「ゆとり教育」
ってありましたよね。

凄い批判浴びたヤツ。
あれが変化と言えば変化だったのかな。

国内ではさんざん言われましたけど、実は結構成功してて
国際的にも高評価だったらしいですね。
興味がある人はネットで検索してみてください。

「ゆとり教育」が成功だったのであれば
その世代が社会で活躍するようになってから
社会が大きく変わるのかもしれませんね。

でもまぁ、そんなの待ってられないので
夢工房は、できることを試していきます。

今のところ最重要項目として大事にしているのは
今思い付くところで

パッション

視野の広さ

利他の精神

勇気

スピード

ってとこかな。

何だよ、精神論かよ!?
って言いたいですか?

まぁ、そう言われたらそうかもしれませんね。
でも、これらが身に付けば、大抵のことは何とかなりますよ。
知識や経験も自分からドンドン獲得して行くようになりますし。
そうやって身に付けたものは、決して忘れません。
それに、勉強苦手な学生でも、何かしら自分が役に立てるよう頑張ることができます。

逆に、いくら知識が豊富でも
これらが無いと、大して役に立たないのではないかな。
個人的な知識欲がいくら満たされたところで
それらが他に対する価値に変換されなければ
残念なことになるでしょう。

夢工房では、学生が自発的に学んでいます。
面倒を見ている私は、聞かれれば色々教えないでもないですが
主に、ここに挙げたことを彼等が得られるようにサポートしてるわけです。
新たに気付きがあれば、ドンドン変えていきますが。

頭に無理矢理知識を詰め込んだところで
無理矢理なことを利用するなんて、そもそも面白くないですよ。
成果だって最低限になっちゃうんじゃないかな。
そんなの教える方だって、教わる方だって面白くない。
面白くないのに、自主性とか主体性を持つなんて無理です。

でも、彼等が
「もっとだ!もっとだ!!」
って、やる姿勢を身に付けられるなら
自身も周囲も面白くなりますよ。

最後に、同じくドラッカーの断絶の時代から

成長の過程では、成果を上げることに伴う達成感を経験することほど、重要なことはない。しかるに、学校ではこの達成感を与えない。今日の科目では、自ら何らかの成果を上げることができない。将来の可能性を示すことしかできない。文法において生徒のなしうることは、誰かがすでにしていることを繰り返すことだけである。

だよね。
エンジニアリングを学んでいるなら、エンジニアリング的な成果を出すのが一番の喜びです。
それを早いうちからできたら最高だってことですよ。

さぁ、今年の1年生は、どんな成長を見せてくれるのかな。