一歩一歩

何かが見えたと思いきや、次の壁が見える。
人生そんなもんです。修行です。

エコランのもてぎ大会が済んで、課題が一つ明確になったと思いきや、案の定、次の壁が登場です。

これまた基本的なところ。
コミュニケーションです。

コミュニケーション能力に問題があるとは分かっていました。
ちなみに、問い掛けに対して反応しないとか、そういったレベルではありません。
恐らく学校での通常の生活は全く問題がないどころか、良いこと言われるであろうレベルの学生でも、根本的な部分に問題あるようです。

企業にお勤めの、四十代以降の人なら分かると思います。
というか、皆さんが今まさに悩んでいるだろうと推測します。

そう、「報連相」です。

先輩と飲みに行かないとか、定時になったら仕事が終わってなくても速攻で帰るとか、その辺の奥の奥にあるのがコミュニケーション。

これ、想像以上に手強いということを再確認しました。

その根底にあるのは価値観なのですが、ソイツが心のかなり深い部分に定着している。
その深さが想像以上で、年々深くなっています。

一応言っておきますが、これ、環境によるものです。
本人のせいではありません。
我々年長者の責任です。

その根底にあるものも分かっています。

「将来、できるだけ楽な暮らしをするために」
です。

そんな価値観を持っていたら、できるだけ早く実現したいに決まってます。

でも、楽をするということは、他に価値を発信したくないということで、外から見たら無価値な人間です。

そんな価値観を彼らに刷り込んだのは年長者です。

まずいぞこれは。
そんなことになったら救いが無い。
先人が築いた伝統とか文化とか歴史とか、全て食い潰してしまう。

というわけで、問題が見えました。

ここから一歩一歩やっていきましょう。
ショックが大きかったのでガツンと下がりましたが、すぐ上がる。
諦めないぞ。
それが夢工房だ!

しかしこれ、学校の教員だけで何とかなるのかね?
ならんだろうなぁ。

ヤバいときにどうするか

ヤバい状態と言っても色々ありますけどね。

本当に命に関わる危機的な状況もあれば、責任問題とか、自分の望みが叶わなくなるようなこととか。

それぞれに対してどれだけ危機感を感じるかは個人の価値観とか経験値次第でしょうけどね。
中にはピンチが迫るとワクワクしちゃう人もいますしね。

平時のパフォーマンスも重要だけど、ヤバイ状態から脱するために、どれだけ力を発揮できるか、それも大事。

学生のうちにトレーニングをしておいて、社会に出たときの本番で価値を生み出せるようにしておくのが理想です。

追い詰められた状態で、頭をフル回転させるような経験がパフォーマンスを上げるわけですが、自ら望んでそういう状態に突入していくことは無いでしょうね。

なので、コンペティションに挑戦するような経験をした学生はすごく成長するのです。
大抵は終始追い詰められたような状態になるし、好きでやっていることなら逃げるわけにはいかない。
うまくいこうがいくまいが、必ず大きな何かを得られます。
それが海外のイベントならなおさらです。

というわけで、明日はエコランのもてぎ大会です。
今回は珍しく現地の宿に泊まります。

ミッションとタスク

君のミッションは何だ?
そのためのタスクは何だ?

そんなことを考えていますか?

つまり
何のために何してるの?
ということなのですけどね。

ふと思ったのですよ。
言われたことをやっても、そりゃ頭は使うだろうけど、ちょっと違うな、と。

何と違うかというと、例えば…

ゴールを設定して、到達のための自分のミッションは何だろう?
それを達成するためにはどうしたら良いのだろう?
というようなことを考えるのと
タスクをこなすために考えるのでは

同じ「考える」とはいってもずいぶん違うのですよ。

タスクをこなすような時の「考える」は、言ってみれば作業です。
テスト問題を解くなんてのも同じです。
確かに頭は使うのですが、より上位のものごとを考えるのとはだいぶ違う。

タスクをこなせるからといって、ミッションを構築したり、明確化したり、達成するためのことを考えられるかというと、そんなことはない。

ものごとの価値は、設定されたゴールはもちろん、ミッションの質とか内容によって決まるし、そのためのタスクによっても変わる。

でも、上位の概念やそのための思考がダメなら、下位のタスクは成立しません。

下位のタスクをしっかりやるのは大事だけど、それによってミッションやゴールが決まることは無い。

夢工房の活動なら分かりやすいので例に引きましょう。

レーシングカーを作る
とか
レースで勝つ

といったことをゴールに据えると
そのために自分はどうするべきだろうというミッションが決まります。
自分の担当パートはこうあるべきだ
とか
自分のチーム内での在り方はこうあるべきだ
とか。

この辺は創造的な考えで、上位の概念。

そしてもちろんそのためのタスクも決まります。
では、この部品はこういう内容で、こんなスケジュールで開発すべきだ
とか。

この辺りになると知識やスキルを動員した作業的な考えです。

学校の授業で学ぶのは作業的な考え方ですね。
上位の概念は先生が考えて決めているので、学生達はそこに触れるチャンスはありません。

なので、夢工房において最も苦労するのは自ら上位の概念を構築すること。
ここがしっかりしないと、下位の作業はうまくいかないのです。

でも、これまで20年くらい下位タスクをこなすためのトレーニングしかしていなかったのに、急に上位概念を構築する必要に迫られても難しいのですよね。

でも、だからこそ、やる価値があるのです。

そんなふうに一口に「考える」とは言っても色々あるんだよなぁ、と思うのでした。