「失敗」について

何かしらの基準に対して満たなかったり、望まない結果が出ることを「失敗」
…と呼びますよね。

でもね、要は考え方や捉え方次第だと思うのです。

だって、「何かしらの基準」にしても「望まない…」にしても、それは自分で決められること。

やったことに対する結果の評価は自分ですることができるわけで、それを何と呼ぶかという話しであって、それが前述のように「失敗」を呼ばれるだけです。

恐らく、意識しないでいると、自分以外の誰かが決めた評価基準に無意識で従っていることになっていたりしませんか?

ただ、ここで言いたいのは、「どんな結果だっていいじゃん!」という投げやりなことではなく、他人が決めた基準で評価して、その結果が「ダメである」と、終わりにしてしまったらもったいないよね、ということなのです。

どういうことかというと、いわゆる「失敗」がダメな経験にカウントされてしまったら、その経験はいわゆる「引き出し」と呼ばれるリソースとして活用しにくくなってしまうということです。

そもそも、何かをやった上での「失敗」は、大変貴重な「引き出し」なのです。
やった者にしか手に入れることはできませんから。
対して、単なる知識の「引き出し」は、多くが持っているので、有利なリソースにはなりにくい。

というわけで、この「失敗」という呼びかた、なんとかならねぇかな、と思っているのです。

レースの中に見る教育の課題

一口にレースとは言っても、色々あるわけですが、コースをグルグル回るのがイメージしやすいですね。
特に決められた周回数で順位を競うスプリントレース。

ぶっちゃけ、ゴールラインを最初に通過すれば一番速いってことになります。

ですが、そのためにはゴールまでの周回を、ライバルより速く走る必要があります。

それぞれの周回を速く走るには、一体どうしたら良いでしょう?

簡単に言うと、コースは直線とカーブの集合体です。
直線もカーブも誰よりも速く走れれば良いけど、大抵はそういうことにはなりません。
基本スキルが高いことは常識的に重要ですし、パフォーマンスが拮抗したライバルに対して、どういう場面においても上回ることができれば理想ですが、敵も同じことを考えていますから。

ドライバー/ライダーとしては、独自の細かい戦術や技術はあるでしょうけど、もう少し大枠の分かりやすい話でいくと…

どこで優位性を発揮するか

ということになります。

つまり、コース全体を俯瞰して、どこで優位性を発揮すれば良いのかを考えるのです。
そして、そのためには何をしておくべきなのかを考えます。
そんなふうに、「そのためには何を?」を繰り返して逆算していくと、どのようにスタートして、どのようにコースを走れば良いのかというプランができあがります。

もちろん、そういったことに加えて、自他の強みや弱点も知っておき、それをコース走行の戦略と組み合わせて使います。

と、この辺がレースの一般論です。
むやみに頑張って速く走ろうとしているわけでは無いのです。
まぁ、なかなか思った通りにはならなかったりしますが、だからこそやり甲斐があって面白いところ。

さて、大事なところは何かというと

優位性の発揮

「そのためには何を?」を繰り返す逆算
です。

これ、社会で必要とされる常識ですね。

優位性の発揮は、どれだけ自分が他の役に立てるかということで、これは価値の根源です。
製品なんかでも、優位性が無いものは売れないでしょう。
就活だって同じですね。

「そのためには何を?」を繰り返す逆算ができなければ、目指すものを形にすることはできません。

「自分はこれで勝負する」
というピンポイントの強みは、日本の学校では認められません。
皆が同じになりたがるという、勝負をする上では最も不利な状態になりたがるという、実に不思議な状態です。
そして、言われたことをやる環境では、「そのためには何を?」を考える機会は最低限です。

恐らくこの辺は日本の教育の課題です。

レースやれば一発で解決…とはいかなくても、かなり良い線行くと思います。

大きな変化の時にどうするか

「大きな変化」は、世の中の変化だったり、自分自身の立ち位置だったり、もしくはその両方だったりしますけど。

そんなとき
基本的には、過去のやり方は役に立たない
従来のやり方のままではうまくいかない
当然ですが。

さて、ではどうするか?

もちろん
「どうしようかな?」
と考えるのは大事です。

そんな時、何に対して「どうしようかな?」かというと、それはもちろん未来に対してですね。
でも、大きな変化を迎えるということは、今までとは違う状況がやってくるのだから、今まで通りのことをやるわけには行かない。当然ですね。

なので、どんな未来がやってくるか
もしくは、どんな未来にしたいか
という想像ベースで考えることになります。

想像ベースなのだから、それは不確定で、正解が無い。
ここがポイント。

正解が無いのだから、考え続けても正解は出ないのですよ。
でも、正解に対して考える、というのが習慣化していると、正解が出ないと動けない、といったようなことになりがちです。

実は、この時点で大事なことを忘れていたりするのです。

それは、限られた時間内に、納得がいく状態にすることです。
それがゴールなのです。
答えが出ないからと考え続けると、実行する時間が無くなります。

そして、もう一つ大事なこと。
答えが無いことは、考えているだけでは分からない。
やらないと分からないのです。

ということで、「大きな変化」に対しては、よーく考えすぎてはいけないのですね。
時間軸を意識して、未来を想像して、アイデアを出して、即断即決で実行する。
そして、結果を検証して、次のサイクルに繋げる。
そのサイクルをどれだけ回せるか。
その辺がポイントでしょう。