実はみんなの問題なのよ

「君何のためにそれやってるの?」

と聞いたら
どう答える?

「自分にも分からないんですよ」

今やそんなふうに応える若者も多いのかなと思います。

これ、もちろん本人にも問題はあるとは思うのだけど…
そういう若者が多いということは
そもそも環境に問題があるということじゃないかな。

そんな世の中になっている事自体が問題じゃないのかな
と思うんですよ。

これ、本人を責めたりしても
どうにもなりませんよ。

好き好んでそうなっているわけじゃないし
気付いたらそんなふうになっていたわけで。

目標が無い
夢が無い

そういうのが多くなっちゃったなら
社会としてどうにかしなきゃいけないでしょう。

もちろん本人にもできることはあるというか
そもそも本人の問題なわけですが

若い世代の問題ということは
我々全員の未来の問題だということでしょう。

これに対して
悲観ばかりしていても
文句言ったりしてみても
何も良いこと起きませんよね。

でもね
裏を返せば

彼らと一緒に盛り上がって行ければ
未来は結構明るいのではないかな
とも思うのです。

まぁ、全員ってわけにはいきませんが
ちっちゃな種火を作るくらいはできるでしょう。

そんなんでも頑張って続けていたら
なにかいいこと起きそうじゃありませんか?

そのために何ができるのか
それがこのところ長いこと考えたり
トライしたりしていることなのです。

こういうのって
けっこう似たようなことを考えている人がいたりして
同時多発的に何か起きそうな気もします。

しょうもなくて何が悪い?

普通じゃないと心配?
変わってないと面白くない?

あなたはどちら?

今、著名なF1マシンの設計者である
エイドリアン・ニューウェイの自伝を読んでいます。

まだ読み始めたばかりだけど面白いです。
実に面白い。

以前読んだ、バート・マンローの生涯を書いた伝記も面白かったですね。
(※バート・マンロー:映画「世界最速のインディアン」のネタ元となった人物)

偉人伝などでは、よくエジソンなどが引き合いに出されたりするけど
結構多くが、しょうもない幼少期を過ごしていたりします。

この幼少期のしょうもない行動は
自分の興味を最優先として多くの経験を重ねている
という重要なプロセスなのでしょうね。

何に対して優先されているかというと
他に及ぼす影響と、そこからくる評価・評判だったりすることが多いのではないかな。

要は、自分の欲求を最優先して人の迷惑を顧みない
ということにもなるかかもしれませんね。

これ、いい歳した大人になってからやると
ちょっと問題かもしれませんが
幼少期になるやら多少は許される部分はあります。

いや、いい年しても変なことを散々やってた人達もけっこういるな。
バート・マンローなんて好例ですね。
なにせ78歳で亡くなる直前まで速度記録の現役ですから。

そんな人達に共通するのは

変なことをしてひどい評価をもらう恐怖
人と同じこと・同じ生活ができない恐怖などなど

そんな外部の物差しに適合できない恐怖に
フォーカスしていないということじゃないかな
と思います。
というか、これは確信です。

レースだって、成績という物差しに…

いやいや、そもそもレースは普通にやったら負けなんで
あれはアウトサイダーの集まりですから(笑)

なので、夢工房では
しょうもないことをドンドンやって欲しいのです。

失敗を恐れて決められた正解を探すようなやり方は
はっきり言って時間の浪費です。

アイデアなんて最初は
しょうもないものだったりするのですから。

最近の堅苦しくて狭苦しい世の中には少々辟易していたりしますが
そんな中でもできることはあるはずです。

Formula SAEや模擬惑星探査機のイベントは
数少ない自由で貴重なフィールドの一つだと思っています。

心のバネを作り込め

夢工房は活気があって
各々が色々やっていて
うまくいったりいかなかったり。

もちろんうまくいかなければ
悔しい思いをしています。

何で悔しいかって

うまくいかない
思った通りにならない
からなのですが

それはつまり
理想と現実のギャップが望むように埋まらない
ってことです。

いわゆる失敗ですね。

これ、実に素晴らしいことです。

まず理想がある。
それは現状とギャップがあって
それを埋めようと真剣に努力する
いわゆるチャレンジをしてる
ということです。

でも、望むとおりには行かなかった。
その状況に甘んじていないってことです。
だから悔しい。
本気だから悔しいのです。

悔しい思いをしないとか
悔しい思いをしても
それを次のアクションに繋げないとか
そういうのはもったいないですね。

何か心に「バネ」を持っていないような
そんな感じがします。

この心のバネは経験によって
強くしなやかになったり
柔軟性を失って、硬く脆くなったり
はたまた反発力を失ったりもするでしょう。

でも、人の心は自動的に治癒できるので
何度でも色々経験したら良いのです。

で、自分に適したバネの特性を作り込めば良いと思います。

こんなふうに
トライアンドエラーをできるのなら
それは素晴らしいことだと思います。

諦めずに継続すれば
必ず大きく成長できますから。

でももし
悔しい思いをするようなところまで行けないとか
悔しい思いをしないで済むような環境にいるとか
そんなことになっていたら
それは大変残念で不幸なことだと思うのです。

学生に、手取り足取り
ああしろこうしろ言えば
彼らはその通りにやろうとするでしょうけど
心のバネは強化されないままで
脆弱ないわゆる「良い子」になるでしょう。

そんなのは希少性も無いし
全く面白くなくて
いざというときに役に立ちそうもないので
夢工房ではそういうやり方はしません。

せいぜい悔しい思いをしてもらいましょう
ということです。

確かアメリカの軍隊の偉い人が言っていたと思うのですが

兵隊にあれこれ全てを指示してはいけない
ゴールだけを示して自由にやらせろ
彼らは驚くような成果を上げるから

そんなのがあったと思います。
まさにその通りですが

彼らは驚くような成果を上げるだろう

と信じるのは難しいことです。
経験の無い者は、きっと失敗して
きっと何度も期待を裏切られます。

それでも信じ続ける
というのは勇気が要りますよ。

それに、やらせっぱなしじゃ誰も成長しないので
結果の評価が大事です。
それを次のループに繋げるために。

これまたとても面倒くさい(笑)
でも、とても大事。

というわけで
学生共々修行中です。