躊躇なく動くためには

基本的なパフォーマンスとして
瞬発力は大事です。
スピードも大事。
もちろん、チャンスを逃さずに、多くの経験を積むために。

つまり、躊躇なく動けるというのは、圧倒的なアドバンテージになる。

しかし我々は
「失敗しないように、良く考えてから行動しなさい」
と教えられてきた。

この「良く考えて」は、大事なことだとは思う。
しかし、ことチャレンジにおいては、やらないと分からない事ばかり。
そして、大事なのは
「失敗しないこと」ではない。
やらないと分からないことを知ることだ。

実は多くの場合
「失敗しないように」
「良く考えてから」
は、君のためでは無かったりする。

君の面倒を見る監督者にとって、失敗されるとケアが面倒だからだ。
君のためでは無く、自分のためであることが多い。

チャレンジャーとして大事なのは
「失敗してもいいから、早くやってみろ」
だ。
もちろん、考え無しにやるのは論外。
素早く考えて、即決断して、実行する。

そしてもう一つ。
それを習慣にして継続すること。

リスクマネジメントについて

リスクを常に回避していたら
リスクを排除した環境で育ったら
リスクをコントロールする必要はありません。

誰かしらリスクをコントロールしてくれる人が常にいればいいのでしょうけど、そういう訳にはいきません。

というか、何度も記事にしている通り、リスク無しには価値はありません。
とはいえ、なんでもかんでもリスクを真正面から受け止めていたら身がもたないでしょう。
なので、受け止め方や身の交わし方、引き際が大事なのです。

難しいのは、リスクの処し方を長い時間考えていたらチャンスは逃げてしまうということ。

そういった能力…というか、チャンスを得ることを考えると、嗅覚というか直感というか、まぁ勇気なんかも大事なのですが…

つまるところ経験の数ということになるでしょうか。

となると、経験のための時間が確保できれば数は増やせるので、やはり若いうちにどれだけ動いておけるかということになるでしょうね。

十代にとっての一年って、長く感じるでしょう?
だったら、それを使ってとにかく色々やっておくべきです。
それこそが神様にもらったチャンスなのかもしれませんから。

人生は一度きりのライブステージです。
そこにどれだけの価値があるかは、ずーっと後になって実感すると思います。

学生の価値は?

夢工房のミッションは、学生の持つ価値を最大化すること。
一口に「価値」とは言っても色々ありますけどね。

一般的に、学生の持つ価値は何でしょう?
もちろんこの場合、社会から見てということです。

「知っている」
それは大事なことではあります。
でも、それだけでは不十分でしょう。
知っているだけでは何も起きませんから。

「できる」
これも大事。
ここには、スキルやマインドなども要求されるでしょう。
でも、一般的に学校ではマインドは問われませんけどね。

知識とかスキルなどは、持っているパフォーマンスです。

そのパフォーマンスは何のためなのでしょうか?
その目的によって、獲得すべきパフォーマンスの内容やレベルが決まると思います。

希望の会社に入るため?
持っているパフォーマンスが、入社するに値するボーダーを上回っていること?

まさか。
受験じゃないのですから。
数値化された何かが基準を上回っていることによって合否が決まる?
そんなのはありません。

今や学校で得たパフォーマンスが、そのまま通用する仕事なんてあるのでしょうか?
たぶん、ほとんど無いと思います。

在学中にレーシングカーを作り続けた学生のパフォーマンスですら、そのまま仕事として通用するかというと微妙だと思います。
間違いなく、かなり良い線は行くと思いますが、「そのまま」ではね。

ただ、未経験者に比べれば圧倒的に即戦力で、雲泥の差です。
定量的に言うのは難しいですが、実務経験で言うと、3年から5年くらいの差が付くと思います。ヘタすればもっと。
そして、その差はそう簡単には埋まりません。

今や世界中で展開されており、自動車業界への登竜門的な位置付けのFormula SAE。
恐らく現状では、世界中に600くらいのチームが存在すると言われています。

彼らを受け入れる会社は、彼らの中に何を見ているか?

それは「期待値」でしょう。
その期待値を構成するための証拠として、在学中の活動内容があります。

「コイツは、どれくらい伸び代があるのだろう?」
「コイツにチャンスを放ったら、どうするだろう?」
簡単に言うと、そういったことでしょう。

活動している学生達のほとんどにとって、会社に入ることはゴールではありません。
入ってから何をするか、です。
業務の中にゴールがあります。

チャンスを得たら、それをどのようにハンドリングしていくか。
もちろん成果を得るために。
その期待値こそが学生の価値だと思います。

「コイツと仕事したいな」
そう思われるように成長してほしいものです。