夏休みは勝負です

もうすぐ学生は夏休みです。

この期間の夢工房はどうなっているか

夏休みといえば
夢工房では学生のパフォーマンスを伸ばす最大の機会なわけですが
コロナウイルスの感染が再度拡大しているので
果たしてどこまでいけることやら。

もう三年も前になりますが
平常時であれば
朝から晩までフルパワーで作業ができました。
それを泊まりがけで毎日やるのだから
そりゃぁパフォーマンス向上しますよ。もの凄く。

かつては
年末は大晦日までやっていたことがあるし
年始も1日から動いていた記憶もあります。

これ、別に私が「やれ!」と言っているわけではありません。

学生達は「世界一だ!」とやっているわけで
そのためにはそれが必要だと思っていたのでしょうね。

もちろん、そりゃまぁ大変ですよ。

でもね、果たして人生の中で
「世界一を獲るぞ!」
なんて自主的に頑張れる機会がどれだけあるでしょうか。

人によってはそういう仕事をする場合もあるし
現に卒業生もそんな仕事をしているケースもあります。
けど、稀ですよね。

とすると
ひょっとすると在学期間の4年間が唯一の機会かもしれないわけで
世界一を獲るために夏休みや年末年始を棒に振る
そこまで執念を燃やす経験も4回しかないわけです。

こんな経験は間違いなく将来の自信に繋がるでしょうね。
報酬が出る労働ではないので給料は出ませんが
得ているものが通貨じゃなくて目に見えないだけで
価値を生み出すエンジンを4年間で手に入れるようなものです。

春に入ってきた1年生なんかは
もう夏休みは休む気満々だったりする者もいますが
さて、どうなることやら。

もちろん、休みたければ休めばいいです。
特に1年生はエコランカーを作るクラブ活動なので
スポンサーもついていませんし
やる自由もやらない自由も持っています。

もっとも、この夏がその後を決めるのだ
ひょっとすると人生が丸々変わるのだ
ということも十分理解していないようですので
その辺は近々話してみることにしましょう。

フォーミュラSAEをやっているメンバーは
夏休みとか言ってる場合ではありません。
長期休暇の期間は勝負時ですから。

さて、今年はどんな夏になるか楽しみです。

フォーカスとプライオリティ

自分が今現在
何にフォーカスしているのか
プライオリティ(優先度)の高いものに注力できているのか

その辺をコントロールできているのか
というのはとても重要なことなのですが

往々にしてコントロール不能になったりしていませんか?

「自分で自分をコントロールできないなんてありえない」

そうですか?
私はたまにありますよ。

で、「おっと、いかんいかん」
と、軌道修正したりすることがあります。

仕事に関することはもちろん、その他のことでも
日頃の自分の考え方だったり、やり方だったり。

フォーカスする対象が適切ではなかったり
プライオリティがおかしなことになっていたりするのは
色々と原因があるでしょう。

まず一つ目。
現代社会は雑音が多いのです。

インターネットが高度化した現在
我々は凄まじい量の情報に囲まれて生活しています。

さらにその情報の出入り口が
あまりに手軽で身近であるので
その誘惑は凄い力を持っています。

これはあえて多くの例を挙げるまでも無いと思いますが
SNSやニュースサイト、ネットゲームなど
とにかく多種多様で強力です。

ちょっと気晴らしのつもりが
行動のプライオリティが逆転してしまったりします。

そんなことは多いでしょう。

あと、やり方の問題もあります。

自分が今、取り掛かっていることや
これからやることにおいて
全体が見えていて
それらの中でのプライオリティの設定ができているのか
その辺が見えていないことも多いかと思います。

