ARLISS 2023 到着

今日は移動日なので、どんな移動をしたかくらいで良いですよね。

まず最初に成田からサンノゼまで乗ったのがZIPAIRです。
これはJALの子会社のLCCです。
今回選んだ理由は単に安いから。

内容はどうかというと、LCCなりというか価格相応とも思いましたが、特徴はあります。

  • 機内エンターテイメントは自分のスマホとかタブレットを使用(シートに画面が着いていない)
  • 機内食は事前注文で内容が選べる
  • アメニティは事前注文で買取式

簡単に言うとこんな感じです。

機内エンターテイメントは自前デバイスを使うということは、飛行機側のネットワークに接続して配信されるということです。
ところが接続がうまくいきません。結局飛行中は見られないまま。でもまぁ良いです。安いから。
外部ネットワークにも繋がりますが、極めて遅く、仕事には使えないと思います。
機内で食べ物とかグッズも買えるのですが、これも自前デバイスで発注。こっちはちゃんと動作します。参考までに、カップ麺は500円です。

機内食は、まぁそれなり。とても簡素です。LCCだから別に不満はありません。でも恐らく、体の大きな欧米人では満足できない量です。私は牛丼、学生達はカツサンドを頼みました。

アメニティはあまり頼んでいる人はいませんでしたが、私は利用してみました。買い取り方式なので、復路でも利用できます。
今回の記事は、実はこれを書きたかったために…と言いたいほど感動しました。
1つにまとめられた復路には、ブランケット、アイマスク、空気入り枕、スリッパ、耳栓が入っていて、専用の収納袋も付属。
これらはなかなか秀逸な内容でした。全体的に思いのほか上質なのです。
アイマスクの質感は、今までお目にかかったことが無いほどフワフワで快適。空気を入れて使う枕は、手もみ式のエアポンプが一体化しています。スリッパはZIPAIRの刺繍が入っていたりします。とても使い捨ての品質ではありません。

サンノゼ到着後は、国内便のSouthwestで、ラスベガス経由でリノへ。
写真はサンノゼのターミナル間移動のバス待ちです。

現地到着後はレンタカーでファーンリーに到着。
それにしても、昨年からレンタカーのカウンターが激混み、というか、処理が遅くて凄い人数が並ぶようになりました。去年も今年も1時間くらい順番待ちでした。これ、何とかならんのかなぁ。

その後はとりあえすファーンリーのメキシコ料理屋さんで夕食をとって今回のベースキャンプとなるモーテルに到着。今日は荷物の整理で終了。
本格的な準備は明日からスタートです。

今回はこんな宿です。今まで何度もファーンリーには来ていますが、泊まるのは今回のBest Westernか、昨年泊まったSuper 8かのいずれかで、安い方で選んでます。

車はダッジのデュランゴというヤツ。デカイです。
ブラックロックデザートのコンディションが悪化したので、当初予約していた二駆のミニバンから、急遽四駆に変更したつもりなのですが…実はまだ本当に四駆か確認していません。

ナンバープレート付いてません。前後とも。
新車でナンバーが来る前にレンタルに出しちゃってるということでしょう。アメリカはこういうのアリなんですよね。1500マイルくらいしか走っていません。
ちなみに、前にはナンバー付けなくても良い州はあります。

さすがに移動で疲れたので、ルートビア飲んで寝ます。
ちなみにビールではありません。

ARLISS 2023 出発

今年もアメリカのネバダ州にある乾湖のブラックロックデザート(Black Rock Desert)で行われる模擬惑星探査機のコンペティション、ARLISSに参加します。

遠征参加者は、お馴染みの3年生のコータローと、1年生2名です。

まずは成田から午後4時25分発、LCCのZIPAIRでサンノゼへ。
そこからは、Southwestでラスベガス経由でリノへ。
リノ到着は現地時間9月6日の午後4時頃の予定。そこからレンタカーで東へ60km行ったファーンリーが前回同様、我々の前線基地です。

日付と時間だけで見れば、日本を発ってから数時間後には目的地到着となるのです。面白いですね。
実際は16時間の時差があるのですけどね。

H3ロケットに思う

H3ロケットの打ち上げ失敗は残念でした。
どうやらH2までは試射をしていたようなのですが、H3はいきなり本番だったのですね。
自動車業界で言うところの「試作レス」というヤツです。

今回の結果について色々意見はあると思いますが、誰も失敗したくてしてるわけじゃないし、万全を期して望んでいると思うのです。
でも失敗は起こります。

万全を期しても失敗は起こる。
なぜかというと、失敗とは想定外だからです。

やってみなければ分からないこと
これはすなわち想定の外にあることなわけで
それを想定しろというのは大変難しいことです。

今回のような新型ロケットは新しいチャレンジなわけで、やってみないと分からないことだらけなのでしょう。
それらを何とか想定しながら開発を進めるのだけれど、とはいえ「想定に基づいてやる」ということは可能性の話なわけで、最終的にはやはり「やらないと分からない」というところに行き着くと思います。
そういうのを繰り返しながら技術は進歩していくわけで、そういう意味ではH3ロケットは、新たな一歩を踏み出したわけですね。
ひょっとしたらそういうのは、便利で豊かな生活の弊害と言えるのかもしれませんね。

物心がついたときから出来の良い工業製品に囲まれて、自らものを作らずとも、お金を払えば完璧(と思える)製品を難なく手に入れる生活をしていたら、こういう失敗に対して簡単に批判したり悲観的になったりするのかもしれません。

日本のロケットというと、大したことないのだろうなんて思われがちかもしれません。実のところ私はそう思っていました。
が、実はロシアのソユーズより大きくて能力が高かったりするので結構なものなのですよ。
なので恐らく能力的には有人の打ち上げは可能なのでしょうね。飛行特性とか本体や付随の設備的には難しかったりするのかもしれませんが。

あと興味深いのは使用された部品です。
H3では自動車用部品を使用したとのことです。
単に量産部品を流用したわけではなく、高いレベルの検査や試験の基準をクリアした上での採用となったとは思いますが。
これまで自動車業界、ことレースの世界においては、航空宇宙のテクノロジーを利用するのがよくある話でしたが、それが逆の流れになったわけですね。目的はコストダウンでしょうけど。
それにしても、この流れは興味深い。
技術は高いところから低いところへ流れるものですが、今やその高低の基準がコストということになっているわけですね。
加えて、日本の自動車業界の技術レベルは、今や宇宙機に採用されるレベルになっていると。

打上げを見た長谷展望公園の出店で入手したしおり

ロケット本体に、NIPPONではなくJAPANと文字が入ったのはH3からなのだそうです。
国際的な営業効果を考えてのことのようですね。
だからこそ低コスト化が競争力として重要だということです。

次回こそ成功して欲しいですね。