本気なら本当の決意を

夢工房の学生たち
コンペティションのために頑張っているので
そりゃ勝ちたいわけなんですが

海外のイベントで勝つとか
そういうレベルのチャレンジをしたことなんてないので
どの程度頑張ればいいのか分からない
最初はそんなもんです。

色々やっているうちに
色々見えてきて
自分達の理想に対して
現状がどうなっているか
このまま行くとどうなるか
なんて想像が付くようになって…
大抵は初期の見積が甘かったりするので
「こりゃいかんぞ!」
ってことになるのですが

一度、やると決めたら
そう簡単には引けないので
何とかする方法を考えて
改めて頑張る
そんなことを繰り返すことになります。

経験が十分でない者が
高いハードルをセットしているので
そんな風になるのは当然でしょう。

じゃぁ、ハードル下げたら?
というのはありません。
最大限のチャレンジをするから
最大限の成長ができるのですから。

なので、そういう活動を続けるには
相応の決意が必要なのですが
それがまた、どの程度の決意なのかも分からないわけです。

何をゴールとしてセットして
どれくらい強くそれを望むか
そのための決意ということになるのでしょうけれど

そういうのって他からは見えないので
評価するのも難しいし
何より、本人が自発的に考えたり決めたりやったり
しないと意味がありません。

教室で授業が始まったら勉強スタート

みたいな価値観で

夢工房に入ったら開発のことを考えはじめて
時間が来て、部屋を出たらおしまい

みたいなやり方をしたら
望むものが手に入るわけはないわけで
本当にデッカいものが欲しいなら
それを手に入れるための本当の決意が必要でしょう。

何をもって「本当の」とするかは明確にできませんけどね。
心の問題なので。

でも、本人が本当の決意だと確信できるレベルである必要はあるでしょう。

それができたら
本当のスタートです。

やりたいヤツにはやらせよう

やりたくない者に無理にやらせちゃうと色々とよくないですね。
本人にも周囲にも。

「やる」と「やらされる」の区別が付かなくなって
「とにかく楽したい」になりがちです。

でも、やりたいのならドンドンやらせたら良いと思うのです。

コロナ禍前の夢工房は
「不夜城」
と呼ばれていました。

いつも誰かが泊まってました。
過去には、数週間、数ヶ月家に帰らない猛者もいました。

そんなことができていたのは
塀に囲われておらず、オープンな環境になっている
当キャンパスの特徴を存分に活かしていることに加えて
大学の理解があってこそなのですけどね。
ありがたいことです。

もちろん今は
感染対策をしながら結構遅い時間まで活動していますが
毎日帰宅しています。

私はといえば、安全面の管理などもあるので
とりあえずは彼らに付き合ってはいますが
いちいち細かい指示などはしていません。

一応、指導教員という位置付けですが
活動の上ではアドバイザーという立ち位置にいます。

これ、どういうことかというと
彼らがやっていることの確認と評価が中心で
アドバイスを行うということです。

学校での指導というと
教員が、あれやれ!これやれ!言うことを想像するでしょうけど
そんなことをやっていたら、いくらやっても
「言われてやる人」を量産してしまうだけで
全く意味がありませんから。
そういうのは授業で十分です。

それに、レーシングカーを作るために
教員が考えて学生に指導するなんてことをしていたら
いくら時間が合っても足りません。

やらせるための検討や準備に要する工数は
考えただけでもゾッとしますし
結果として
マスターがいなければ何もできない忠実な奴隷
みたいな学生を量産することになってしまいます。

話を戻して
「不夜城」夢工房の良いところは
学生がやりたいことを気が済むまでできる
というところです。

もう一度言います

やりたいことを気が済むまでできる

こんな経験なかなかできませんよ。

もちろん、活動には大学をはじめ
色々な方面のサポーターがいるので
無責任なことはできないし
楽しいことばかりではありません。

でも、やりたいことを気が済むまでやった経験は
必ず後の自分を支えてくれるはずです。
その方向で成長していけば
彼らの努力は、きっと世の中のためになるでしょう。

彼らが社会に出れば
やりたかろうが、やりたくなかろうが
多くは一律に労働時間に制限が掛かってしまうわけですが

こういう環境で頑張った経験があると
そういう制限の中でも頑張れるようです。

何も学生のうちから
時短して生産性アップ!
みたいなことはする必要は無いと思います。

とにかく経験の数を増やして
伸びるだけのびることができるのは今しか無いのですから。

ぼちぼち皆さん再起動

そろそろコロナ禍が沈静化しそうな気配がありますね。
まあ、収まらない疫病は無いでしょうから
遅かれ早かれ収束するはずですが。

この夏あたりは、今まで我慢してた人達が動き出しそうですね。
日本は世界的に見ても魅力的な観光地だそうです。
東京オリンピックでは、本当は行きたかったのに我慢してた人達もいるでしょうし
円安の影響もあるのでしょうね。

なので、入国の制限が緩和されたら
世界中から色んな人達が来て賑やかになりでそうです。

いままで苦労して耐えてきた
観光とか飲食関係の方はもちろん
色々な業種の皆さんの再起動が始まりますね。

夢工房で活動する学生達も
今まで中止になっていたイベントが開催の方向で動き出したので
かなり活気づいてきています。
3年ぶりの海外遠征再開です。

ということは、3年生以下は海外遠征の経験が無いのです!
なんとビックリ!
ここ20年間、そんなことありませんでしたから。

でも、彼らはこの自粛期間中に高いモチベーションを保てていた彼ら
果たして初の海外遠征で何をやってくれるのか
今から楽しみです。

彼らは国内外の色んなイベントに参加していますが

このまま順調に行けば
エコランが、もてぎ大会と全国大会
惑星探査機が、アメリカと種子島
フォーミュラSAEは、オーストラリア
二輪では、鈴鹿の8時間耐久
こんな感じです。

正直なところ、コロナ禍ではオンラインがメインでしたので
実作業がおろそかになっていました。
とはいえ、最近ではかなり色々できるようになってきていて
今年は例年に無く高いレベルのチャレンジをしています。

それでもそれは
今後に控えている長期計画の第一歩に過ぎません。
面白くなってきました。