どういうことかというと
クルマでも惑星探査機でも良いのですが
いっぺんに全部はできないので
恐らく今やるべきことは
どこかの行程における
何かの作業です。


今、これだけをやれば良い
それでおしまい

という状況では無かったりすることがほとんどです。
他にもやるべきことがあったり
次にやるべきことがあったり

時間軸上に色々と乗っかっているはず。

他にも
現時点で取り組んでいることにおいて
本当に今からやろうとしていることや
やり方がベストな選択なのか

そんなことが見えていなかったりすることもあるでしょう。

言われたことばかりやってきた学生は
その辺のコントロールがうまくできないことが多い気がします。

目の前に現れたものに対して一所懸命になるけど
実は全体が見えていなくて
頑張っても報われなくなっちゃうことが多いかな。

頑張るし真面目なんだけど
考える幅が狭くて
考える時間軸が短い

そうなると
最終的なゴールを見失っていて
今、この瞬間に取り組んでいる「手段」が
目的になっていたりします。
手段と目的の入れ替えですね。

自分が何にフォーカスするか
どのようにプライオリティを設定していくか
というのは
結局のところ
「自分がどうしたいか」
によって決まるわけで

結局は価値観によって決まる
ということになるのでしょうね。

それは他人にはいじれません。

さて、どうしましょうか。

やはり環境とか風土とか
そのへんを作り込んでいく必要がある気がします。

というのも
結局は皆、やりたいことを
やりたいようにやっているわけで
(「やらされるようにやりたい」というのもあります)

「こうやりたい」
というのを変えない限りは
変わりようがないからです。

それができるのは
環境とか風土じゃないかな
と思うのです。

チャレンジを楽しもう

やったこと全てがうまくいくのが理想かもしれませんが
そんなことはそうそうありません。

チャレンジすれば
最初はうまくいかないほうが多いもの。

なので、たいていの人は
失敗したリアルな記憶をたくさん持っているものです。

結果として
チャレンジはうまくいかないもの
というロジックを持っていたりもします。

となると、次のチャレンジに
二の足を踏むのは当然だったりしますね。

失敗によるダメージを回避するために
チャレンジの成功のための努力より
最低限をクリアする方向に進むケースも多いでしょう。

本人も、そして周囲も
失敗しないことを最優先して物事に取り組んでいたりして
意外とそれが常識になっていたりしませんか?

もちろん、それによって成長が妨げられてしまうわけですが
心の成長には物差しがなくて定量的な評価ができないものだから
何の足しにもならないように思われがちで

知識が増えたり資格を持ったりすることが
成長だなんて思われがちかもしれませんが
本当にそうでしょうか。

「何もチャレンジなんてしなくても
最低限でも安定していれば…」

本当にそうですか?
成長なくして安定なんてあるのでしょうか?

今の我が国の状態などは参考になるかもしれません。

「失われた20年」
とか言われますが
その間の経済成長率はプラスマイナス2%弱で推移してきたわけで
そういうのって安定しているということではないでしょうか。

ところがグローバルな視点で見ると
経済的に日本のライバルに当たる国々は
プラス数%で成長し続けていたわけで
相対的にみると我が国は下降し続けていたということですよね。

もちろん私は経済は専門ではないので
あまり詳しいことは言えませんが
こういうことになっていたのではないかと思っています。

レースなんかやってても良く分かりますよ。

他を見ずに自分なりに満足いく状況だったとしましょう。
マシンの状態とか走行タイムとかが。
だからといって、同じことを同じように続けて
状態を保ったとしてもレースでは勝てないので
まったく面白くないわけです。

実際は、同じことを続けていれば同じことが起きるわけではなく
かなり頑張らないと「現状維持」すらできないのですけどね。

というわけで
いろいろとチャレンジしていくというのは
大事なんだけどなぁ
と、常日頃思っているのです。

もちろん、何でもかんでもチャレンジするのは無理なので
リスクマネージメントなんかも必要な場合もあるでしょうけど
せめて自分が好きなことやこだわりたいことには一所懸命になって
それを楽しめるような日常を作っていけるといいですね。

チャレンジチャレンジ言ってきましたが
一番の強敵は自分自身ですよね。